2019年3月16日 更新

障害者の性事情は?当事者が抱える悩みと性介護の実態

障害者を対象にした「性介護」といったサービスに、注目が集まっています。自身で性欲を満たすことができない障害者にたいして、女性介護士が性的行為の手助けをするのです。この記事では、知られざる障害者の性や、それらをサポートする性介護の実態についてご紹介していきます。

Pregnant Mother Body - Free photo on Pixabay (106433)

2015年12月、知的障害者施設で、妊娠事件が発覚しました。発覚した場所は、知的障害を持った人たちがモノ作りや作業を行う「作業所」と呼ばれる場所です。

その作業所に通っている障害者同士が、衣服を脱いだ状態で職員に発見されました。明らかに性行為があったことが見て分かったことから、妊娠検査を進められ、そこで妊娠が発覚したのです。

お互いに知的障害を持っていたことから、子育ては難しいと判断し、中絶を行いました。しかし、その際も障害を持っていることか原因で、中絶手術を数件の病院に断られたようです。

知的障害者がレイプの加害者に

Erotic Woman Female - Free photo on Pixabay (106439)

大きく報道されることは少ないのですが、知的障碍者がレイプの加害者になることは、少ないことではありません。知的障害者の知能は、個人によって大きく異なり、体格や力は大人と同様であっても、学力や理解力は小学生程度といったことも起こりえます。

身体の成長とともに性欲が出てきますし、それを抑制する理解力や理性は非常に低いことが要因で、性欲を満たそうと強硬手段に走る場合もあるのです。知的障害を持った全ての人々に、理性がないわけではありませんし、乱暴なふるまいをするわけでもありません。

しかし、現実問題として、知的障害者が加害者となるレイプ事件は発生していますし、それらを法律で罰するということも難しいのが現状なのです。「責任能力の有無」が争われることになりますが、知的障害者の責任能力を確認することは、非常に難しいことになります。

女性を狙った性犯罪

Handcuffs Caught Crime - Free photo on Pixabay (106442)

身体障害者や知的障害者というのは、一般的な人々よりもできることが限られています。また、障害を持った人物が女性であれば、さらに抵抗力もありませんし、事件に巻き込まれることも少なくありません。

障害を持った女性を狙った性犯罪も、発生しているのです。知的障害を持った女性をトイレに連れ込み、レイプをしたり、暴行を加える事件も発生しています。また、無断でアダルトビデオに出演させた事件もあったようです。

非力で抵抗が難しい、弱い立場の人間を狙った犯罪というのは、いつの時代も発生しています。障害者の両親やその家族だけでは、守り切れない部分があり、これらの問題は社会全体で対策していく必要があるでしょう。

当事者以外も考えなければいけない問題

Hospice Caring Nursing - Free photo on Pixabay (106428)

障害者の「性」は一般人以上に、デリケートな問題であり、どこかタブー視されています。しかし、性欲があるのは事実で、それらにきちんと向き合っていかなければ、いつまでも改善させることはできません。

また、障害者の生活というのは、さまざまな人たちの協力が必要になります。つまり、障害者の「性」にも、多くの人々の協力と知識が必要になるのです。当事者だけではなく、周りの人々も考えていく必要がある問題でしょう。

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