2019年8月19日 更新

集団心理は危険?集団心理が引き起こした事件や実験とは

「日本人は集団的主義だ」「女性は集団行動が好きだ」など集団についての通説は多々あります。集団において特別な心理が働くことを集団心理・群集心理と呼び、時として大きな力を発揮します。その怖さをメリットとともに例と実験を挙げてご紹介いたします。

スタンフォード監獄実験

Prison Cell Jail - Free photo on Pixabay (370841)

スタンフォード監獄実験とは、アメリカの心理学者フィリップ・ジンバルドーが行った実験のことで、集団心理において人は容易に悪人へ変わってしまう可能性があることが実証されました。

実験では11人が看守役、10人を囚人役に見立てた架空の刑務所に普通の大学生21人を集めて送り込むことから始まります。本物の警官がパトカーを使い囚人役を逮捕するなど、大学生がより現実的に演じられるように徹底した演出をしました。
Fence Freedom Prison - Free photo on Pixabay (370843)

実験が進むうちに、看守役は誰が指示したわけでもないのに囚人役に罰を与え始めます。そしてそれは日に日にエスカレートしていき、本来は禁止されていた暴力行為を行うほどになってしまいました。

途中、懲罰に耐えられなくなり2人が離脱するほど罰は厳しいものでした。誰からも指示を受けていないにも関わらず、看守役は囚人役を精神的に追い詰めるほどの罰を与えることになったのです。

ルシファー効果

Death Darkness Dark - Free photo on Pixabay (370846)

フィリップ・ジンバルドーによる「スタンフォード監獄実験」により、集団による同調圧力により人間は善から悪へと変わってしまう可能性があると提唱しました。

人間はその人本来の性格に関わらず、集団による状況などで簡単に善人から悪人へ変わることができるメカニズムをルシファー効果と呼びます。

ルシファーとは天国を追放された天使が悪魔と結託し、神に反逆を企てた堕天使のことです。いくら天使であっても簡単に悪魔になり、さらには神に刃向かうまでの力を得るということから付けられました。

ルシファー・エフェクト

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スタンフォード監獄実験の後、フィリップ・ジンバルドーにより実験の全貌とその経過について書かれたのが「ルシファー・エフェクト」。

2015年に日本語版が発売され、ほとんどの本屋さんで見かけるほど有名な本ですが、本の厚みもかなり太くて価格も気軽に買えるものでありません。

しかし内容はとても興味深く、読み始めたら一気に読めてしまいます。見た目も黒でおしゃれなのでインテリアとして飾っている人もいます。

女性が集団行動をする理由

People Three Portrait - Free photo on Pixabay (370891)

女性は男性と比べて幼い頃から集団行動をとる傾向にあります。小学校では男子児童はひとりでトイレに行きますが、女子児童は友人とトイレに行きたがります。

なぜ女性は群れたがるのでしょうか。実は女性が集団行動をとる理由は何千年も前からの必然的な理由があったのです。

本能で集団行動を行う

Beautiful Girl Woman - Free photo on Pixabay (370893)

まだ人間が狩りをして生活をしていた時代、男は狩りへ、女性は家を守る、というのが役割でした。男性は「狩りへ行く」というしっかりとした目的に対して、女性の「家を守る」というのは結果が目に見えにくいものでした。

女性は家を守るために大切にしたのはコミュニケーションです。他社とコミュニケーションをとることで、自分では得られない情報を獲得することができます。

これは動物たちの集団行動でも同じことが言えます。ひとりでは出来ないことも集団になればできます。女性の集団行動には他者と協力して生きていくという太古からの考えが刷り込まれているのです。

1人では不安

People Woman Travel - Free photo on Pixabay (370895)

女性が集団行動をとる理由は、本能的なものであることとは別に女性が極端に孤独を嫌う傾向が関係していると言えます。

女性はひとりで生きていくには弱い生き物でした。今では女性も男性と同じだけ働き生活することもできますし、誰に守ってもらうことなくひとりで生きていける女性はたくさんいます。

しかし歴史上は、女性は誰かに守ってもらわなければ生きていけない存在でした。一人になってしまっては生命の危機を感じます。そのため孤独を嫌い、他者と群れることで安心感を得ようとするのです。

防衛のため

Woman Solitude Sadness - Free photo on Pixabay (370902)

女性は現代においても統計的に男性よりも弱い存在です。しかし女性も人数が集まれば強靭な力を得ることができます。弱い自分の身を守るには他者と群れる以外に方法はないのです。

また、集団でいると攻撃される可能性も低くなります。攻撃するほうも個人であれば勝てると思っていても、集団でいることで力を感じで攻撃しなくなるのです。
Glasses Toasting Cheers - Free photo on Pixabay (370634)

冒頭にあったトイレを集団で行く女子児童についても、女性はトイレへ行くと必ず個室へ入る必要があります。個室という無防備な空間にひとりでいることはとても恐怖を感じます。

現に女性が個室トイレで襲われる事件はいくつも報告されています。女性がトイレを複数人で行くことは理にかなっているのです。女性が集団行動をする理由は、自らを防衛するためとも言えるのです。

集団心理が関係した事件

Killer Horror Jimmy - Free photo on Pixabay (370933)

集団心理は時として大きな力が働くことを説明してきましたが、集団心理が及ぼす力が大きな事件に発展してしまったケースもあります。

中学生ホームレス暴行死事件

Psycho Shower Scene - Free vector graphic on Pixabay (370936)

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