アカマタクロマタとは?タブーや過去に起こった事件についても

『アカマタクロマタ』と聞いて「お祭りだ!」とわかる人は少ないのではないでしょうか?一見かわいらしく聞こえるこのお祭りは、とてもシリアスなお祭りで、行方不明者や暴行事件などまで起きてしまうという沖縄の『秘祭』と言われるお祭りなのです。

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沖縄の秘祭「アカマタクロマタ」

Hibiscus Hashigo梧 Okinawa - Free photo on Pixabay (613993)

九州南端から台湾北東にかけて位置する島嶼群である『南西諸島』西部の島嶼群で、宮古列島とともに先島諸島の一部を成すのが沖縄県の『八重山列島』です。

ここでは「年に一度、決まった時期に人間の世界に来訪するとされる神」である『来訪神』がいます。2018年、この『来訪神』は、「来訪神=仮面・仮装の神々」として、10件の日本の来訪神行事がユネスコ無形文化遺産に登録された際に登録されました。

その『来訪神』の名前が『アカマタ・クロマタ』です。

アカマタクロマタとは豊年祭

Craft Okinawa Glass - Free photo on Pixabay (613994)

沖縄県の八重山郡竹富町に属する八重山諸島の島で、上地島(かみじじま、かみぢじま)及び下地島(しもじじま、しもぢじま)の2つの島の総称である『新城島(あらぐすくしま)』は、手付かずの自然が魅力的で、ホワイトビーチに青い海に囲まれたとても美しい島です。

ここで謎に包まれ「秘祭」と噂されている『アカマタクロマタ』という豊年祭が存在する事をご存知でしょうか?噂によると「祭りを実施するのは地区住民の中で資格を持つ者のみ」「他の者には一部しか公開されない」「写真・ビデオ撮影禁止」「内容の口外禁止」「破った者には怖いことが起こる」そうです。

昭和の時代には、波照間島から祭りを見に来た部外者が島民に集団暴行されるという事件も起きるほど、内容が一切明かされていない「謎の祭り」なのです。

西表島古見のアカマタクロマタ

Cat The White Temple Okinawa - Free photo on Pixabay (613995)

西表島古見では、豊年祭の2日目(トゥピィ)に『アカマタ』『クロマタ』『シロマタ』の3神が登場します。3神は、日が暮れる頃に『ウムトゥ』と呼ばれる「森の奥の神聖な場所」から現れ浜に降り上陸します。

まず『シロマタ』『アカマタ』の2神が1対になり『シロマタ』の宗家『トゥニムトゥ』に現れた後、『アカマタ』の宗家『トゥニムトゥ』に現れるので、地区の参加者は、宗家『トゥニムトゥ』で『シロマタ』『アカマタ』を迎えて礼拝することができます。

参加者以外の部外者は『トゥニムトゥ』に軟禁され、『シロマタ』『アカマタ』は『トゥニムトゥ』を出ると『ピヌス御嶽』へ行き山中に消え、次に『クロマタ』が現れます。『クロマタ』は「来年の豊作の印」として、帰る時に御嶽の前の衣装を残していきます。
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路上で『シロマタ』『アカマタ』と『クロマタ』が会うのは禁忌なので、現れる時間が違うのです。そして『シロマタ』『アカマタ』は、出現するところは見せるが、帰るところは見せず、逆に『クロマタ』は出現するところは見せず、帰るところは見せます。

住民は、3神が去ると家に戻り『シロマタ』『アカマタ』の旗持ち等は『ヨナラ御嶽』と『ウケハラ御嶽』を回り、深夜12時まで「シロマタ、アカマタのトゥニムトゥ」を唄い回ります。

石垣島宮良のアカマタクロマタ

Okinawa Sea Japan - Free photo on Pixabay (613996)

石垣島にある『白保村』と兄弟村とされ、歴史の古い村『宮良』では、アカマタ・クロマタのことを『ニーロー神』と呼びます。

「ニーロー」=「底が分からないほど深い穴」を意味するので、沖縄県や鹿児島県奄美群島の各地に伝わる他界概念のひとつで、地の底にある理想郷の異界とされる『ニライカナイ』のことを指すそうです。

ニライカナイは、豊穣や生命の源で神界で「年初にニライカナイから神がやってきて豊穣をもたらし、年末にまた帰る」とされます。また「生者の魂はニライカナイから来て、死者の魂はニライカナイに去る」と考えられています。

アカマタクロマタの外見

Ishigaki Okinawa Coconut - Free photo on Pixabay (613997)

『アカマタ』と『クロマタ』の2神は、背丈が180cmほどあり、全体がずんぐりとして、草に覆われており、だるまやフクロウのようにも見えるそうです。

アカマタ=赤い面と言う意味で、クロマタ=黒面という意味で、丸い目に縦長の鼻と細かいギザギザの歯があるのが特徴で、目と歯の両端には細長いヒゲもあります。目と歯に光が当たると、反射して神秘的に輝くのが印象的であり『アカマタ=男神』『クロマタ=女神』とされています。

アカマタクロマタが行われる場所

Ishigaki Okinawa Sunflower - Free photo on Pixabay (613998)

アカマタクロマタは、異界から出現した『アカマタ』『クロマタ』と呼ばれる来訪神が、1年に1回、旧暦の6月に沖縄県の八重山諸島を訪れ、200年以上前から行われる五穀豊穣を祈るという内容の祭祀で、集落の人間以外は撮影どころか見ることすら困難な秘祭です。

発祥地は、西表(いりおもて)島の古見(こみ)のほか、新城(あらぐすく)島の上地、小浜島、石垣島の宮良(みやら)で、現在もこの4カ所で行われています。

 後に東京都知事になった石原慎太郎は、この祭祀をモデルに1984年に『秘祭』という小説を発表している。撮影すれば「命の保証ない」と言われる秘祭アカマタクロマタが行われる場所似ついてご説明していきます。

沖縄県八重山諸島「新城島」

Shisa Okinawa - Free photo on Pixabay (613999)

新城島(あらぐすくじま)とは、西表島の南東約7km、石垣島の南西約23kmの石西礁湖に位置する、沖縄県八重山郡竹富町に属する八重山諸島の島の名前で、上地島(かみじじま、かみぢじま)及び下地島(しもじじま、しもぢじま)の2つの島の総称名でもあります。

上地島と下地島間は約420mあり、東側はリーフで繋がっており、干潮時にはリーフの一部が水面上に現れるので、歩いて渡ることができます。また、新城島は上地島と下地島に離れているため、八重山方言で「離れ」を意味する『パナリ』『パナリ島』とも呼ばれます。

アクセス方法

Airport Man Travel - Free photo on Pixabay (615687)

上地島の集落近くには、日本最南端の地方港湾『上地港』があり、防波堤・物揚場・船揚場等が整備されていますが定期航路はなく、沖縄県石垣市美崎町の石垣港離島ターミナル内に本社を置く海運会社『安栄観光』で、5名以上の希望があれば、上地港に石垣島~西表島行きの船を臨時予約できます。

上地港には「祭事での注意事項、撮影録音スケッチ等の禁止、夜間部落外への行動及び単独行動禁止」と書かれた看板が掲げられています。上地島に急患空輸等のためのヘリポートが整備されているだけで空港はありません。下地島北端にある港が『下地港』で定期航路はありません。

新城島に行くには予約が必要

Sand Waters Summer - Free photo on Pixabay (614000)

2002年頃の資料では、新城島出身者が予約したときのみ運航するとされていましたが、今では沖縄県石垣市美崎町の石垣港離島ターミナル内に本社を置く海運会社『安栄観光』で、5名以上の希望があれば、上地港に石垣島~西表島行きの船を臨時予約できます。

新城島には、琉球の信仰における祭祀などを行う施設『腰当森(くさてぃむい)』『拝み山』などともいう『御嶽(うたき)』が12箇所ある、神聖な山とされています。

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