目次
この言葉は「卵」を指しています。由来について少し昔話になるのですが、ある寺の和尚が、人からもらったゆで卵を、他の者に内緒で食べていました。それが小坊主に見つかり「和尚さんが食べているものはなんですか?」と聞かれた所、和尚は「これは卵に似ているが、白ナスじゃ」とウソをつきました。
丁度その時、寺で飼っている鶏が鳴きました。それを聞いた小坊主が「和尚さん、白ナスの親が鳴いています」と言った所、和尚はこいつはまいったと思い、小坊主にもゆで卵をやり、二人で仲良く食べたそうです。小坊主は卵を知っていたのですね。
とんちの利いた話ですが、この話が元になり隠語として卵を意味する白茄子になりました。
丁度その時、寺で飼っている鶏が鳴きました。それを聞いた小坊主が「和尚さん、白ナスの親が鳴いています」と言った所、和尚はこいつはまいったと思い、小坊主にもゆで卵をやり、二人で仲良く食べたそうです。小坊主は卵を知っていたのですね。
とんちの利いた話ですが、この話が元になり隠語として卵を意味する白茄子になりました。
山の芋
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この山の芋は「山の芋がうなぎになる」という、本来はあり得ない事をことわざにしたものが元になっています。たとえば何もしない怠け者が急に大金持ちになったり、ケンカがからっきし弱い人間が、拳法の達人に勝ってしまったりなど、あり得ない事が起こった時に山の芋という言葉が隠語として使われるという事です。
実際に上記の事は現代でもザラに起こりそうなものですが、言葉を使用しても意味が解らない人が多数でしょうから、言葉として使われる事もあまりないはずです。
もし、この隠語を使っている人を見掛けたら、物知りな方だと素直に関心してしまいます。
実際に上記の事は現代でもザラに起こりそうなものですが、言葉を使用しても意味が解らない人が多数でしょうから、言葉として使われる事もあまりないはずです。
もし、この隠語を使っている人を見掛けたら、物知りな方だと素直に関心してしまいます。
般若湯を楽しむなら高野山の宿坊
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和歌山県にある日本仏教の聖地の一つ、高野山には参拝客に宿坊として提供している施設がいくつかあります。高野山で食べられる精進料理はもちろん、お酒を注文する事も可能なので、五戒の教えに思いを馳せながら、僧たちが好んだ「般若湯」として飲む。これもオツな楽しみ方とも言えます。
ちなみに、高野山の宿坊施設は国内だけではなく海外の客からも人気の様で、今でも多くの参拝・観光客が訪れ利用されているのです。数ある宿坊の中でも高野山には、福智院という温泉付きの人気宿坊があります。こちらでも食事の他、ジュースや般若湯(日本酒・ビールなど)も注文可能です。
後、宿坊によって微細は異なりますが、高野山の宿坊には早朝の勤行、法話や座禅、写経などが体験出来る場所もあり、まさしく僧侶の疑似体験が可能といった魅力があります。
ちなみに、高野山の宿坊施設は国内だけではなく海外の客からも人気の様で、今でも多くの参拝・観光客が訪れ利用されているのです。数ある宿坊の中でも高野山には、福智院という温泉付きの人気宿坊があります。こちらでも食事の他、ジュースや般若湯(日本酒・ビールなど)も注文可能です。
後、宿坊によって微細は異なりますが、高野山の宿坊には早朝の勤行、法話や座禅、写経などが体験出来る場所もあり、まさしく僧侶の疑似体験が可能といった魅力があります。
宿坊とは?
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本来宿坊とは、修行をする僧侶たちの為に開かれた宿泊施設の事を指します。しかし平安時代頃に寺社へ参拝する事が一般化された為、武士や貴族、一般の参拝者も宿坊の利用が許されるようになりました。
そして、江戸時代頃には伊勢参りや金毘羅参りが一般的になり、宿泊施設としての宿坊の数はより急増したのです。需要が増したのですからこういった背景は至極当たり前になってきたのでしょう。
しかし、現在でも特定の宗派の僧侶・信徒しか利用できない宿坊が存在します。例外としてですが、こういった宿坊でも、所属する寺院許可証を持っている場合に限り、宿泊を可能とするケースの施設も中にはあるのです。
そして、江戸時代頃には伊勢参りや金毘羅参りが一般的になり、宿泊施設としての宿坊の数はより急増したのです。需要が増したのですからこういった背景は至極当たり前になってきたのでしょう。
しかし、現在でも特定の宗派の僧侶・信徒しか利用できない宿坊が存在します。例外としてですが、こういった宿坊でも、所属する寺院許可証を持っている場合に限り、宿泊を可能とするケースの施設も中にはあるのです。
高野山の寒さと般若湯の関係
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高野山の気候は和歌山県の他の地域に比べ寒暖差が激しく、冬季はかなりの冷え込む地域です。例として一月の気温は-0.5度程になり、山々に囲まれた高野山はその地形の事情もあってか、気温の低さがより際立っています。
こうした寒さから身を守る為に高野山では「塩酒一杯これを許す」とし、体温を下げないなど、僧侶への健康上の配慮でお酒を一杯だけ飲む許しが与えられました。
飲酒を公に許されたのはある意味でラッキーだったのかも知れません。多くの厳格な教えを守らなくてはならない僧侶たちの数少ない楽しみにもなったのでしょう。般若湯の側面としてこうした季候上の訳もあり、多少なら飲酒をしても仕方ないという背景が存在したのです。
こうした寒さから身を守る為に高野山では「塩酒一杯これを許す」とし、体温を下げないなど、僧侶への健康上の配慮でお酒を一杯だけ飲む許しが与えられました。
飲酒を公に許されたのはある意味でラッキーだったのかも知れません。多くの厳格な教えを守らなくてはならない僧侶たちの数少ない楽しみにもなったのでしょう。般若湯の側面としてこうした季候上の訳もあり、多少なら飲酒をしても仕方ないという背景が存在したのです。
精進料理と般若湯
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精進料理は粗食を旨とし、美食を戒めて善行を行うという考えの元、考え出された修行僧の為の食事です。この精進料理は宗派によって一汁一菜・一汁五菜・二十五菜など形式が異なります。しかし、共通なのは肉と魚の動物系の素材を一切使用せずに、穀物・旬の野菜・海藻だけで作られたという事。
よって、精進料理はこれら素材の良い部分を、余すところなく引き出した健康食としての見方も出来ます。なお、すでに記述しましたが、高野山の宿坊では、この精進料理と共に日本酒やビールなどを「般若湯」として注文出来るので、僧侶や信徒の疑似体験が出来ることでしょう。
高野山を訪れる機会があるならば是非、宿坊を宿泊場所として利用させてもらうのもアリです。
よって、精進料理はこれら素材の良い部分を、余すところなく引き出した健康食としての見方も出来ます。なお、すでに記述しましたが、高野山の宿坊では、この精進料理と共に日本酒やビールなどを「般若湯」として注文出来るので、僧侶や信徒の疑似体験が出来ることでしょう。
高野山を訪れる機会があるならば是非、宿坊を宿泊場所として利用させてもらうのもアリです。
昔のお酒の呼び方は他にもあった!
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酒には様々な呼び名や異名があります。般若湯という呼び方はその中のほんの一部に過ぎません(般若湯は日本酒・ビールなど、アルコール類そのものの隠語ですから、そもそも日本酒だけには当てはまりません)。
日本酒の事を清酒とも呼びますが、この清酒も複数ある呼び名の一つということになります。こと日本酒に限ってですが、他にも独特な呼び方のものがあります。以下に二点ほど簡単な説明と一緒に記述しました。
日本酒の事を清酒とも呼びますが、この清酒も複数ある呼び名の一つということになります。こと日本酒に限ってですが、他にも独特な呼び方のものがあります。以下に二点ほど簡単な説明と一緒に記述しました。
竹葉
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古来中国の故事の中に、竹の葉に貯まった露がやがて酒になった、という風な文の下りがあり、これが由来になって酒の異名として竹葉(ちくよう)と呼ぶ事があります。
また、竹の葉の事を和語で「ささ」と言うように、酒の事もまた「ささ」と呼ばれる場合もあります。こちらは竹葉から派生して日本らしくなった読み方と言えるでしょう。
なお、石川県・能登のお酒でこの竹葉から名付けた竹葉(ちくは)という日本酒も存在します。
また、竹の葉の事を和語で「ささ」と言うように、酒の事もまた「ささ」と呼ばれる場合もあります。こちらは竹葉から派生して日本らしくなった読み方と言えるでしょう。
なお、石川県・能登のお酒でこの竹葉から名付けた竹葉(ちくは)という日本酒も存在します。
御神酒
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この言葉は今でも馴染みがありますが、祭礼や儀式の時、神様に供えるお酒の事を指しています。基本的に日本酒が使われ、家に神棚がある所は日本酒をお神酒としてお供えすることがほとんどでしょう。
祭礼で使われたり、神棚に供えたお酒は神の霊力が宿った大変ご利益のあるものとされ、後で人が飲むにあたり、盃半分程度をお願い事とともに飲み干すのが作法になります。これには神と同じものを飲することで霊力にあやかろうという解釈があります。
補足として、形式上のことでお神酒を頂く場合、アルコールがダメな方や、お子さんなどは盃半分でも厳しいので、ちょっとだけなめるといった事でも良いわけです。
祭礼で使われたり、神棚に供えたお酒は神の霊力が宿った大変ご利益のあるものとされ、後で人が飲むにあたり、盃半分程度をお願い事とともに飲み干すのが作法になります。これには神と同じものを飲することで霊力にあやかろうという解釈があります。
補足として、形式上のことでお神酒を頂く場合、アルコールがダメな方や、お子さんなどは盃半分でも厳しいので、ちょっとだけなめるといった事でも良いわけです。
現代でも般若湯を体験できる!
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これまで、般若湯の由来だけでは無く、他の隠語やお酒の呼び方にもついて触れてきました。そして戒律を守らなくてはならない修行僧たちの間では、般若湯はあくまで「智恵が湧き出ずるお湯」として飲まれていたという事。
この話についても筆者自身も記事にするまでは全く知らなかったわけで、こういった裏技的な解釈で彼らもまた、少なからずお酒を楽しんでいたという事になります。僧侶とはいえ、やはり人間なのですから、何から何まで禁じては酷なものです。
まして高野山のような場所であれば、お酒を飲むこと事で寒さを乗り切ろうという生活上の正当性もあります。ですので、飲酒は五戒の事を考慮しても、残りの四戒を破らない範囲でならば少し飲んでも仕方ないと思う部分もあるのでしょう。
この話についても筆者自身も記事にするまでは全く知らなかったわけで、こういった裏技的な解釈で彼らもまた、少なからずお酒を楽しんでいたという事になります。僧侶とはいえ、やはり人間なのですから、何から何まで禁じては酷なものです。
まして高野山のような場所であれば、お酒を飲むこと事で寒さを乗り切ろうという生活上の正当性もあります。ですので、飲酒は五戒の事を考慮しても、残りの四戒を破らない範囲でならば少し飲んでも仕方ないと思う部分もあるのでしょう。
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すでに記述しましたが、高野山の宿坊は一般客も利用出来るという事で、ご当地の地酒でもある般若湯を飲む疑似体験が出来ます。もし、宿坊に泊まる機会があれば、五戒の教えを頭に浮かべお酒を飲んでみる事で、飲酒する事に対して身が少し引き締まる思いになる事でしょう。
もっとも、普段からお酒を飲まれている方は、もうすでに「般若湯」を楽しんでいる事になりますから、五戒ほど厳しい戒律を意識せずとも、適量を守ってお酒を楽しんでいって欲しいものです。
もっとも、普段からお酒を飲まれている方は、もうすでに「般若湯」を楽しんでいる事になりますから、五戒ほど厳しい戒律を意識せずとも、適量を守ってお酒を楽しんでいって欲しいものです。
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