2019年10月20日 更新

子供の作り方を説明する方法は?初めて知った時の感想と正しい性教育

わが子と性の話をするのは、どんな時でもやや抵抗を感じるものです。自分も経験してきたことなので詳しく説明するのは恥ずかしさを伴いますが、性の知識を正しくつけさせてあげるのも親の大切な役割です。子どもに「赤ちゃんのでき方」を適切に説明する方法を考えていきましょう。

いくら頭では「きちんと教えないといけない」と理解していても、不意に聞かれたらそうすぐに完璧な答えや話し合いが出来るわけではありません。親も時間をかけて親になっていくのですから、聞かれたその時に完璧な回答をすることは難しい場合が多いです。

上手く回答出来ない時は無理に「なんとしても良い回答をしなきゃ!」と気を張るのは返ってNGです。緊張したり、×が悪そうな親の態度を見て、「あぁ…恥ずかしいことなんだ」という印象を子供に与えてしまうからです。もし1回目で良い回答がすぐ出来ない!という時は、一時的な回避法を考えておきましょう。

お父さん(お母さん)に聞いてみて

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子供は一人では作ることは出来ません。夫婦そろって初めて授かるものであり、子供に「性」の教育をしっかり行うのも父親と母親両方の責任です。もしすぐに自分が適切な回答や教え方が出来ないと感じたら、パートナーの助けを借りてみましょう。

一緒にその子供の生命を宿したのは事実ですし、子供の未来を思いやる気持ちは同じなはず。言葉や言い回しは違っても、一生懸命に「伝えよう」と策を一緒に考えてくれるはずです。

お母さん(お父さん)もわからないの

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子どもの「なんで?」「どうやって?」の質問を断ち切るのに一番効果的な答え方が、この「お母さん(お父さん)もわからないの」という説明です。子どもは自分の欲しい答えを持っていないとわかると、あまりそこにはこだわらず、また別のところへ答えを探しに行くことも多いです。最初はそんな子供の探求心に委ねても良いかもしれません。

また、遅かれ早かれ小学校の中学年~高学年にかけては学校の授業で「性教育」が行われます。その時初めて、「あぁ、お母さん(お父さん)は答えにくかったんだ」と気づいてくれるでしょう。ただ、一度「親は性の話はしたがらない」というイメージがつくと、その後も親子での性の話が進めにくくなることもあるので注意が必要です。

忙しいから後でね

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暫定的な回避方法の中で、一番嘘がなく後の影響少もないのが「『今』は忙しいから後でね」と答えることです。子どもからしたら「忙しい」というのは母親が毎日家事(仕事)をしているのを見ればわかるので、それ以上聞いては来ません。目の前の興味関心が早急に変わる子供にとっては、「今」答えが分からないのであれば他の遊びに気持ちがすぐ向かうでしょう。

また、おとぎ話や「知らない」という回答で嘘をついているわけでもないので、子どもが小学校で性教育を受けた後でも、「親が嘘をついて逃れた」という感覚も起こることはありません。

子供の作り方を正しく説明したくてもリアルな話はNG

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子供から「赤ちゃんはどうやってできるの?」と聞かれたとき、親側も出来るだけ避けずにしっかり教えてあげたい、というのはとても立派な姿勢です。親であればだれでも、我が子も将来子供を作ったり、家庭を作ったりという姿を目に浮かべるからこそ、しっかりと伝えたいと願うでしょう。

しかし、最初から細部まで正確に教えようと考えてしまうあまり、子供の年齢には適さない伝え方になってしまうこともあるので注意が必要です。

中でも避けなければならない2パターンをご紹介します。

性器を見せるのはNG

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伝える側が母親か父親かにもよりますが、どちらでも「性器」そのものをみせてはいけません。場合によっては、「性的虐待」という犯罪行為とみなされてしまう、一番危険な方法です。

女性の場合、内性器は見せることは不可能なので主に外性器になりますが、たいていの母親であれば人前で(ましてや我が子に)見せることはまずしないでしょう。

男性の場合は陰茎(いわゆるペニス)が一番目にも見えやすい部分になりますが、これも通所の感覚の父親であれば人前で出すことはありません。子供が男の子であれ女の子であれ、まだ知識と判断力が十分でない子供に見せることは精神的ダメージやトラウマにもなりかねません。

AVやエロ漫画などのR18を見せるのはNG

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仮にむかし、自分もAVビデオやマンガなどから知識を得た経験があるとしても、自分の子供に勧めることはNGです。

もともとこのような媒体は、見ている側の興味関心を刺激することを目的として作られています。もし母親or父親が、賢明な思考とモラルの持ち主で如何わしい興味だけでなかったとしても、まだ思考力が未熟な子供達にとっては、まず視覚からの過激な刺激によって「知識を得る」という感覚は全く失せてしまいます。

また、小学校4、5年にもなると思春期にもさしかかる大事な時期で、体の発達とともに感情や考えかたの「揺れ」も本人たちでさえも戸惑うほど大きくなってきます。そのような大事な時期に、「性」の興味だけを刺激するだけの媒体を提示することは、悪影響でしかありません。

子供の作り方を教えたい場合は本が一番!

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まだ幼い子どもに、年相応かつ適切に「性」の説明をするには、絵本の力を借りるのが一番です。絵本は子ども達が幼いころから慣れ親しんでいる、いわば「お友達」のような存在。いつも楽しんで読んでいた昔ばなしや童話と一緒にお母さん(もしくはお父さん)と読む事で、決して恥ずかしいことでもない日常の一部として抵抗なく知識をつけることが出来るでしょう。

下記に、子どもが「性」の知識を知るのに良い入口となる絵本を4冊紹介します。ぜひ大人も一緒に読んで、子どもの世界観から「性」を考える見方を感じ取ってみてください。

わたしのはなし ぼくのはなし

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童心社から出版されている「おかあさんとみる性の本」シリーズの2冊です。女の子バージョンは「わたしのはなし」、男の子バージョンは「ぼくのはなし」というタイトルで、それぞれ描かれています。

女の子バージョンの「わたしのはなし」は、主人公の愛ちゃんが自己紹介とともに、「性」についての大事な話を説明するという形で話が進んでいきます。まず、自分の名前の由来から話し出すことで読み手にも親近感を覚えさせてくれますし、口に出しにくい場所も「プライベートゾーン」という名前でしっかりと説明をしてくれています。

男の子バージョンの「ぼくのはなし」は、今度は海くんが主人公です。やはりこちらも、名前の由来から「自分は両親から大切に思われてきた」というニュアンスを出して始まっています。またこっちの男の子バージョンの方は「父さんと母さんとで『僕』という人間を作ってくれた」とやや現実味のある説明をしてくれています。

なぜなの ママ?

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今はもう絶版となってしまっていることが惜しまれている本で、幼児からの性教育にとても評価が高いのが、北沢杏子さん(作)とやなせたかしさん(絵)による「なぜなのママ?」です。やなせたかしさんと言えば、小さい子供達に人気の「アンパンマン」を描いた、いわばちびっ子たちのヒーローの生みの親です。

この絵本は3歳児以上の子供向けで初の性教育絵本として1972年に出版されました。しかし、まだ当時は公共の場での瀬話はタブーとされていた時代だったため、かなりの批判を浴びたそうです。それが時代を経て、「妊娠足中絶」が問題視されるよになり、再びこの本の重要性が高まり再評価されるようになりました。

語り言葉は子供向けですが「お父さんのおちんちんからお母さんのお腹に赤ちゃんのもとが入って…」という風に、やや現実をそのまま描いているので、お母さんが声にだして語るときには少し抵抗があるという声もあります。しかし、「性」の問題に真正面から向き合い、爽やかにわかりやすくまとめてあるのも人気のある理由の一つです。

ぼくどこからきたの?

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