目次
般若湯の意味や由来
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般若という言葉を使い、なにやら恐ろしさを感じる言葉ですが、これは日本酒・ビールなどの酒類の総称で、僧侶の間で呼ばれるお酒の隠語です。元々、仏教の教えでは飲酒が禁じられていました。
しかし、他の教えを厳守するならば、飲酒は別に悪くないとした考え方が僧たちの間で起こりました。そこでリラックス効果もあるお酒を「智恵の湧きいずるお湯」という扱いにし、酒として飲むのではなく薬として飲むのだという解釈も生まれ、のちに般若湯と呼ぶようになりました。
よって、お酒に関して規律が緩くなったという事では無く、自分を律して少量を飲む分には問題無いという事になった訳です。なお、ここでの般若の意味は恐ろしい鬼を指すのではなく、悟りへの智恵という象徴として、上記の智恵の湧きいずるお湯、すなわち般若湯という言葉へと繋がったということです。
ところで、この記事内ではお酒の事に強く触れています。戒律に厳しい僧侶では無いにしろ、お酒に関しては適量を守って楽しむ事が大切です。その為には、アルコールが及ぼす人体への影響や、依存に対しても充分な知識を身に着ける事や予防のしかたを学ぶ事も必要です。こと依存症に関しての記事がありますので、以下の記事も合わせて読まれると良いでしょう。
しかし、他の教えを厳守するならば、飲酒は別に悪くないとした考え方が僧たちの間で起こりました。そこでリラックス効果もあるお酒を「智恵の湧きいずるお湯」という扱いにし、酒として飲むのではなく薬として飲むのだという解釈も生まれ、のちに般若湯と呼ぶようになりました。
よって、お酒に関して規律が緩くなったという事では無く、自分を律して少量を飲む分には問題無いという事になった訳です。なお、ここでの般若の意味は恐ろしい鬼を指すのではなく、悟りへの智恵という象徴として、上記の智恵の湧きいずるお湯、すなわち般若湯という言葉へと繋がったということです。
ところで、この記事内ではお酒の事に強く触れています。戒律に厳しい僧侶では無いにしろ、お酒に関しては適量を守って楽しむ事が大切です。その為には、アルコールが及ぼす人体への影響や、依存に対しても充分な知識を身に着ける事や予防のしかたを学ぶ事も必要です。こと依存症に関しての記事がありますので、以下の記事も合わせて読まれると良いでしょう。
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隠語が生まれた理由は僧侶の五戒
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元々仏教はインドから発祥し、中国を経て日本へ伝来しました。その教えの中に五戒という仏教徒に課された五つの決まり事があったのです。お酒のことを般若湯という隠語で呼ぶようになった理由はこの五戒が元になっていると言われています。
五戒とは?
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五戒とはすなわち、不殺生戒(いかなる命も故意に奪ってはいけない)・不偸盗戒(自分のものではないものを故意に自分のものにしない)・不邪淫戒(不適切な性の関係を結ばない不倫や体を売るような事をしてはいけない)・不妄語戒(うその言葉を言わない)・不飲酒戒(お酒を飲まない)の五つの戒律のことです。
般若湯に直接関係あるのは最後の不飲酒戒という事になりますが、この戒律が実は他の四つの戒律とも重要な関わりを持っているのです。
般若湯に直接関係あるのは最後の不飲酒戒という事になりますが、この戒律が実は他の四つの戒律とも重要な関わりを持っているのです。
酒を飲んではいけない理由
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五戒の中の不飲酒戒。これは飲酒により気持ちが軽くなって、自身のコントロールが出来なくなり、他の四つの戒めも破ってしまう可能性があったので、五戒の一つとして数えられました。
実際にお酒での失敗は、飲酒経験がある人間には少なからず覚えがあるもの。ましてや修行僧のような、仏の教えを学ぶ最も身近な者であるのなら、なおの事守らなくてはいけない戒律とされています。
しかし厳密には飲酒そのものを強く禁じているわけでもなく、酒を飲むことで悪に堕落する事を危惧した、あくまで仏教的な教訓の一つなのです。
実際にお酒での失敗は、飲酒経験がある人間には少なからず覚えがあるもの。ましてや修行僧のような、仏の教えを学ぶ最も身近な者であるのなら、なおの事守らなくてはいけない戒律とされています。
しかし厳密には飲酒そのものを強く禁じているわけでもなく、酒を飲むことで悪に堕落する事を危惧した、あくまで仏教的な教訓の一つなのです。
高野山で般若湯として親しまれた日本酒がある?
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高野山の地元には、「紀州かつらぎ川上酒」というお酒があります。上等な米と天然の伏流水を使用した、この地域ならではの地酒を僧たちは般若湯として飲んでいました。
広い意味での般若湯はお酒そのものを指しますが、高野山の僧に般若湯と呼ばれ、飲まれていたお酒はこの地域で作られた上記の地酒のことを言います。そして今でも地元の酒蔵では、その「般若湯」こと「紀州かつらぎ川上酒」を作り続けています。
古い時代から伝わってきたお酒が現代にこうして残り、今も飲まれている事はなかなか感慨深くもあります。
広い意味での般若湯はお酒そのものを指しますが、高野山の僧に般若湯と呼ばれ、飲まれていたお酒はこの地域で作られた上記の地酒のことを言います。そして今でも地元の酒蔵では、その「般若湯」こと「紀州かつらぎ川上酒」を作り続けています。
古い時代から伝わってきたお酒が現代にこうして残り、今も飲まれている事はなかなか感慨深くもあります。
般若湯は日本酒?ビールの隠語
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日本酒の隠語を般若湯と呼ぶように、ビールの隠語が「麦般若」となります。字のごとくと言っても良いのですが、もちろんビールは麦芽が材料で出来ている為、いつしかこの名が付けられました。
実際に般若湯の言葉自体は日本酒のみに留まらず、ビールも含めたお酒全般の事を指すのですが、ビールを麦般若とすると般若湯との区別がしやすくなります。
しかし、居酒屋での駆けつけ一杯で、店員さんに麦般若と注文しても言葉が通じる事は稀でしょうから、ここでは言語として知っているだけで充分でしょう。
実際に般若湯の言葉自体は日本酒のみに留まらず、ビールも含めたお酒全般の事を指すのですが、ビールを麦般若とすると般若湯との区別がしやすくなります。
しかし、居酒屋での駆けつけ一杯で、店員さんに麦般若と注文しても言葉が通じる事は稀でしょうから、ここでは言語として知っているだけで充分でしょう。
般若湯のような僧侶の隠語集
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古来より、僧侶たちの間では般若湯のように、隠語として使われた言葉が他にも存在しました。言葉一つだけ見ても、その意味するところまでは解らないものが多いのですが、意味が解っているものでユニークなものをいくつか列挙します。
草鞋
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漢字の読み方は(ぞうり)と読み、言葉の意味は「牛肉」を指します。この言葉は運搬用の牛の蹄が傷つかないように専用の草履を履かせていたことが由来しています。
なおこの草履ですが、爪の部分が牛の足の形状に合わせた独特の構造になっていて、外れづらく扱いやすかったという事。牛の負担も和らげる事でおおいに役立っていたアイテムですが、いつしか牛に履かせるこの草履そのものの事を、隠語で牛肉の事を指して呼ぶようになったそうです。
なおこの草履ですが、爪の部分が牛の足の形状に合わせた独特の構造になっていて、外れづらく扱いやすかったという事。牛の負担も和らげる事でおおいに役立っていたアイテムですが、いつしか牛に履かせるこの草履そのものの事を、隠語で牛肉の事を指して呼ぶようになったそうです。
裸足
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言葉の意味は「鶏肉」を指します。実は前述の草鞋=牛肉とも関連する隠語なのですが、運搬用の牛は草鞋を履いているが、鶏は何も履いていないという所から由来した言葉なのです。
確かに鶏は荷物の運搬用としてはとうてい使えないので、何も履かせる必要がないのは解るのですが、まさか草履の方から意味が飛び火し、鶏にまで及ぶとは考えてもいなかった事です。少し無理やり感も強いような気がしますが、これも隠語の一種として生み出されたものなのです。
確かに鶏は荷物の運搬用としてはとうてい使えないので、何も履かせる必要がないのは解るのですが、まさか草履の方から意味が飛び火し、鶏にまで及ぶとは考えてもいなかった事です。少し無理やり感も強いような気がしますが、これも隠語の一種として生み出されたものなのです。
白茄子
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