ポリコレ棒の意味や心理とは?ポリティカル・コレクトネスの具体例も

最近何かと耳にする「ポリコレ棒」の意味をご存知でしょうか?ポリコレ棒とは政治的な正しさを口実にして、言論の自由や人の行動を制限・抑圧しようとすることを意味します。この記事ではポリコレ棒の具体例や過剰な正義を振りかざしてしまう心理について解説しています。

目次

日本にもポリコレ棒増殖中

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誰かを傷つけたり乏しめるつもりは全くなく、何気なく発した言葉尻を捉えられて「差別だ」「間違っている」とこてんぱんに批判されてしまった経験がある方もおられることでしょう。

ポリティカル・コレクトネスという大義名分のもと、独善的な正義を振りかざして過剰に人を批判し追い込んでしまうことを「ポリコレ棒」と表現します。

近年ではポリティカル・コレクトネスという概念が日本社会にも浸透するようになったのは喜ばしいことですが、それと並行して、言葉尻を捉えた言論の弾圧とも思えるポリコレ棒が増殖傾向にあります。この記事ではポリコレ棒の具体例やその心理について解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

ポリティカル・コレクトネス

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最近、SNSなどでよく「ポリコレ棒」という言葉を目にするようになりました。何となく文脈で理解はできるものの、「ポリコレ棒」についても、その語源となった「ポリコレ」についても具体的な意味はわからないという方も多いのではないでしょうか。

ポリコレとはポリティカル・コレクトネスという英語の略語であり、日本だけで通じる言葉でもあります。では、いったいポリコレとは何を意味するものなのでしょうか?

ポリコレ棒という言葉の意味を理解するために、ここではまず「ポリコレ」という言葉とその概念について詳しく見ていきましょう。

政治的正しさ

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「ポリティカル・コレクトネス(political correctness)」という英語は、日本語では「政治的な正しさ」という言葉に訳されるのが一般的です。

「政治的な正しさ」とは非常に多くの意味を包含する概念ですが、簡単に言うならば宗教や人種・思想などの属性によって人々を差別したり排除をしないこと、とりわけマイノリティの権利を尊重することを意味します。

「政治的な正しさ」という概念が登場する前の20世紀においては、マイノリティである女性や有色人種などを平気で揶揄したり差別的な扱いをするのが「普通のこと」としてまかり通っていましたが、「政治的な正しさ」が周知されるようになった今日においてはこのような状態が徐々に改善されつつあります。

社会的に公正・中立を表す言葉

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上でも言及したように、「政治的な正しさ」とは、社会的に公正であり中立である様を表す概念です。実は、「政治的な正しさ」がこれまでの人類の歴史において実現されたことは一度もありませんでした。

古代から近代にかけての歴史の中では身分制度や奴隷制度が多くの地域で存在しており、力のある人間が力のない人間を権力や暴力でもってねじ伏せ抑圧することが許されてきたからです。

また、「人権」という思想や概念が世界的に広まりはじめた20世紀においても、女性に参政権を付与することに強く反発する勢力が存在していましたし、「自由と民主主義」の国であるはずのアメリカでは1960年代まで黒人には白人と同じ権利は与えられていませんでした。
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21世紀になった今日においても、性別や人種、宗教などのさまざまな属性によって差別や抑圧を受けるマイノリティは多く存在しています。

言論界や政界、経済界などあらゆる領域を動かすのは権力を持った人々に限られており、このような人々によってマイノリティは同じ人間として扱われにくい状態が続いています。

このような悪しき風習をなくし、社会的に公正で中立な世界を構築しようとする考え方を「政治的な正しさ」と表現するのです。

職業や人種などで差別・偏見を防ぐ

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「政治的な正しさ」とは、より具体的に言うならば職業や人種などで差別・偏見を防ぐための考え方や概念であると表現することもできるでしょう。

現代社会において自由や平等・人権といった概念が広まったことにより、私たちは「人間はみな平等である」という思想を小さい頃から教えられますが、実際の社会では職業や人種・性別などの属性によってさまざまな差別や偏見が存在しています。

差別・偏見は人々を苦しめ、社会を悪しき方向へ導くのです。このような悪しき風習を根絶し、どのような属性を持っていたとしてもフェアに扱われることを保証するのが「社会的な正しさ」という概念だと言えるでしょう。

世界的な流れとなっている

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20世紀は、自由・民主主義や人権といった概念がグローバルに浸透しつつも、同時に差別や偏見が根強く存在し、多くの人々を苦しめてきた時代でした。しかし、時代の流れは徐々に変化しつつあります。

21世紀に突入した今日においては、「政治的な正しさ」という概念は一つの地域や国に限定されず、広く世界中に普及しているからです。グローバル化が進むにつれて、ともすればガラパゴス的で旧時代的な人権意識を持つと言われていた日本社会においても、もはや「政治的な正しさ」の潮流を無視することはできなくなっています。

「政治的な正しさ」は、日本を含む多くの国と地域に、そして何より人々の意識にさまざまな形で影響を及ぼしているグローバルな現象だと言えるでしょう。

過剰な平等・公平を求める人々を「ポリコレ棒」と呼ぶ

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以上でご紹介したように、「政治的な正しさ」という概念は歴史的に見ると極めて画期的であり、自由・民主主義・平等といった思想や概念がグローバル化によって広がり、人々の意識に根付いたからこそ生まれた思想だと言えるでしょう。

「政治的な正しさ」とは本来、社会や人々の中に脈々と受け継がれてきた差別や偏見、傲慢さや無知を取り除き、より正しい社会を実現してくれる「善いもの」です。

ですが、この思想を自分勝手に解釈し、独りよがりな正義を他者に押し付けて逆説的なことに社会から寛容さや自由を奪ってしまっている人々もいます。このような人々を、俗に「ポリコレ棒」と表現するのです。

棒を使い強者を過剰に叩くという意味

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ポリコレ棒の「棒」とは、「政治的な正しさ」というもっともらしい大義名分を社会的強者やマイノリティを過剰に叩くための「棒」を意味します。

正義という言葉に酔い、その独りよがりな「正義」を他者を批判し叩きのめすための口実として、人々が抗うことのできない「政治的な正しさ」を利用するのです。

たちの悪いことに、ポリコレ棒を振りかざす人の多くは自分が独善的な正義に酔っているだけであることに気づいていません。恐ろしいことに、自分は社会をよりよくするために「悪者を退治する」という正義に則った行動をしていると自負しているるのです。

トランプ大統領の発言によって注目されるようになる

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ポリコレ棒とは、アメリカのトランプ大統領の就任前後から人口に膾炙するようになった考え方でもあります。自由・民主主義の国と言いながらも、アメリカでは建国以来、アングロサクソン系のプロテスタントの白人男性がそれ以外の属性の人々を差別し、抑圧してきた歴史を持ちます。

1960年代に、抑圧されてきたマイノリティたちが公民権運動や女性運動などを起こしたことによってアメリカ社会は徐々に変化していきました。

21世紀に突入するころには、少なくとも表面的にはマイノリティに対する差別的な言動に対してこれまでになく厳しい目が向けられるようになっていきます。

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