目次
- インターセックスとは
- 性分化疾患とも呼ばれる
- 見た目は女性そのものだが卵巣や子宮がない
- 男性器はついているが精巣がない
- 機能がない
- 2000人に1人
- インターセックスの状況は60以上に分類される
- インターセックスの具体例
- ターナー症候群
- クラインフェルター症候群
- アンドロゲン不応症
- 副腎皮質過形成
- インターセックスだと気付く瞬間
- 初潮が来ない
- 月経異常
- 不妊
- 男性器はあるが女性よりの外見発達
- 性器の形が一般的な形とは異なる
- インターセックスに関する誤解
- トランスジェンダーとは異なる
- LGBTとは異なる
- 性同一性障害とは異なる
- 症状や状況は千差万別
- 難病に指定されている深刻な症状もある
- 第3の性という認識は誤り
- インターセックスをカミングアウトされた時の対応方法
- 家族
- 恋人
- 配偶者
- 友人
- インターセックスとして知られる有名人
- デュティ・チャンド(陸上選手)
- ステラ・ウォルシュ(陸上選手)
- マルティネス・パティーニョ(陸上選手)
- ハンネ・ギャビー・オディール(モデル)
- 新井祥(漫画家)
- 性の多様性と同様に体の多様性についても理解を深めてみよう
via pixabay.com
身近な人からインターセックスと伝えられたらどのように対処したらよいのでしょうか。症状も様々であるため、どのように接するかもケースによって変わってきます。
しかし、大変深刻な問題であるため、カミングアウトを受けたほうも動揺はしますし、今まで通りというわけにはいかない場合も多いと思います。カミングアウトを受けた時、どの様に感じているのでしょうか。
しかし、大変深刻な問題であるため、カミングアウトを受けたほうも動揺はしますし、今まで通りというわけにはいかない場合も多いと思います。カミングアウトを受けた時、どの様に感じているのでしょうか。
家族
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外性器などで判断でき出生時にわかる場合なら家族へのカミングアウトというケースはあまりないのですが、本人が大人になってから知るという場合もあります。
理解が難しいこの症状ですから、まずどういったことなのか理解してもらう、そして、その状況を受け入れるという必要があります。
また、親に知らせると、親自体が「自分が悪かったのではないか」と、罪悪感にさいなまれるというケースも多く、欧米などではこういったインターセックスの人や家族のためのカウンセラーもいます。
理解が難しいこの症状ですから、まずどういったことなのか理解してもらう、そして、その状況を受け入れるという必要があります。
また、親に知らせると、親自体が「自分が悪かったのではないか」と、罪悪感にさいなまれるというケースも多く、欧米などではこういったインターセックスの人や家族のためのカウンセラーもいます。
恋人
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やはりパートナーへ対しての告知が難しいでしょう。外性器が一般的でない場合、やはり告知することは勇気がいることで半年かけてやっと伝えたという人もいます。
しかし、思春期のころはとても勇気がいることだったけれど、インターセックスの状況を自分で受け止められるようになると告知自体が楽になったという人もいます。
一般の人ならば気にも留めていないのですが、一部のインターセックスの人たちにとっては自分の状況をパートナーが受け止めてくれるかという大きな壁があります。
しかし、思春期のころはとても勇気がいることだったけれど、インターセックスの状況を自分で受け止められるようになると告知自体が楽になったという人もいます。
一般の人ならば気にも留めていないのですが、一部のインターセックスの人たちにとっては自分の状況をパートナーが受け止めてくれるかという大きな壁があります。
配偶者
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大人になって、大人になってから症状が変わる場合や不妊などで発覚する場合があります。
特に不妊治療などで発覚した場合、子供を作れるかという問題にあたるため、二人にとって大きな問題となります。
判明したら本人も配偶者にとってもショックを受けることになります。
インターセックスの人は不妊に悩む人も多くいますが、症状によっては人工授精などで子供を作ることができるケースも多くなってきました。
そのため、多角的にとらえ問題を解決することを二人で話し合い問題を解決する道も残されています。
特に不妊治療などで発覚した場合、子供を作れるかという問題にあたるため、二人にとって大きな問題となります。
判明したら本人も配偶者にとってもショックを受けることになります。
インターセックスの人は不妊に悩む人も多くいますが、症状によっては人工授精などで子供を作ることができるケースも多くなってきました。
そのため、多角的にとらえ問題を解決することを二人で話し合い問題を解決する道も残されています。
友人
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社会的にまだあまり認知されていないインターセックス。家族ですらその知識や社会における周辺状況を理解していないことも多い中、家族にそうした人がいない人にとってはさらにまだ認知が薄い状況です。
小さい頃は学校でいじめを受けたり、理解されずモンスターのように見られたりすることもあるそうです。そういった中で、正しい知識を持って受け止めてあげることが大事になります。
また、症状や本人の意向などによって対応は様々になりますから、本人が何を望んでいるかということをよく理解してあげることが重要になります。
中にはホルモン異常のようなひ人は性別にかかわる問題だけでなく、発作などで命にかかわることもあるので、体調が悪くなったらどうしてあげるべきかなど知っておくことでサポートしてあげることも大切です。
小さい頃は学校でいじめを受けたり、理解されずモンスターのように見られたりすることもあるそうです。そういった中で、正しい知識を持って受け止めてあげることが大事になります。
また、症状や本人の意向などによって対応は様々になりますから、本人が何を望んでいるかということをよく理解してあげることが重要になります。
中にはホルモン異常のようなひ人は性別にかかわる問題だけでなく、発作などで命にかかわることもあるので、体調が悪くなったらどうしてあげるべきかなど知っておくことでサポートしてあげることも大切です。
インターセックスとして知られる有名人
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インターセックスであることをオープンにしている人はまだ少ないのですが、スポーツ選手やモデルといった人がカミングアウトしています。とくに陸上競技などは、インターセックスであることにより、有利となるケースもあるため、IOCでもインターセックスの人に出場規定を設けており、問題となることも多くあります。
デュティ・チャンド(陸上選手)
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インドの女性陸上選手デュティ・チャンド選手は、リオ五輪に出場できるかが論争の中心になっていました。問題はタイムではなくて「テストステロンの数値が高すぎる女性アスリートは失格とする」規定でした。
テストステロンの値が高い女性は「普通の女性」の生物としての限界を超えるので、競技において不当に有利になるため、出場不可とするというものでした。
IOCの規定によって、テストステロンの値の高い女性選手は、ホルモンを摂取するか、手術を受けなければならず、もしそういった措置を取らなければ、「男」として出場するしかありません。
チャンド選手には「テストステロンのレベルを低下させるために必要な手術やホルモン療法を受けるか」または「この規定自体を裁判で争うか。」という二つの選択肢がありましたが、彼女は裁判を選びました。
結果、チャンド選手は勝訴し、リオ五輪への切符をつかみました。女子100m走の予選に出場し、50位という成績を残しています。
テストステロンの値が高い女性は「普通の女性」の生物としての限界を超えるので、競技において不当に有利になるため、出場不可とするというものでした。
IOCの規定によって、テストステロンの値の高い女性選手は、ホルモンを摂取するか、手術を受けなければならず、もしそういった措置を取らなければ、「男」として出場するしかありません。
チャンド選手には「テストステロンのレベルを低下させるために必要な手術やホルモン療法を受けるか」または「この規定自体を裁判で争うか。」という二つの選択肢がありましたが、彼女は裁判を選びました。
結果、チャンド選手は勝訴し、リオ五輪への切符をつかみました。女子100m走の予選に出場し、50位という成績を残しています。
ステラ・ウォルシュ(陸上選手)
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ステラ・ウォルシュ(ポーランド語ではスタニスラワ・ワラシェビッチ)選手は生後間もない1911年、両親に連れられポーランドからアメリカに移住しました。スポーツ万能で、ついたあだ名は「ミス・スタジアム」。1932年のロサンゼルス五輪の女子100m走で、ポーランド代表として金メダルを獲得しました。
ところが、銀メダルのウォルシュ選手の性別をめぐって、40年以上たって、意外な事実が判明します。
ウォルシュ選手は1980年、オハイオ州の駐車場で強盗に射殺され、解剖の結果、性別がはっきりしない生殖器を持っていたことが判明しました。
ところが、銀メダルのウォルシュ選手の性別をめぐって、40年以上たって、意外な事実が判明します。
ウォルシュ選手は1980年、オハイオ州の駐車場で強盗に射殺され、解剖の結果、性別がはっきりしない生殖器を持っていたことが判明しました。
マルティネス・パティーニョ(陸上選手)
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マルティネス=パティーニョ選手はスペインのハードル選手で、1985年の五輪出場がかかった大会の前に、染色体検査を受けたところ、XY染色体を持っていることが判明しました。
マルティネス=パティーニョ選手は優勝しましたが、検査結果がマスコミにリークされ、成績は抹消され、スペインチームから追放され、奨学金も失いました。
体つきは女性ですが、完全型アンドロゲン不応症(CAIS)でした。これがマルティネス=パティーニョ選手の症状でした。Y染色体と精巣があっても、作られるテストステロン(男性ホルモン)を体で利用できないため、体つきは女性となりますが、子宮はないため、妊娠はできません。
マルティネス=パティーニョ選手は1988年のソウル五輪に女性としての出場は許されませんでしたが、著名な遺伝学者たちの支援を受け、染色体の規定について争った結果、1992年のバルセロナ五輪の出場をかけた大会へは出場が認められました。
だが、競技を離れて3年たっており、選手としてのピークは過ぎていたため、10分の1秒差で、五輪の夢は敗れました。
マルティネス=パティーニョ選手は優勝しましたが、検査結果がマスコミにリークされ、成績は抹消され、スペインチームから追放され、奨学金も失いました。
体つきは女性ですが、完全型アンドロゲン不応症(CAIS)でした。これがマルティネス=パティーニョ選手の症状でした。Y染色体と精巣があっても、作られるテストステロン(男性ホルモン)を体で利用できないため、体つきは女性となりますが、子宮はないため、妊娠はできません。
マルティネス=パティーニョ選手は1988年のソウル五輪に女性としての出場は許されませんでしたが、著名な遺伝学者たちの支援を受け、染色体の規定について争った結果、1992年のバルセロナ五輪の出場をかけた大会へは出場が認められました。
だが、競技を離れて3年たっており、選手としてのピークは過ぎていたため、10分の1秒差で、五輪の夢は敗れました。
ハンネ・ギャビー・オディール(モデル)
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ベルギーのハンネは、子供時代に停留精巣の摘出手術などの医学的な処置を受けていますが、自分が「インターセックス」であるとはっきりハンネが認識したのは、ティーンになってからです。
モデルとしての仕事以上に、自分の一番のミッションは性的アイデンティティに悩むひとたちの支援だと考えているといいます。
注目を浴びる業界の人がこのように声を上げ、一般の人々の理解を深めようとする動きがあることはインターセックスの人たちにとってとても心強い支えになります。
モデルとしての仕事以上に、自分の一番のミッションは性的アイデンティティに悩むひとたちの支援だと考えているといいます。
注目を浴びる業界の人がこのように声を上げ、一般の人々の理解を深めようとする動きがあることはインターセックスの人たちにとってとても心強い支えになります。
新井祥(漫画家)
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