2019年7月25日 更新

児童婚とは?児童婚が存在する理由や存在する国

児童婚は現在も文化として存在していますが、性行為の強要による低年齢の出産にはリスクがあります。児童婚が存在する理由やネパールやアメリカ、ノルウェーで行われていることについてご紹介します。かつては日本でも児童婚と呼ばれる年での結婚が認められていました。

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早すぎる出産には様々なリスクが伴います。母親も赤ちゃんも健康上のリスクが高まり、暴力や性的虐待を受けやすくなることもあります。

また、相手のことを知らないまま結婚するため離婚率は高い傾向にあり、安全ではない人工中絶を受けて死亡する少女もいるのが現状です。

低年齢で出産した場合、子どもは母親と同じ道をたどることが多いです。貧しくて子どもは若いうちに嫁に出した方が良いとする風習が残っている地域では母親が反対しても嫁に出すしか暮らしていくことができないからです。

女性からの離婚は難しい

Woman Face Divorce Sadness - Free photo on Pixabay (509089)

夫から暴力を振るわれても女性から離婚するのは難しいのが現状です。家族のために結婚させられるので子どもがどんな待遇を受けようとも離婚は家の不名誉になるのです。

イエメンで当時11歳だった少女は無理やり結婚させられましたが夫のことは好きになれず実家に戻ろうと考えていました。しかし実家の両親が夫のもとに戻るよう指示をして少女は自殺未遂を起こしました。

運よく病院に運ばれたので助かりましたが父親は少女を離縁しました。唯一味方してくれた母親も父親から家を追い出されています。

夫を拒否すると実家族から非難される

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夫を拒否すると実家族から避難されることになります。親の決めた結婚を嫌がると身体的や精神的に暴力を受けて勘当されることもあります。

しかしやむなく結婚をしても夫から暴力を振るわれることが多く、家のことについて何の決定権も持たせてもらえないのです。義理の家族から暴力や虐待を受けることもあります。

どんなに辛くても実家に戻ることは許されず、少女たちはひたすら地獄の毎日を耐えるしかありません。児童婚で子どもが生まれた後に夫が死亡するとさらに少女は貧困に陥ります。一人で子どもを養わなければいけないためです。

児童婚が存在する国

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児童婚の多くは東南アジアやアフリカの発展途上国に存在しています。しかしノルウェーやアメリカなど先進国にも存在しているため、一概に貧困が児童婚の原因だとは言えません。

発展途上国では貧困や風習による児童婚が多いですが、先進国では合法レイプや人身売買として児童婚が選択されていることがあります。

児童婚が存在する国について詳しく見ていきましょう。

ノルウェー

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ノルウェーでは16歳でも親の同意と県知事からの許可があれば結婚ができましたが、2014年に児童婚禁止法が議会で承認されました。

きっかけはNGOプラン・ノルウェーによる児童婚撲滅キャンペーンです。12歳の少女が37歳の男性と結婚させれられる体で結婚式までの様子をブログでアップしました。

キャンペーンだと知らない一般市民が児童相談所や警察へ通報したこともあったと言います。ノルウェーでは児童婚についてあまり知られていなかったためメディアにも大きく取り上げられ世間が関心を持つきっかけになりました。

アメリカ

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アメリカで18歳未満の結婚は合法とされています。2000年からの10年間で25万人以上の未成年者が結婚したと推定されていて、中には12歳の少女が結婚したというデータもあります。

近年になってようやく児童婚を規制する動きがあり、ニューヨーク州では婚姻年齢が14歳から17歳に引き上げられました。ニューハンプシャー州でも婚姻年齢が13歳から16歳に引き上げられています。

少しずつ事態は好転していますがいまだに婚姻年齢が引き上げられていない州も存在します。アメリカでは児童婚をした少女の80%が最終的には離婚しています。

ネパール

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ネパールはアジアで3番目に児童婚率が高く、少女の37%が18歳未満で結婚しています。国内法では男女ともに婚姻年齢は20歳に定められていますが守られていないのが現状です。

地域によっては月経が始まる前後に結婚するべきだとする考えが根強く、違法である児童婚が社会的圧力により受け入れやすくなっています。

さらに好きでもない相手と強制的に結婚させられるのを防ぐために12~13歳の子どもが自発的に恋愛結婚するケースが増えています。多くの場合は結婚してすぐに妊娠するので身体的に悪影響を及ぼしています。

貧困・発展途上国以外でも児童婚が存在する

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18歳未満の女の子が結婚する割合が最も高いのはニジェールで、児童婚の割合は76%にもなります。続いて中央アフリカ共和国、チャド、バングラデシュ、マリ、ブルキナファソ、南スーダン、ギニア、モザンビーク、インドとなります。

インドで18歳未満の女の子が結婚する割合は47%で上位10か国中8か国がアフリカにある発展途上国です。児童婚はほとんどが発展途上国で行われていますがノルウェーやアメリカなど先進国でも行われています。

アメリカでは合法的レイプや人身売買を助長しているとの声も上がっていて、児童婚を規制する動きが強まっています。

児童婚は日本にも存在した

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戦前は日本でも15歳になれば女性は結婚できたため児童婚が存在していたと言えます。しかし多くの場合は男女ともに20歳を過ぎてから結婚していて、定められた法律通りに若くして結婚する人は少なかったのです。

現代とは違い父親の決めた相手とお見合い結婚をすることが多く、女性の意見は取り入れられませんでした。かつては女性が結婚して家庭に入るのが当たり前とされていたので就職率もかなり低いものでした。

戦前の結婚について詳しく見ていきましょう。現代では恋愛結婚の割合が約9割を占めるため結婚に対する考えがまったく違います。

戦前は男性17歳・女性15歳で結婚ができた

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明治民法では婚姻年齢を男性17歳、女性15歳としていました。しかし一般の結婚年齢は男性が22歳、女性は20歳だったと言われています。

昭和23年より婚姻年齢は男性18歳、女性16歳に引き上げられ、現在では男女ともに18歳に引き上げる民法改正案が提出されて2022年から施行されます。

かつて男女の婚姻年齢が2歳差だったのは女性の方が肉体的にも精神的にも早く成熟すると言われていたからです。また、当時は18歳になれば男性は安定した収入を得られると考えられていたことも影響しています。

親同士が結婚を決めることは珍しくなかった

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