2019年7月19日 更新

口噛み酒は実在する?「君の名は。」で話題になった口噛み酒の作り方

太鼓の日本に実在していたと言われる口噛み酒。映画「君の名の。」の中の重要なシーンにも口噛み酒が使われていたのをきっかけに、再び注目をされました。この記事では口噛み酒の作り方から、その由来まで徹底的に深掘りしてお伝えします。

目次

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口噛み酒は唾液アミラーゼを使うたに、大量に造ることが難しいです。
実際に南米アマゾンなどでの口噛み酒の工程をみていますと、壷や容器を吐き出したものでいっぱいにするまで何度もかんでは吐いてを繰り返す必要があります。

ですが少量の場合は発酵がうながされにくいので、壷や容器を吐き出したものでいっぱいにしましょう。

映画の中では「水でも米でも酒でも、人の身体に入ったもんが魂と結びつくこともまたむすび。」と三葉のおばあさんであり、神主でもある一葉が話しているシーンがあります。
「口噛み酒やさ。御神体にお供えするんやさ。それはあんたらの半分やからな。」

この言葉から読み取れるのが、人の身体に入ったもの=口噛み酒=魂の半分になります。つまり、三葉が吐き出したものでつくった口噛み酒には、三葉の魂の半分が含まれるのでしょう。

そして、瀧がそれを飲むことで死んだ三葉の魂と結びつき、再び三葉と入れ替わることができたのだと思います。

蓋を閉めて密閉状態にする

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唾液が糖化の働きをしてくれるので、口から出したあとは、ビンを閉めて密閉状態にします。原料に加えられた唾液アミラーゼの働きによって、発酵されてアルコールが造りだされます。

日本酒などのお酒を造るのに、様々な種類の酵母が使われていますが、口噛み酒では野生酵母を利用しています。

野生酵母とは、空気中、土壌、植物などの自然界に存在している酵母のことです。酵母はその性質に適したものが使われますが、野生酵母を使った口噛み酒では、原料や地域によって味を変えて造ることができます。

暖かいところで一晩程度寝かせる

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アルコールに必要なのは、糖分です。唾液アミラーゼの働きは、でんぷんの糖質化です。
ちなみに発酵の過程では、アルコールだけでなく、炭酸ガスも作り出されていますが、アルコール度数が低いため、口噛み酒では炭酸ガスもあまり作りだされないようです。

発酵させるためには、温かいところで寝かせる必要があります。
南米なので温かい気候のところでは、発酵が進むのは、一晩寝かせますが、日本の気候を考えると、発酵までにそれ以上の時間がかかるかもしれません。

口噛み酒を造る人の条件

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口噛み酒を造ることは、誰にでも出来ます。なぜなら必要なのは、唾液だからです。
ですが、だからこそ口噛み酒は造る人を選ぶのかもしれません。

口噛み酒を造る人の条件をみていきましょう。

女性である

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日本だけでなく、世界で口噛み酒を造る人は女性である場合が多いようです。
日本の場合は口噛み酒は、神事で造られることが多く、映画の中でも、御神体にお供えするものとして、造られていました。

三葉はこの古き風習をとても嫌っているようで、学校の友達に口噛み酒を造るところを見られたことに、少しショックを受けていました。

また、女性が口噛み酒を造ることを受けて「美人酒」と呼ばれる事もあったと言います。
今となっては日本には残存していないだけに、口噛み酒の味が気になる人も大勢いるのでしょう。

若い

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女性であることの他に、若いことも口噛み酒を造る人の特徴としてあるようです。口噛み酒を造る人の条件に、大病をこれまで患ったことがないことや、虫歯などもないことが好ましくあったようです。

映画の中でも、主人公の三葉は女子高校生という設定ですね、また、三葉の妹である小学生の四葉も口噛み酒を造っていました。

やはり、口噛み酒の飲み手としても、健康的で清潔なことが求められ、衛生面や精神面を考えても若い女性である必要がありました。

現在でいえば、男性が女性にお酌をしてもらうことが好きなことに、少し似ているのかもしれません。

大病を患ったことがない

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映画の中での重要なシーンで「水でも米でも酒でも、人の身体に入ったもんが魂と結びつくこともまたむすび」と宮水神社の神主であり、三葉のおばあさんが語るシーンがありました。

またそのれは、「口噛み酒やさ。御神体にお供えするんやさ。それはあんたらの半分やからな。」と説いています。

口噛み酒はには、その人の魂が宿るといいます。だからこそ大病をしていることも、避けられるのかもしれません。

昔は病気は、スピリチュアル的な呪いとも考えられてのいたので、そんな人の魂が入ったお酒は飲めないし、奉納もできないからでしょう。

処女である

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最後の条件として、処女であることです。なぜ処女が良かったのかは正確には分かりませんが、処女であることが、雑味がなく口噛み酒のクオリティを高めるのではないかと考えられています。

若く無垢な人は、混じりけがありません。草食動物の糞が臭くないことや、赤ちゃんの体臭は臭くありません。

若ければ若いほど、雑味が消えて清らかお酒ができるという考え方があったのかもしれません。また神事には処女であることが必要であったことは、色々な歴史が伝えています。

口噛み酒の味・衛生面について

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口噛み酒を嫌悪感を感じるのは、その口噛み酒を造る過程にあります。
昔の時代の人達からしたら普通の習慣でも、21世紀を生きる私達には衛生面が気になります。

ですが口噛み酒の味に興味があるので、どんな味なのか知りたいと思いませんか。

排泄物のように臭い

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