2019年9月9日 更新

体に人の顔のある人面瘡は実在する?妖怪人面瘡の伝説についても

「人面瘡」という言葉をご存知でしょうか?体に人間の顔のような瘡ができ、突然喋り出したり、食べたり飲んだりすると言われています。ブラックジャックにも取り上げられている「人面瘡」は、妖怪や怨念、架空の病気と言われていますが本当に実在するのでしょうか?

これまで人面瘡とは、妖怪であったり、病気であったりとネガティブな印象のものをご紹介してきました。体に人間の顔のようなできものができるのですから、それだけでも気味が悪いですし気分がいいものではありません。

しかし、この世にはできると「ラッキー」な「人面瘡」があるというのです。それはいったいどんなものなのでしょうか?人面瘡に対して恐怖心を持ってしまった人も、この記事を機会に「こんな人面瘡ならできてもいいかも」と思うかもしれません。ラッキー人面瘡について、詳しく解説していきましょう。

3つの口内炎

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通常「人面瘡」は、体に人の顔の形をしたできものができ、そのできものがまるで生きているかのように食べたり飲んだり、しゃべりかけてくることもあります。酷い痛みを伴い、できた人を死に追いやる恐ろしいものです。

しかし今回ご紹介するのは、出来るとラッキーな事が起こるという「ラッキー人面瘡」についてです。「ラッキー人面瘡」とは、三つの口内炎が密集して出来ることから、二つが眼、一つが口に見える口内炎の塊をそう呼びます。

この「ラッキー人面瘡」ができた人にはどんなラッキーが訪れるのでしょうか?その効果について詳しく解説していきます。

ラッキー口内炎の効果

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気になる効果は、三つの口内炎が出来ると運が付いてギャンブルに強くなるといいます。この三つの口内炎については、場外馬券場で一攫千金を狙っている人やパチンコ、スロットを趣味としている人たちの間でジンクスとして存在していました。

なぜか三つの口内炎ができるとかなりの勝率で勝てるといわれているので、口内炎が治るまでにギャンブルや宝くじを買ってみるといいでしょう。三つの口内炎は形が似ていることから「ニコちゃんマーク」と呼ばれていました。

しかし、三つの口内炎が出来た人はギャンブルで大勝した後に、まるで運が尽きたかの様に病死や自殺してしまうのです。そこで気味の悪い「人面瘡」にかけて「ラッキー人面瘡」と呼ばれるようになったのです。

人面瘡を扱った作品は多くある

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「人面瘡」は古くから怪談として語り継がれてきましたが、現代にも多くの作品で見かけることがあります。

今回ご紹介していく「人面瘡」が登場する作品は、手塚治先生の「どろろ」、テレビドラマでも有名な「金田一耕助シリーズ」、人気少年漫画の「地獄先生ぬ~べ~」、インパクトのある映画「受難」をご紹介していきます。

それぞれどんな内容なのか、どんなところに「人面瘡」が登場しているのか、詳しく見ていきましょう。

どろろ

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「どろろ」は、手塚治虫によって描かれた少年漫画ですが、連載当時は義手や義足の中に刀などの武器を仕込んだ主人公というグロテスクな設定が、読者に受け入れられず打ち切りとなってしまいます。しかしその後読者に強烈な印象を残した漫画として再び脚光をあびることになります。

話の内容は、戦国時代の日本を舞台に、妖怪から自分の身体を取り返すべく旅する少年の”百鬼丸”と、泥棒の子供である”どろろ”の戦いの旅路を描いたものになります。その中で「人面瘡」が登場するのは、”万代”という美しい女性の正体が「人面瘡」だったという話です。

美しい女性は、巨大なオオサンショウウオのような怪獣、鬼女女夜叉の三つの姿を持っていて、表向きは村人によい顔をしながら村を繁栄させ、それを襲うという事を繰り返していました。 悪さをしていたのは人面瘡が取り付いていたからだったのです。

金田一耕助シリーズ

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「金田一耕助シリーズ」の一つに、横溝正史の短編推理小説である「人面瘡」があります。このシリーズは人気なのでご存知の方も多いと思いますが、2003年にTVドラマ化もされています。

話の内容は、岡山県と鳥取県の県境にある著名な湯治場「薬師の湯」に訪れた金田一耕助は、女中として働く松代が毒をのんで自殺をしようとする現場に出くわしてしまいます。金田一耕助は、自身の看護師の経験から松代の診察に立ち会うことになります。

その時、松代の体に「人面瘡」を発見してしまうのです。松代にできてしまった人面瘡は、松代が殺したといっている「由紀」という妹にそっくりだと言います。しかし、妹の由紀が殺された時間や死亡推定時刻と松代のアリバイがどうしても合わないのです。それでも自分が殺したと言いつづける松代ですが、真犯人は誰なのでしょうか?

地獄先生ぬ~べ~

Banana Bananas Peel - Free photo on Pixabay (614265)

「地獄先生ぬ~べ~」は「鬼の手」を持つ、「ぬ〜べ〜」こと鵺野鳴介が主人公です。「ぬ〜べ〜」はどんな時でも自分の大切な生徒を鬼の手によって守ってくれる霊能小学校教師です。

「人面瘡」の話では、生徒ではなく「ぬ~べ~」自身が人面瘡にに体を侵食されてしまいます。しかも鬼の手がある左半身に憑かれてしまい、自力で退治するのは時間がかかる状況でした。そんなときいつもは助けられている生徒たちが力を合わせ、「はたもん場の首斬り刀」で人面瘡を切り離し、ぬ~べ~を助けます。

見事に除霊に成功するのですが、人面瘡に取り憑かれた場面のイラストはなかなかリアルで怖いです。気になる人は是非読んでみてくださいね。

映画「受難」

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映画「受難」は、「人面瘡」が主役の映画ですが、できてしまった場所に注目です。話のあらすじは、天涯孤独で修道院育ちの穢れなき乙女「フランチェス子」が主人公です。

フランチェス子は、美しい容姿に恵まれながらも一切男に性的関心を持たれず、性について真剣に悩みを抱える女性でした。そんなある日、フランチェス子の”アソコ”に突然人面瘡ができてしまいます。

その人面瘡は、とてもひねくれた人格で「お前はダメな女だ」と日々彼女を罵倒します。そんな人面瘡を彼女は“古賀さん”と名付け、奇妙な共同生活が始まるのです。気になる人はぜひチェックしてみてください。

皮膚の違和感には要注意!

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これまで「人面瘡」について詳しくご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?「人面瘡」はさまざまな文献や漫画等でも多く登場していますが、実際は妖怪や霊的なものではなく「象皮病」と呼ばれる病気が原因ではないかという事がわかりました。

本当に自分の体に人の顔が浮かび上がったら恐ろしいですが、腫瘍やできものの形によって人の顔のように見えることはないとは言い切れません。

「象皮病」自体は日本ではすでに根絶しているのでかかることはないですが、海外によく行く方は気を付けてください。体に違和感を感じたら、腫瘍やできものが大きくなる前に病院に行くことをお勧めします。

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