目次
- 山形マット死事件の概要
- 男子生徒が帰宅しないため両親が部活顧問に連絡
- 体育館用具室で男子生徒が遺体で発見される
- 遺体はマットの中に逆さの状態だった
- 死因は窒息死
- いじめを行っていた生徒7人を逮捕・補導
- 校長は「いじめや暴行はなかった」と説明
- 被害者「児玉有平くん」について
- 生い立ち
- 家族構成
- 小学校高学年からいじめにあっていた
- 集団宿泊施研修から顔を腫らして帰宅
- 加害者側の自白・供述内容
- 加害者Aが自白した「いじめを始めた経緯」
- 加害者Aが自白した「事件当日について」
- 加害者Aの供述
- 加害者Cの供述
- 犯行を認めていた加害者が供述を翻し始める
- 被害者家族は「村八分」にあっていた
- 村八分とは
- 被害者家族への誹謗中傷
- 取材現場では「騒ぎ立てるな」
- 加害者少年7人への判決
- 逮捕・初等少年院送致・教護院送致
- 最高裁は約5760万円の支払いを命じた
- 賠償金支払わず、差し押さえへ
- 現在までに加害者側からの賠償金・謝罪はない
- 村八分が原因で起きた事件
- 静岡県上野村村八分事件
- 天理市夫婦村八分事件
- 山口連続殺人放火事件
- いじめが原因で起きた事件
- 大津市中2いじめ自殺事件
- 桐生市小学生いじめ自殺事件
- 風化させてはいけない山形マット死事件
via pixabay.com
奈良県天理市内に転入した夫婦が遭った「村八分」事件です。夫妻は1992年に土地を購入し新築して地域に転入しました。その後自治会費(年1万3500円)を払い続けたが、夫妻が集会や神社の祭りに参加することは認められず、市の広報誌や回覧板さえも届てもらえませんでした。自治会に入れてもらえないため、2012年に自治会費の支払いを中止。2013年には夫妻の母が亡くなり葬儀を自宅で営むも、地域住民が来ることはありません。2017年、払い込んだ自治会費の返還と慰謝料を請求するも拒まれたため、弁護士に事件救済を申し込みました。
差別だと言われた自治会側は「夫妻だけを特定して差別しているのではなく、昔から地域に住んでいて神社の氏子である52世帯(地域には235世帯いる)のみで、他の世帯は構成員として認めていない差別を公言しました。天理市は天理教との関係もあり、移住者を認めないという噂もあります。
差別だと言われた自治会側は「夫妻だけを特定して差別しているのではなく、昔から地域に住んでいて神社の氏子である52世帯(地域には235世帯いる)のみで、他の世帯は構成員として認めていない差別を公言しました。天理市は天理教との関係もあり、移住者を認めないという噂もあります。
山口連続殺人放火事件
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2013年7月21日に山口県周南市金峰の集落において発生した連続殺人事件です。2013年7月21日午後9時頃、住民より火事の通報がされました。農家の女性宅A宅と無職男性A宅の2軒が全焼し、女性宅から1人・無職男性宅から2人の遺体が発見され、翌日にも2人の遺体が発見されており、5人の被害者全てにおいて鈍器のようなもので殴打されたことによる頭蓋骨骨折や脳挫傷が死因と判明しました。
火災から6日目の7月26日、消息不明であったHを逮捕しました。1審では「妄想性パーソナリティ障害であることは認めたものの責任能力はあったとして、求刑通り死刑判決が出ました。控訴しましたが、2016年9月広島高裁は「妄想性パーソナリティ障害の影響えお考慮しても被害者が5人に上り身勝手というほかなく、死刑が不当とはいえない」とし、一審判決を支持。すぐさま控訴され、最高裁判所は上告口頭弁論公判改定期日を2019年6月17日に指定しており、現在被告人Hは広島拘置所に収監されています。
火災から6日目の7月26日、消息不明であったHを逮捕しました。1審では「妄想性パーソナリティ障害であることは認めたものの責任能力はあったとして、求刑通り死刑判決が出ました。控訴しましたが、2016年9月広島高裁は「妄想性パーソナリティ障害の影響えお考慮しても被害者が5人に上り身勝手というほかなく、死刑が不当とはいえない」とし、一審判決を支持。すぐさま控訴され、最高裁判所は上告口頭弁論公判改定期日を2019年6月17日に指定しており、現在被告人Hは広島拘置所に収監されています。
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妄想性障害のH は事件以前以後に様々な「被害」の主張を行っています。集落住民のHへのいやがらせや「村八分が原因になった」といった誹謗中傷も多くされています。しかし、そのような主張や憶測が事実である裏付けは捜査などによっても得られることはなく、Hによる妄想・ガセ情報と認定されています。
いじめが原因で起きた事件
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いじめが原因となった事件もすくなくありません。いくつか紹介します。
大津市中2いじめ自殺事件
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2011年10月11日に滋賀県大津市内の中学校の当時2年生の男子生徒が、いじめを苦に自殺するという事件が起きました。複数の同級生が2011年9月29日に体育館で男子学生の手足を鉢巻きで縛り、口を粘着テープで塞ぐなどの行為を行いました。10月8日にも被害者宅を訪れ、自宅から貴金属や財布を盗みました。自殺前日に被害者は加害者に自殺を仄めかすメールを送るも加害者は相手にしなかったようです。10月11日、自宅マンションから飛び降り自殺しました。
被害者の自殺後も加害者らは自殺した生徒の顔写真に穴を空けたり落書きをしたりしていました。当初は「いじめの事態に気づいていなかった・知らなかった」と一貫して主張していた学校でしたが、自殺する6日前に生徒がいじめを受けているとの報告を受け、担任らが対応を検討した事は認めたが、喧嘩と認識していたと説明しました。
加害者生徒に聞き取りを行わなかったり、調査自体も3週間で打ち切りなどをしており、学校・教育委員会は非難されました。9月18日の緊急会見で、「少なくとも3人の教諭がいじめの認識をしていた可能性が高い」と従来の説明を一転させました。
被害者の自殺後も加害者らは自殺した生徒の顔写真に穴を空けたり落書きをしたりしていました。当初は「いじめの事態に気づいていなかった・知らなかった」と一貫して主張していた学校でしたが、自殺する6日前に生徒がいじめを受けているとの報告を受け、担任らが対応を検討した事は認めたが、喧嘩と認識していたと説明しました。
加害者生徒に聞き取りを行わなかったり、調査自体も3週間で打ち切りなどをしており、学校・教育委員会は非難されました。9月18日の緊急会見で、「少なくとも3人の教諭がいじめの認識をしていた可能性が高い」と従来の説明を一転させました。
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2012年12月27日、滋賀県警は加害者3人のうち2人を書類送検、残る1人は当時13歳であったため非行事実で児童相談所に送致されました。2014年3月14日、大津家庭裁判所は加害者3人のうち2人を保護観察処分・1人を不処分としました。
2012年2月24日、遺族は加害者3人とその保護者および大津市を相手に損害会賠償請求を提訴しました。2015年3月17日、大津市側の安全配慮義務違反を認め、支払い済みの見舞金2800万に加え和解金1300万円を支払い、謝罪するとの内容の和解勧告が提示され和解しました。2019年2月19日、加害者3人のうち2人に対して約3758万円の支払いを命じる判決を言い渡し、他1人は損害賠償および管理責任を認めない判決となりました。
2012年2月24日、遺族は加害者3人とその保護者および大津市を相手に損害会賠償請求を提訴しました。2015年3月17日、大津市側の安全配慮義務違反を認め、支払い済みの見舞金2800万に加え和解金1300万円を支払い、謝罪するとの内容の和解勧告が提示され和解しました。2019年2月19日、加害者3人のうち2人に対して約3758万円の支払いを命じる判決を言い渡し、他1人は損害賠償および管理責任を認めない判決となりました。
桐生市小学生いじめ自殺事件
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2010年10月23日、群馬県桐生市の小学6年生の女児が、1年以上に渡る同級生からのいじめを苦に自殺した事件です。自殺した女児は、愛知県の一宮市から桐生市の小学4年次の2008年10月に転校してきましたが、いじめが始まったのは5年生になってからで、両親が出席した授業参観がきっかけでした。母親がフィリピン人であることについて、からかう言葉が浴びせられ、2010年11月には女児の上履きに「うざい、死ね」などの落書きをされ、いじめを訴えたが元校長は「あなたの勘違い」と取り合いませんでした。6年生のクラス替え・担任の変更のより、さらにエスカレートしていきます。
女児は転校を何度も訴えていました。10月には2日連続で学校を休むなどもしていました。10月21日の社会科見学には出席したが、そのとき一部の同級生から「なんでこういう時だけ来るの?」「普段はずる休み?」などと言われ泣きながら帰宅し「学校には行きたくない」と訴えました。父親はこの日、学校へ「なんとかして欲しい」と相談していますが、その後学校に行くことなく、23日自らの命を絶ちました。
女児は転校を何度も訴えていました。10月には2日連続で学校を休むなどもしていました。10月21日の社会科見学には出席したが、そのとき一部の同級生から「なんでこういう時だけ来るの?」「普段はずる休み?」などと言われ泣きながら帰宅し「学校には行きたくない」と訴えました。父親はこの日、学校へ「なんとかして欲しい」と相談していますが、その後学校に行くことなく、23日自らの命を絶ちました。
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女児が在籍した小学校校長は「いじめに関する特別な相談はなかった」と説明したが、担任教諭は「女児へのいじめはあった」と断言しています。裁判が行われ、原因は「校長と担任教諭にある」と認定し、市と県に450万円の支払いを命じました。
遺族は事件の約1年後には群馬県外へ引っ越ししています。遺族への誹謗中傷(裁判は金目当てなど)があり、妹もいじめに巻き込まれないようにするためでもあったそうです。
遺族は事件の約1年後には群馬県外へ引っ越ししています。遺族への誹謗中傷(裁判は金目当てなど)があり、妹もいじめに巻き込まれないようにするためでもあったそうです。
風化させてはいけない山形マット死事件
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現在も、いじめによる自殺という事件報道が多くされています。その度に、この事件を知っている大人は、この事件を思い出すのではないでしょうか。たかが「いじめ」と捉えるのではなく、いじめの先には「死」と「賠償に苦しむ人生」が待っているのだと、子どもたちに伝えることが大切です。
起こった悲劇はなくなりません。二度と同じ悲劇を繰り返さないという気持ちを持つこと・山形マット死事件の凄惨さを、繰り返し伝えていくことが大切なのです。どんな理由があっても、大勢で1人をいじめていい理由にはなりません。人は違うもの・違うからこそ興味を持ち仲良くなろうとする。出会いは縁なんだと、出会えたことは幸せなんだということを、そしてお互いに思いやり敬う気持ちを持てるように、この事件を風化させずに伝えていく必要があると思います。
起こった悲劇はなくなりません。二度と同じ悲劇を繰り返さないという気持ちを持つこと・山形マット死事件の凄惨さを、繰り返し伝えていくことが大切なのです。どんな理由があっても、大勢で1人をいじめていい理由にはなりません。人は違うもの・違うからこそ興味を持ち仲良くなろうとする。出会いは縁なんだと、出会えたことは幸せなんだということを、そしてお互いに思いやり敬う気持ちを持てるように、この事件を風化させずに伝えていく必要があると思います。
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