2019年7月22日 更新

男根祭りの意味!全国の男根にまつわる神社やお祭りまとめ

全国に珍しい祭りは多いですが、男根をみこしとして担ぐ祭りも存在します。これらはふざけているようですが、生殖器崇拝に基づく、れっきとした信仰の1つなのです。今回は男根祭りに注目し、男根のような岩やご神体が祀られている神社を紹介します。

男根は生殖器であり、男女の生殖器を崇拝する信仰は日本だけでなく、世界各地で見られます。多産や豊穣のご利益があるとされ、子孫繁栄=家の力の増大だと考えられていた時代には、この信仰の勢力もかなり強くなっていました。

女陰よりも男根を祀ることが多いのは、男性の精子があって初めて子供を授かることができ、女性の体は赤ん坊を守り育てるものと考えられているからのようです。全国に信仰は分布しており、その呼ばれ方も地域によって大きく異なります。

このことから、一気に全国に広まったのではなく、地域の中で生殖器信仰がおこったものや他の地域から伝わってくる過程で変化していったことが考えられます。

日本風俗史の話

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日本風俗史にも、生殖器崇拝にまつわる話が残されています。その1つに、名称の1つ「金勢明神」の話があります。これは岩手県の巻堀の少女の話です。

巻堀の少女は13歳ころになると金勢明神の淫瀆によってある夜に狂ったように襲われてしまいます。これを鎮めようと鉄の鎖で動けないようにしますが、その悪行は止まりません。

一説によれば、その少女らと襲われた証である血から、初潮と関係があるのではないかと言われています。昔の人々は、生理現象にさえ、神や霊の仕業であると信じていました。

男根が崇拝されている場所

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では、どのような神社で男根が崇拝されているのでしょうか。記録によると、47都道府県すべてで生殖器崇拝は見られますが、必ずしもそれが神社で崇拝されているものとは限りません。

神のようにあがめられているものもあれば、地域の中で言い伝えのみによって信仰されているものもあります。ここでは、実際に男根が崇拝されている場所を紹介します。

巻堀神社の金精堂

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先ほど紹介した日本風俗史に出てきた巻堀神社は、消失や移転を経て今でも岩手県盛岡市に存在している神社です。創建は1459年と伝えられており、金精信仰発祥の地とも言われています。

御祭神は猿田彦命と伊佐那岐之命であり、伊佐那岐之命は日本で初めて性交した男神として知られています。参拝する人は少ないですが、今でも東北地方を代表する金精神社の1つです。

ご神体には60cmほどの金色の男根を象ったもので、境内にも多くの男根を模したものが見られます。

金勢山の男根像

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岩手県和賀郡覚間沢の金勢山には、周囲2尺6寸、長さ4尺5寸の大きな男根像があります。他の生殖器崇拝と同様、生殖器に関する厄病除けや子授かり、安産にご利益があるとされ、念願かなって出産や完治できたら倍にして返すという決まりがあります。

また、この地に限らず東北地方には、毎年1月16日にウマに正装させて板沢のお駒様を参拝させ、ウマの出産時に男根を持って社前で踊ることで、ウマの安産祈願ができると信じられていました。

雌岡山にある神社

Japan Aso Shrine - Free photo on Pixabay (497968)

雌岡山は兵庫県神戸市にある標高249mの小さな山です。山頂には、神出神社、裸石神社、姫石神社があり、「天王山」という別名で呼ばれることもあります。

裸石神社には巨大な石や折れた鳥居の木から作られた男根が3体祀られており、かたわらには女陰石が一体置かれています。神社を参拝しに来た人は、鮑子貝殻をこのご神体の周りに奉納することが習慣したため、おびただしい数の貝殻も見ることができます。

裸石神社のすぐ近くには姫石神社があり、こちらには女性器に見立てた苔むした岩が置かれています。

群馬にある男根岩

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群馬県には、男根のような形をした岩があると話題になっています。見る角度によってはただの岩ですが、見る角度を変えると完全に男根の形をしており、歩いている途中でふと現れる男根に驚く人も多いようです。

群馬県には「べべ観音」や「命と性のミュージアム」があり、性に関心の高い人が集まるスポットとも言われています。それらを回るついでにこの地を訪れ、写真に収める人も多いようです。では、男根岩について詳しく見ていきましょう。

男根岩の概要

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男根岩は群馬県高崎市榛名湖町にあります。近くには榛名神社と榛名湖があり、パワースポットとして多くの観光客でにぎわうスポットでもあります。全国からこの地を訪れるためにツアーバスが運行しているほどです。

男根岩は天神峠の中にあり、榛名湖から榛名神社へ徒歩で向かう際は右側に突如として現れます。時の流れとともに自然とこの形になったと見られますが、いつから男根岩として祈る人が出てきたのかは定かになっていません。

パワースポットに近いことから、この岩にも大量のパワーが溜まっているのではないか、ご利益の力が強力なのではないかと噂されています。

御利益について

Ladybug Beetle Coccinellidae - Free photo on Pixabay (498563)

男根岩の下には看板が建てられており、それによれば、縁結び・子授かり・安産・下の病気等にご利益があると言い伝えられているようです。看板が建てられたのは平成22年のことですが、地元の人には男根の岩として古くから有名でした。

岩の前で拝んだり、岩をさすったりすることが一般的な参拝方法のようです。目印は何といってもその独特な形なので、気づかずに目の前を通り過ぎていたということは起こらないようです。

ただし、車で行く際には駐車場がないので気を付けましょう。

男根が信仰されている理由

Tea Lights Candles Light - Free photo on Pixabay (498586)

男根が古くから信仰され続け、今でも神社で祀られていたり祭りが開催されていたりするのは、話題性以上にご利益があるからでしょう。話題性は一時的なものですが、地域に根付いた信仰は廃れることなく人々の心で信仰され続けるからです。

では、なぜ男根がこれほどまで信仰されるようになったのでしょうか。代表的なご利益について見ていきましょう。

子孫繁栄や安産、縁結びなど

Family Kids Baby - Free photo on Pixabay (498587)

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