2019年2月26日 更新

必死のパッチの意味と語源は?奥深い関西弁の世界とは

独特の上がり下がり(イントネーション)で繰り広げられる関西弁には、時々、ん!? 今の言葉は何? と戸惑う方もいる中で、気にせず話が展開されていきます。聞き慣れない関西弁の語源・意味などをわかりやすく解明していきます。「必死のパッチ」ってなんやねん!?

目次

仕事を探すのに必死のパッチだ

Running Sprint Cinder-Track - Free photo on Pixabay (78338)

関西の方は表現法をオーバーに用いていかなる状況も楽しめる気質があり、また感情豊かに表現されています。関西弁から言葉の奥に隠された思いを感じる事ができます。

リストラ、無職、プータローなど、家族や恋人から早く職を見つけて安定したらどうかと詰め寄られるシーンで、少し逆切れモードで「必死のパッチで仕事探してんねん」と切り返します。付け加えて「そんなん言うなや」とご自分の心うちを察して下さいと言わんばかりの言葉を渡します。

この言葉をを聞いて家族や恋人は、一生懸命に今、頑張っている状況にあるのだと受け留める事ができます。

明日テストがあるから必死のパッチで勉強する

Superhero Girl Speed - Free image on Pixabay (78337)

テスト勉強はだいたい一夜漬けの方も多いのではないでしょうか。普段から勉強を日課にしている方は別として、明日に差し迫ったテストで良い点を取るために必死のパッチで猛勉強をしているのであります。

必死のパッチで勉強したら何とかなる! という気合が込められております。

資金繰りに必死のパッチだ

Gorilla Monkey Ape - Free photo on Pixabay (78339)

中小企業の社長さんや、商店の店主の方など日々頑張って働いております。頑張れど頑張れど毎月の運営状況の回りが芳しくない時に「必死のパッチやわ~」と対外的な人にわざわざ言ったりします。

少し冗談っぽくも聞こえるので、言われた相手は社長さんの焦りは見えず、逆に景気が良いのかなと勘違いしてしまうほどの魔法のような言葉です。

実際に通じる?必死のパッチの浸透度

Angry Man Point Finger - Free photo on Pixabay (78340)

この面白い響きを持つ「必死のパッチ」。実際に話し言葉として通じるのでしょうか? もっと掘り下げてみていきましょう。

関西では老若男女問わずほぼ通じる

Grimace Funny Expression - Free photo on Pixabay (78341)

死後になりつつある幾つかの言葉も関西では幅広い世代の方が関西弁を理解する事ができます。それは何故か…。老若男女問わず、関西に根付いた文化があるからです。

"お笑い"吉本興業、松竹芸能と関西を誇る漫才師や芸人さんを数々輩出しており、今や大阪の観光地として世界中の方が足を運ぶスポットになっております。この笑いの文化を通して演者の使う言葉を幼い頃から自然と耳にしているのです。

関西出身の漫才師が話す漫才のスピードは他の県の方には早すぎてついていけない時や、笑いの内容がつかめない時などあるでしょう。ですが関西人は、他に用事をしながらの片手間であっても聞き取る事ができるのです。

笑いの他には関西弁をセリフに用いた映画から取得する場合もあります。普段は使わない強烈な関西弁と心の動きを覚える事ができます。

阪神タイガースの選手がコメントで良く使用する

Softball Glove Sport - Free photo on Pixabay (78350)

元祖「必死のパッチ」矢野 燿大さん。現在は阪神タイガースの監督を務めています。1990年ドラフト2位で読売ジャイアンツと中日ドラゴンズから指名を受け、抽選の結果中日ドラゴンズに入団。1998年からは阪神タイガースへ移籍。中日時代からの活躍は勿論の事、阪神時代の活躍ぶりもファンを楽しませてくれました。

ナイスバッティングをした選手が試合後にヒーローインタビュー受けます。お決まりのようにラストの言葉は「必死のパッチで頑張ります。」という言葉と共に締めくくってくれました。

「必死のパッチ」という言葉は初代の矢野さんから2代目の関本 健太郎さん(1996年ドラフト2位指名で阪神タイガースへ入団。現在は野球解説者)に引き継がれ、ファンとのコミュニケーションを図ります。次は原口選手に引き継がれたかと思いきや…

埼玉県出身の彼は関西弁に馴染みがなく、イントネーションの練習をしたものの、独特の上がり下がりを持つ関西弁を習得できなかったようで「必死のパッチ」という言葉使うと知人から指摘をされたようです。「必死のパッチ」は一時封印、最高の時にだけ使いますと宣言されました。

関西のスポーツ新聞で使われることも

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阪神タイガースの試合を綴る関西のスポーツ新聞は矢野監督のコメントを取り上げる時にも【矢野監督 必死のパッチトーク】という見出しで書いたりします。

その他、崖っぷちな状況を伝える時に使用されています。

関西以外では通じないことが多い

Emotions Man Happy - Free photo on Pixabay (78342)

昔からの関西弁を普通に使ってきた、おっちゃん・おばちゃん言葉が色あせる中、関西では普段はあまり使わない言葉であっても、野球やお笑いなどを通して共感し継がれていきます。

関西系の情報を得ることができない場所にお住まいの方は、そもそも「必死のパッチ」という関西弁を知る術がありませんので、会話としては成り立たないでしょう。唖然とされることもしばしばあるでしょう。

関西弁は標準語と思って、つい使ってしまっている関西人ですので、聞き馴染みのない言葉がある時は是非問いかけて頂きたいところです。聞かれて悪い気分になる関西人はいないでしょう。

他の地方では何と言う?「頑張る」の方言

Girl Woman Joy Of Life - Free photo on Pixabay (78345)

「必死のパッチ」という関西独特の言葉をご紹介してきましたが、その他の地域では方言というものがあり、日本人だからといって通じるとは限らない言葉が存在します。

他の地域では「必死のパッチ」具合をどのように表現するのでしょうか。気になります。

けっぱる(北海道)

Iceland Arctic Fox - Free photo on Pixabay (78356)

踏ん張る、頑張る、一生懸命に努力する時に「けっぱる」を使います。応援する時は「けっぱれー」、「けっぱれ、けっぱれ」と励まし、頑張った人には「けっぱったよ」とねぎらいます。

気張るが語源とされています。

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