2019年9月2日 更新

シャコパンチの威力は生物最強?!シャコの謎多き生態について

この記事ではシャコの生態について解説していきます。ガラスや水槽を割ると言われているパンチの威力やその仕組みなどに加え、シャコの飼育方法、痛い目に合わないために気をつけることなど、シャコについて様々な角度から紹介していきます。

さて、ここまでシャコのパンチに焦点を当てて解説してきましたが、シャコとはそもそもどのような生き物なのでしょうか?見た目から判断するとエビの仲間のように見えるのですが、実際は同じ甲殻類ではありません。

このトピックでは、シャコは分類は何処に属するのか、生息地域など、シャコの生態系などに焦点を当てて解説していこうと思います。

シャコの生態について知ることで、シャコに対する知識や理解がより一層深まるので是非この機会に知ってみてください。

シャコの分類

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その外見からエビと同じ種類と誤解されがちなシャコですが実は同じ種類ではありません。同じ甲殻類ですが、エビは真軟甲亜鋼といった別亜鋼に属し、シャコは軟甲鋼トゲエビ亜鋼口脚目に属しており、両者の類縁関係はかなり遠いです。

体長はおおよそ12~15cm前後が平均で全長20cmに達する個体も存在します。また、エビとの大きな違いとして付属肢に鋏を持たず、6~7個の棘の付いた鎌のような捕脚を持ちます。このことから英語ではカマキリエビと呼ばれています。

基本的な生態

Christmastree Worms Close-Up - Free photo on Pixabay (598687)

先ほどのトピックと重複してしまうのですが、シャコはエビと同じ甲殻類の中でも口脚目と呼ばれており、エビとは遠縁ということになります。

エビやカニに見られるハサミは持っておらず、ハンマーのような捕脚を持ち、他の甲殻類とは違って獲物を狩るために追いかけて捕獲したりもします。

また、シャコには二つの種類があり、上記のようなハンマータイプのことを粉砕型口脚目と呼び、その他に棘のついた槍のような捕脚を持つ槍型のタイプも存在します。そしてシャコは夜行性で餌を取る以外はほとんど海底の穴で過ごしている為、生態はまだ謎が多いです。

シャコの生息地域

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シャコは最も北の海域に生息し、北はロシア沿海州から南は台湾にかけて分布しています。内海や内湾の泥底や砂泥底に生息しており、海底の泥や砂にU字形の巣穴を掘って生活しています。

また、肉食のため、甲殻類や魚類、多毛類、貝類などを捕脚から繰り出される強力なパンチを使って捕食します。

そして、環境の変化にとても強く、一時期東湾岸の汚染が進んでしまった時には、東京湾最後の生物となるだろうと言われたこともあります。

寿司ネタとしても人気

Sushi Japanese Asian - Free photo on Pixabay (599482)

シャコはエビよりもあっさりとした味と食感を持っています。旬は産卵期である春から初夏で秋は身持ちがよく痛みにくいです。日本では新鮮なうちに茹でてハサミで殻を切り開いて剥き、寿司のネタにすることが最も多いです。

捕脚肢の肉はシャコツメと呼ばれており、軍艦巻きにして食べられることが多く少量しかとれない珍味です。また、産卵期の卵巣はカツブシと呼ばれて珍重されるのでメスの方が値段が高いです。また、ごく新鮮なうちに刺身として食べることもあります。

シャコの地方名

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日本では地域によって様々な呼び方があります。江戸時代には、淡い灰褐色の殻を茹でると紫褐色に変化し、それがシャクナゲの花の色に似ていることから「シャクナゲ」と言われていました。シャクナゲは石楠花、もしくは石花と書き、シャクカが訛りシャコと呼ばれるようになりました。

地域によってはシャク、シャクナギとも呼ばれ、北陸地方や青森県ではガサエビ、福岡県の筑後地方南部ではシャッパ、熊本県ではシャクと呼ばれています。

シャコの持つ変わった性質

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ここまでシャコのパンチ力やスピード、生態と順を追って解説してきました。ただパンチ力が強いというぼんやりとしたイメージから、かなり具体的にシャコについての理解が深まってきたのではないかなと思います。

ここでは、今度はシャコが備え持っていいるちょっと変わった性質についてご紹介していきます。意外だなと感じるところや、やっぱりそうなんだといったものなど出てくると思いますので是非読み進めてみてくださいね。

環境の変化に強い

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シャコには、こういった都市伝説があるのはご存知でしょうか?「東京湾のシャコは水死体を食べている」この都市伝説が本当かどうかはさておき、シャコは東京湾に多く生息しており、沖縄の海にも多く生息しているくらい多様な環境に生息しています。

シャコはもともと活きている生物を食べるので水死体を食べるのかどうかについては疑問が残るところではありますが、そいう都市伝説ができるほどに環境にとても強く、なんでも食べ、環境の変化に強い生物ということです。

色彩視力

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シャコは動物界で最も複雑な目を持っていて、地球上で一番優れた視力を持っています。頭上にある目は前後左右別々に動かすことが可能であり、獲物を狩るときにフル活用されます。

そして、シャコの持つ三眼視は円偏光を認識することが出来、紫外線を含む12のカラーチャンネルを持つとされ10万色の色を識別可能です。逆に人間は、3つのカラーチャンネルしか持たないため、せいぜい1万色しか識別できません。このことからも、シャコの色彩視力の凄さが分かって頂けるかと思います。

円偏光を視覚できる

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先ほどの項目でも少し触れましたが、シャコは円偏光と呼ばれる光を唯一見ることができる生物だと考えられています。この事実は、シャコが他の生物が理解できない特別な暗号を発展させている可能性があることに繋がります。

また、シャコの研究者たちは、一部のシャコは円偏光を尾で反射できると考察しています。円偏光はシャコしか視覚できないので、もし尾で反射できるのであれば、シャコは仲間内で秘密のコードを送りあっている可能性が高くなり、天敵が近づいてきたときに他の仲間に敵の接近を知らせることが可能です。

高い遊泳能力

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