目次
- ソーカル事件とは?
- ソーカル事件の詳細
- アランソーカルが論文を投稿
- 論文の内容
- 疑似論文がそのまま掲載される
- 論文はデタラメだと発表
- ソーカル事件の目的
- ソーシャルテキストがイグノーベル賞を受賞
- イグノーベル賞とは?
- ソーシャルテキストの編集長の反応
- ソーカルに対しても批判の声が殺到
- ソーカルに対する批判
- 単なる個人的な確執?!
- アランソーカルとは?
- ソーカルの経歴
- 研究内容
- ジャンブリクモンとの共同著書
- ジャンブリクモンとは?
- 「知」の欺瞞
- 裸の王様への指摘
- 著書に対する反応
- 日本でも多くの論争が勃発
- 浅田彰
- 仲正昌樹
- 山川賢一
- ソーカル事件の真似?!ボグダノフ事件
- ボグダノフ事件概要
- ボグダノフ事件の真相
- 第二のソーカル事件!フランスの哲学論文
- 日本での類似事件「STAP細胞騒動」
- 日本のイグノーベル賞受賞者
- 足の匂いの原因となる化学物質の特定
- たまごっち
- 単細胞生物の真正粘菌のパズルを解く能力
- 座位で行う大腸内視鏡検査
- 科学者たちの論争はいつの時代でも起こっている
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「ソーシャルテキスト」の編集長はイグノーベル賞を受賞したことに対して「ソーカルの論文を掲載した事を心の底から後悔しています」とコメントしました。
編集長は授賞式に出席しませんでしたが、アラン・ソーカルは受賞に対する祝福のメッセージを授賞式に寄せました。アラン・ソーカルのメッセージは授賞式で読み上げられています。
ポストモダンを批判する内容の論文をポストモダンを擁護する論文として「サイエンスウォーズ号」に掲載したことは自滅行為に値します。
編集長は授賞式に出席しませんでしたが、アラン・ソーカルは受賞に対する祝福のメッセージを授賞式に寄せました。アラン・ソーカルのメッセージは授賞式で読み上げられています。
ポストモダンを批判する内容の論文をポストモダンを擁護する論文として「サイエンスウォーズ号」に掲載したことは自滅行為に値します。
ソーカルに対しても批判の声が殺到
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ポストモダンの思想家を批判したアラン・ソーカルですが、ポストモダンの思想そのものについて批判したり検討したりしたわけではないため単なる揚げ足取りであると批判の声もありました。本そのものを読んでいないと非難されたのです。
また、アラン・ソーカルに対する批判はでたらめな論文を投稿したことだけではなく「ソーシャルテキスト」の編集長が同じニューヨーク大学の教員であったことから個人的に確執があっただけではないかとも批判されました。
実際はどうだったのか、アラン・ソーカルに対する批判と単なる個人的な確執である可能性について見ていきましょう。
また、アラン・ソーカルに対する批判はでたらめな論文を投稿したことだけではなく「ソーシャルテキスト」の編集長が同じニューヨーク大学の教員であったことから個人的に確執があっただけではないかとも批判されました。
実際はどうだったのか、アラン・ソーカルに対する批判と単なる個人的な確執である可能性について見ていきましょう。
ソーカルに対する批判
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アラン・ソーカルの行動は悪戯としては片づけられない悪質な行為であると言われました。本人は悪戯でささやかな実験と主張しましたが現在であれば重大な論文不正として学会追放にもなり得るほどの行為であった批判されています。
アラン・ソーカルに批判をした人物はポストモダン派の問題児として有名であったスタンリー・フィッシュです。無意味な論文を投稿したことは破壊的な影響があると批判したのです。
しかし後々スタンリー・フィッシュはアラン・ソーカルの真意を理解し、擁護するような発言をしています。
アラン・ソーカルに批判をした人物はポストモダン派の問題児として有名であったスタンリー・フィッシュです。無意味な論文を投稿したことは破壊的な影響があると批判したのです。
しかし後々スタンリー・フィッシュはアラン・ソーカルの真意を理解し、擁護するような発言をしています。
単なる個人的な確執?!
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「ソーシャルテキスト」の編集長アンドリュー・ロスがアラン・ソーカルとはニューヨーク大学の同僚であったため、ポストモダンの思想家を批判するというよりは個人的な確執が背景にあったのではないかという意見もあります。
「ソーシャルテキスト」は当時査読制度をとっていなかったため疑似論文を掲載するという失態を起こしました。ソーカル事件後には査読制度を取り入れましたが1998年に廃刊となりました。
現在も二人はニューヨーク大学の同僚なので本当に個人的な確執があったのかは定かではありません。
「ソーシャルテキスト」は当時査読制度をとっていなかったため疑似論文を掲載するという失態を起こしました。ソーカル事件後には査読制度を取り入れましたが1998年に廃刊となりました。
現在も二人はニューヨーク大学の同僚なので本当に個人的な確執があったのかは定かではありません。
アランソーカルとは?
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ソーカル事件で名が知られることになったアラン・ソーカルとはどのような人物であったのか、経歴や研究内容を見ていきましょう。
アラン・カーソルは多くの批判を受けましたが事件後も疑似科学的な推論を非難するなど、批判を続けています。
アラン・カーソルは多くの批判を受けましたが事件後も疑似科学的な推論を非難するなど、批判を続けています。
ソーカルの経歴
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アラン・ソーカルは現在ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンとニューヨーク大学で教授を兼任しています。統計力学と組み合わせ数学を専門にしておりそれぞれの大学では数学と物理学の教授ですが、ポストモダニズムの批判者としてよく知られています。
1955年にアメリカで生まれ1976年にハーバード大学で学士号を、1981年にプリンストン大学で博士号を取得しました。数理物理学と組み合わせ数学の研究を行っています。
彩色多項式やトゥッテ多項式について業績を上げており、二つの式は統計力学における研究などで扱われています。
1955年にアメリカで生まれ1976年にハーバード大学で学士号を、1981年にプリンストン大学で博士号を取得しました。数理物理学と組み合わせ数学の研究を行っています。
彩色多項式やトゥッテ多項式について業績を上げており、二つの式は統計力学における研究などで扱われています。
研究内容
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数理物理学と組み合わせ数学の研究をしており、統計力学と場の量子論から生じる問題に基づいて数理物理学と組合せ数学の相互作用について扱っています。
関心があるのは計算物理学とアルゴリズムで、統計物理学におけるマルコフ連鎖モンテカルロ法に注目をしています。2013年にはポジティブ心理学で用いられる概念のロサダ・ラインを否定する論文を発表しました。
ロサダ・ラインという概念はポジティブな感情とネガティブな感情の比率の臨界域を意味するものです。ソーカル事件後も誤った数学的推論が妥当性を持たないことについては否定する立場をとっていることがわかります。
関心があるのは計算物理学とアルゴリズムで、統計物理学におけるマルコフ連鎖モンテカルロ法に注目をしています。2013年にはポジティブ心理学で用いられる概念のロサダ・ラインを否定する論文を発表しました。
ロサダ・ラインという概念はポジティブな感情とネガティブな感情の比率の臨界域を意味するものです。ソーカル事件後も誤った数学的推論が妥当性を持たないことについては否定する立場をとっていることがわかります。
ジャンブリクモンとの共同著書
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カーソル事件の後、1997年にジャン・ブリクモンとの共同著書『「知」の欺瞞』を発表しています。著書の中では名指しで学者を否定したためカーソル事件後も議論を巻き起こすことになりました。
著作の目的は社会科学一般を攻撃することではなく、社会科学や哲学の分野が重要だと感じているから明らかに事実無根のフィクションとわかるものについてこの分野に携わる人に警告を発することだとしています。
共同著書をしたジャン・ブリクモンはどのような人物なのか、『「知」の欺瞞』には具体的に何が書かれていたのかについて見ていきましょう。
著作の目的は社会科学一般を攻撃することではなく、社会科学や哲学の分野が重要だと感じているから明らかに事実無根のフィクションとわかるものについてこの分野に携わる人に警告を発することだとしています。
共同著書をしたジャン・ブリクモンはどのような人物なのか、『「知」の欺瞞』には具体的に何が書かれていたのかについて見ていきましょう。
ジャンブリクモンとは?
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ジャン・ブリクモンはベルギー出身の物理学者です。ラトガース大学で研究者として勤務した後にプリンストン大学で教鞭をとりました。くりこみ群と非線形微分方程式を専門にしています。
現在はカトリック大学で理論物理学の教授をしています。1996年にベルギー王立アカデミーのドゥルイツ賞を受賞、2005年にルーヴァン・デ・レーウ・ダムリー・ブーラート賞を受賞しました。
科学的合理性と表現の自由については擁護する立場をとっています。ベルギー王国アカデミーの会員でもあります。
現在はカトリック大学で理論物理学の教授をしています。1996年にベルギー王立アカデミーのドゥルイツ賞を受賞、2005年にルーヴァン・デ・レーウ・ダムリー・ブーラート賞を受賞しました。
科学的合理性と表現の自由については擁護する立場をとっています。ベルギー王国アカデミーの会員でもあります。
「知」の欺瞞
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「知」の欺瞞では、ポストモダニストを中心に科学用語の使い方がいい加減であることを主張しました。批判の真意は思想家が数学や物理学の用語の意味を理解しないまま使用していることです。
思想家を名指しで批判をしており、精神分析学のジャック・ラカンや哲学者・思想家のフェリックス・ガタリ、思想家で都市計画家のポール・ヴィリリオなどが批判の対象になりました。
名指しで批判した人物たちに対しては「数学や科学用語の使い方が誤りとして見過ごせるようなものではなく事実や論理に対する無関心ぶりが伺える」と発言しています。
思想家を名指しで批判をしており、精神分析学のジャック・ラカンや哲学者・思想家のフェリックス・ガタリ、思想家で都市計画家のポール・ヴィリリオなどが批判の対象になりました。
名指しで批判した人物たちに対しては「数学や科学用語の使い方が誤りとして見過ごせるようなものではなく事実や論理に対する無関心ぶりが伺える」と発言しています。
裸の王様への指摘
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