目次
- 大阪2児餓死事件の概要
- 2010年7月30日「部屋から異臭がする」という通報で警察が駆け付ける
- 大阪市西区のマンションで3歳女児1名・1歳9か月男児1名の遺体を発見
- 2児の母親である下村早苗を死体遺棄容疑で逮捕
- 後日殺人罪で起訴され死体遺棄容疑は不起訴処分となる
- 2012年大阪地裁は懲役30年を言い渡すも控訴
- 2013年3月最高裁でも懲役30年が言い渡され刑が確定した
- 下村早苗の生い立ち
- 1987年高校教師の父と専業主婦の母親の間に長女として誕生する
- 母親は出産後夜遊びや不倫を繰り返す
- 両親の離婚後父親に育てられる
- 中学入学以降非行グループとつるむようになる
- 私立高校卒業頃には落ち着き家事や礼儀作法を身に着けていた
- 高校卒業後知り合った男性と妊娠・結婚
- 夫の実家に同居し2人の子供が産まれる
- 2008年2人目の子供が産まれた頃から子供を置いて遊び歩くようになる
- 下村早苗の不倫によって離婚し子供を引き取った
- 離婚後実母を頼るも精神が不安定だったため寮付きの風俗店を転々とする
- 大阪2児餓死事件の時系列
- 2010年3月ホストクラブにハマり男性の家に外泊するようになる
- マンション住民から虐待を疑う通報が入る
- 児童相談所職員が複数回訪問するも接触できず
- 2010年5月再び通報が入り訪問するも接触できず
- 帰宅しない時期が徐々に長くなる
- 2010年6月わずかな食料を置き家出
- 約1週間後に帰宅し子供の衰弱を確認するも放置
- 2010年7月29日帰宅し子供の遺体を確認するも放置
- 2010年7月30日白骨化した全裸の幼児2名を発見
- 事件の問題点
- 児童相談所の権限
- 仕事と育児を1人でこなす大変さ
- 孤立した育児
- 託児所とのトラブル
- ホストへの依存
- 元夫からの養育費
- 自立心を持たない女性の出産
- 辛すぎる検死結果
- マヨネーズ・辛子などを分け合っていた
- ゴミを綺麗に舐めた跡
- 長女の死因はゴミを食べた際の食中毒
- 弟は長女の死亡10時間後前後に死亡
- 尿や便を食べた痕跡
- 2人の子供の将来を奪って懲役30年は妥当なのか
マンション住民から虐待を疑う通報が入る
via pixabay.com
そんなネグレクト状態の母親の家からは、連日のように子供が泣き叫ぶ声が聞こえたといいます。同じマンションの近隣住民からは、虐待を疑う通報が入りました。
１日おきに帰ってきた母親は3日おきになり、５日おきになり、食事だけをおいてその後３日間家に帰ってこなかったり、１週間以上家を空ける日もあったそうです。
１日おきに帰ってきた母親は3日おきになり、５日おきになり、食事だけをおいてその後３日間家に帰ってこなかったり、１週間以上家を空ける日もあったそうです。
児童相談所職員が複数回訪問するも接触できず
via pixabay.com
「隣の部屋の子供が虐待を受けている可能性がある」そんな通報が入ったために、児童相談所の職員が動くことになります。
しかし、ネグレクト状態の母親の家からは、誰も出てきませんでした。児童相談所職員が複数回訪問するも接触できなかったのです。それは下村香苗が「誰か人がきても絶対に出てはいけない」「部屋から出たら殺す」などと子供たちを脅していたからだといいます。
同じマンションの近隣住民からは、虐待を疑う通報が何度も入りましたが、児童相談所職員が複数回訪問するも接触できなかったそうです。
しかし、ネグレクト状態の母親の家からは、誰も出てきませんでした。児童相談所職員が複数回訪問するも接触できなかったのです。それは下村香苗が「誰か人がきても絶対に出てはいけない」「部屋から出たら殺す」などと子供たちを脅していたからだといいます。
同じマンションの近隣住民からは、虐待を疑う通報が何度も入りましたが、児童相談所職員が複数回訪問するも接触できなかったそうです。
2010年5月再び通報が入り訪問するも接触できず
via pixabay.com
2010年5月、再び「やはり、隣の部屋の子供が引き続き、虐待を受けている可能性がある」と通報が入ったために、児童相談所の職員が動くことになります。
通報が入ってから児童相談所の職員が訪問したのですが、ここでもまたもや接触することはできませんでした。近隣住民からも異変に気付く声が聞こえてくるようになり、児童相談所としても要注意な訪問先となっていたようです。
通報が入ってから児童相談所の職員が訪問したのですが、ここでもまたもや接触することはできませんでした。近隣住民からも異変に気付く声が聞こえてくるようになり、児童相談所としても要注意な訪問先となっていたようです。
帰宅しない時期が徐々に長くなる
via pixabay.com
マンション住民から、虐待を疑う通報が入りますが、接触できない日々が続いていきました。なぜなら家に母親がいなかったために誰も出ることができなかったのです。
下村早苗も自分に子供はあたかもいないかのように存在を消し始めます。1日おきに帰ってきた母親は3日おきになり、５日おきになり、食事だけをおいてその後３日間家に帰ってこなかったり、１週間以上家を空ける日もあったそうです。
帰宅しない時期が徐々に長くなっていきました。ネグレクト状態の母親の家では、子供のすすり泣く声が聞き漏れるようになりました。
下村早苗も自分に子供はあたかもいないかのように存在を消し始めます。1日おきに帰ってきた母親は3日おきになり、５日おきになり、食事だけをおいてその後３日間家に帰ってこなかったり、１週間以上家を空ける日もあったそうです。
帰宅しない時期が徐々に長くなっていきました。ネグレクト状態の母親の家では、子供のすすり泣く声が聞き漏れるようになりました。
2010年6月わずかな食料を置き家出
via pixabay.com
そして2010年6月、下村早苗は、子供たちがいる家に、わずかな食料を置き、とうとう家出をしたのです。
食料もとうてい育ち盛りの子供たちにとっては十分なものではありませんでした。栄養バランスのかたよるような安いパンや賞味期限が早く切れてしまうようなお菓子など、栄養失調になってしまう内容だったといいます。
食料もとうてい育ち盛りの子供たちにとっては十分なものではありませんでした。栄養バランスのかたよるような安いパンや賞味期限が早く切れてしまうようなお菓子など、栄養失調になってしまう内容だったといいます。
約1週間後に帰宅し子供の衰弱を確認するも放置
via pixabay.com
下村早苗は子供たちを置いて家出した後、約1週間帰らなかったのです。その間には男のところに泊まり込んでいたようです。
およそ一週間後に帰宅した下村早苗は、子供たちが衰弱していることを目の当たりにしました。すぐに病院に連れて行かなければならない状況の子供たちを前に、下村早苗は逃げ出したのです。
二人の子供が衰弱をしていることを確認するも、放置したのです。そして、なんとそこから約50日、帰宅しなかったのです。
およそ一週間後に帰宅した下村早苗は、子供たちが衰弱していることを目の当たりにしました。すぐに病院に連れて行かなければならない状況の子供たちを前に、下村早苗は逃げ出したのです。
二人の子供が衰弱をしていることを確認するも、放置したのです。そして、なんとそこから約50日、帰宅しなかったのです。
2010年7月29日帰宅し子供の遺体を確認するも放置
via pixabay.com
二人の子供が衰弱をしていることを確認するも、放置して、なんとそこから約50日、帰宅しなかった下村早苗。2010年7月29日に帰宅した際に、自分の子供が遺体になっていることを発見しました。
50日間充分な食事を与えずに放置したらどうなるか普通の人間ならわかるはずのものを、故意に現実から目をそらした下村早苗は、子供たちが死んでいることを確認するも、その後警察に自首することなく放置したのです。
50日間充分な食事を与えずに放置したらどうなるか普通の人間ならわかるはずのものを、故意に現実から目をそらした下村早苗は、子供たちが死んでいることを確認するも、その後警察に自首することなく放置したのです。
2010年7月30日白骨化した全裸の幼児2名を発見
via pixabay.com
そして、2010年7月30日、子供たちの遺体を発見した次の日、警察が白骨化した全裸の幼児2名を発見しました。
周辺住民がむせ返るほどの異臭に気がつき通報したのです。下村早苗は「自分ではどうすることもできなかった」と話しているということです。
全裸の状態の幼児が白骨化するまで放置していたという前代未聞の児童虐待事件であるということがお分かりいただける内容だったのではないでしょうか。
周辺住民がむせ返るほどの異臭に気がつき通報したのです。下村早苗は「自分ではどうすることもできなかった」と話しているということです。
全裸の状態の幼児が白骨化するまで放置していたという前代未聞の児童虐待事件であるということがお分かりいただける内容だったのではないでしょうか。
事件の問題点
via pixabay.com
それでは、今回の大阪2児餓死事件の問題点はどのような部分だったのでしょうか。もちろん当人の母親としての異常性はありますが、全てを彼女1人のせいにはできない、様々な環境的要因があったことに間違いありません。
人格児童相談所の権限に限界があり、発見が遅れてしまうこと、仕事と育児を1人でこなす大変さも挙げられるでしょう。
また、シングルマザーとしての孤立した育児は軋轢を生み、ストレスを溜めていきます。託児所とのトラブルも度々あり、ホストへの依存でしか、自分を癒す方法がなかったのかもしれません。
また、元夫からの養育費を十分にもらっていなかったこともあるようです。こういったすべての問題点の根本にあるのは、自立心を持たない女性の出産であるといえます。子供をもつことで人は成長していくといわれますが、下村早苗は母親としての自覚を持てずに、母親になったことで事件を悪化させたのかもしれません。
人格児童相談所の権限に限界があり、発見が遅れてしまうこと、仕事と育児を1人でこなす大変さも挙げられるでしょう。
また、シングルマザーとしての孤立した育児は軋轢を生み、ストレスを溜めていきます。託児所とのトラブルも度々あり、ホストへの依存でしか、自分を癒す方法がなかったのかもしれません。
また、元夫からの養育費を十分にもらっていなかったこともあるようです。こういったすべての問題点の根本にあるのは、自立心を持たない女性の出産であるといえます。子供をもつことで人は成長していくといわれますが、下村早苗は母親としての自覚を持てずに、母親になったことで事件を悪化させたのかもしれません。
児童相談所の権限
via pixabay.com
児童相談所の権限のなさが、今回の大阪2児餓死事件の問題点のひとつであるといえるでしょう。近隣住民からは何度も児童相談所に通報がありました。
しかし実際に訪問したにも関わらず、中に入ることができませんでした。つまり、苦しんでいる子供が目の前にいたのにもかかわらず、強行突破して救い出すことができなかったのです。
警察であれば、逮捕状がとれれば室内に踏み込むことは可能でしょう。しかし、児童相談所の職員にそんな権利はなく、いくらおかしいと思っても、部屋に入ると不法侵入で訴えられてしまいます。
児童相談所の権限のなさが問題の１つだといえるでしょう。
しかし実際に訪問したにも関わらず、中に入ることができませんでした。つまり、苦しんでいる子供が目の前にいたのにもかかわらず、強行突破して救い出すことができなかったのです。
警察であれば、逮捕状がとれれば室内に踏み込むことは可能でしょう。しかし、児童相談所の職員にそんな権利はなく、いくらおかしいと思っても、部屋に入ると不法侵入で訴えられてしまいます。
児童相談所の権限のなさが問題の１つだといえるでしょう。
3 / 5
