2019年3月20日 更新

木乃伊の読み方や語源は?木乃伊と書く理由や木乃伊の豆知識も

「木乃伊」という漢字をみて、読み方がすぐにわかる人は少ないでしょう。これは乾燥され人の死体、そうアレのことです。ホラー映画にも登場します。エジプトのものが有名です。もう分かりましたか。語源やなぜ作られたかなど「木乃伊」も謎や魅力を探ってみましょう。

目次

即身仏や砂漠で見つかる木乃伊にも当てはまりますが自然に木乃伊化するには遺体の腐敗が進行するより早く急激な乾燥が進行することが条件となります。脱水症状などで身体の中の水分が生存時から少なくなっていることが重要なようです。

体内の水分が人体組織の重量の50%以下になると細菌の繁殖が弱まり木乃伊化しやすくなります。2019年2月に愛知県大府市の雑木林で木乃伊化した死体が発見されたという報道がありましたが条件が揃えばどこでも遺体が木乃伊化する可能性はあるのです。

内臓が失われていた

Animal Big Cat - Free photo on Pixabay (111323)

遺体がミイラ化するには腐敗より早く乾燥することがポイントとなります。生き物の死体で腐敗が進みやすいのは内臓なのです。

エジプトに代表される人工の木乃伊は死体から内臓や脳を抜き取り薬品などで防腐処置を行うのが一般的ですが、野外で息絶えた人が野生動物などに内臓を食べられた場合などもその死体は木乃伊化する可能性は高まるのです。

どこで見られる?日本で木乃伊がある場所

History Egypt Sarcofaag - Free photo on Pixabay (111354)

日本にいて日常的に木乃伊を見ることはまずありません。木乃伊を見てみたいと思ったときいったいどこで見られるのでしょうか。日本で木乃伊がある場所を調べてみました。

東京国立博物館

Tokyo Japan City - Free photo on Pixabay (111363)

東京都台東区の上野公園・東京国立博物館では古代エジプトの木乃伊が日本で唯一常設展示されていていつでも見ることができます。1904年(明治37年)にエジプト考古庁から東京国立博物館(当時:帝室博物館)に贈られたもので寄与直後に棺は切開され現状の「身」と「蓋」に分けられました。

今では大半が見えなくなっているますが神々の像や銘文が彩色で描かれています。木乃伊の名前は「アンクムートの息子,パシェリエンプタハ」と解読されています。

中尊寺金色堂

Bullet Train Tokyo Station Tohoku - Free photo on Pixabay (111398)

岩手県の平泉は11~12世紀平安時代に奥州藤原氏が独自の文化を栄えさせた地域として知られていて世界文化遺産にも登録されました。その中核であり日本の国宝第1号である中尊寺金色堂には奥州藤原氏歴代当主である清衡、基衡、秀衡3代のミイラと頼朝の奥州侵攻で敗れ自害した第4代泰衡の首が安置されています。

日本において権力者が数代にわたって木乃伊として保存されているのは平泉だけです。1950年(昭和25年)にはじめて本格的な調査が行われて以降の一般公開はされていません。

湯殿山 瀧水寺大日坊

Japan Mount Kurama Woods - Free photo on Pixabay (111401)

山形県鶴岡市の湯殿山総本寺瀧水寺大日坊は弘法大師が開山された寺として知られる湯殿山の総本寺です。ここには湯殿山で修行をした真如海上人の即身仏が安置されていて一般の拝観もできるようになっています。この瀧水寺大日坊を含め山形県内では6体の即身仏が安置されています。

湯殿山 注連寺

Squid Octopus Fish - Free photo on Pixabay (111409)

山形県内の6体の即身仏のうち5体が注連寺系だといわれています。注連寺に祀られている即身仏は鉄門海上人です。鉄門海上人は数ある日本の木乃伊の中でも最も有名なもののひとつです。その理由は言い伝えの多さで、鶴岡藩主の側室が腹痛で苦しんでいる時に腹を一蹴して治したという逸話、

諸国行脚の際の加茂坂工事の時には上人の力になりたいと民たちが鋤鍬を持って集まったという逸話、江戸で眼病が流行した時に自らの左眼球を刳り抜き湯殿山大権現に捧げたという逸話、修行中に自らの陰部を切り女郎に与えたという逸話などのたくさんの言い伝えが残されています。またタコ漁の道具テツモンカイの発明者としても知られています。

鉄門海上人の即身仏は戦後に寺より見せ物として持ち出されたことがあり、そのせいもあってか破損はかなりひどいということです。鉄門海上人の即身仏は注連寺にて常時拝観が可能です。

海外では多くの展示が!木乃伊が見られる博物館

Goal Portal Gate - Free photo on Pixabay (111418)

海外にいくとさらに多くの木乃伊の展示を見ることができます。ヨーロッパでは修道院に多くの木乃伊が保管されていてそれを一般にも公開されているところもあるくらいです。木乃伊の展示を見ることができる博物館を紹介しましょう。

ミイラ博物館

Sugar Skulls Culture Painting - Free photo on Pixabay (111428)

メキシコのグアナファトにはその名もズバリのミイラ博物館があります。昔グアナファトの法律では土葬した遺体に対し年間保管費を支払うことになっていたそうなのです。

しかし遺体の収容数が増え公立墓地に収容し切れなくなると年会費の払われていない遺体は掘り起こされ、その中で保存状態のよいものをこの博物館へ陳列したとのことです。このミイラ博物館では常時1000体以上のミイラを見ることができます。

エジプト考古学博物館

Egyptian Art Sarcophagus Pharaoe - Free photo on Pixabay (111436)

カイロにあるエジプト考古学博物館には有名なツタンカーメンの黄金のマスクをはじめ、エジプト古代の出土品が数々の棺や人形、木乃伊が置き場所に困るほどに数多く展示されています。

歴代のファラオ達の木乃伊が展示されているミイラ室は特別料金が必要で写真も禁止されています。有名なラムセス2世やトトメス3世などのファラオの木乃伊がずらっと並んでいる光景は壮観のひと言です。ラムセス2世のミイラには白髪が残っていてとても身長が高かったということも実際に木乃伊を見ることで実感できます。

人間の木乃伊の他にもファラオの愛猫や犬や猿も来世で復活するように木乃伊にされたそうです。

ルクソール博物館

Egypt Papyri - Free photo on Pixabay (111448)

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