目次
- 被害者の心を苦しめる2次的レイプ
- セカンドレイプの意味
- 性犯罪の被害者が受ける二次的被害
- 告発する過程で受ける社会からの被害
- 報道などもそれに当たる
- 現場から逃げられても迫るセカンドレイプ
- 日本の性犯罪の現状
- 性犯罪の告発は2割いかない
- 2017年に性犯罪規定改正
- 知人からのレイプが7割以上
- 誰にも相談できない人が7割
- 準強制性交を5回繰り返したが不起訴
- 福岡小5女児殺害事件
- 人気俳優の新井氏の強制性交
- セカンドレイプの例
- 「あなたにも隙があった」
- 報道が更に被害者を苦しめる
- 「どうして抵抗しなかったのか」
- 捜査中の“意味のない”質問
- 「嘘でしょ?その話」
- 詩織さんの勇気ある行動
- 実名・顔出しの記者会見
- 多くの批判が寄せられた
- 捜査の過程の”異常さ”
- 加害者が知人の場合被害届の受理も難しい
- 理不尽な批判”セカンドレイプ”
- 山口氏の反論
- 事件の詳細
- タクシーの運転手の証言
- 民事訴訟などの結果
- 事件が解決しても被害者の心は癒えない
- 度重なるストレスにより精神を病む
- 男性恐怖症やPTSDを引き起こす
- セカンドレイプにより人間不信となる
- 未だに減らないセカンドレイプ
『強姦』は、夜道や一人暮らしの部屋で突然、見知らぬ男に襲われるものだけではありません。平成23年の内閣府調査で、強姦被害者が加害者を「よく知っている人」が61・9%、「顔見知り程度」が14・9%と、76・8%もの被害者が知人から強姦されたと感じ苦しんでいることが明らかにされました。
知人からのレイプは、レイプが継続することもあります。2人の間に力関係が存在する場合は、キャリアや生活を人質にとられます。抗議した直後から叱責や罵倒、無視などの強烈なパワーハラスメントに移行します。男友達や元カレに望まない性行為を強要されるレイプもあります。
知人からのレイプは、レイプが継続することもあります。2人の間に力関係が存在する場合は、キャリアや生活を人質にとられます。抗議した直後から叱責や罵倒、無視などの強烈なパワーハラスメントに移行します。男友達や元カレに望まない性行為を強要されるレイプもあります。
誰にも相談できない人が7割
via pixabay.com
性犯罪は自尊心を奪われる犯罪です。被害者は自責感にさいなまれます。相談した相手から「あなたも悪かったのでは?」と責められたり、「大したことではない」と被害を軽視されたりするような「セカンドレイプ」に遭うため、被害を警察に届けていない人も多いです。
平成26年度の内閣府男女共同参画局「女性に対する暴力」に関する調査研究で、レイプされた経験を持つ女性のうち、誰かに相談した人はわずか31.6%。67.5%の女性は、知人や家族、警察や医療関係者にも相談していません。
平成26年度の内閣府男女共同参画局「女性に対する暴力」に関する調査研究で、レイプされた経験を持つ女性のうち、誰かに相談した人はわずか31.6%。67.5%の女性は、知人や家族、警察や医療関係者にも相談していません。
準強制性交を5回繰り返したが不起訴
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『ミスター慶応』と呼ばれた渡辺陽太容疑者は「19歳女子大生を蹴り現行犯逮捕→レイプして再逮捕」「女性を酒に酔わせ、財布を盗みレイプして逮捕」「19歳女子専門学生から財布を盗み、レイプして逮捕」「女子大生の両手をひもで縛り、アイマスクをしてレイプして逮捕」と、2018年内に5度逮捕されました。
共犯の同大学男子学生ら3人と共に示談が成立したため、なんと!裁判を受けず無罪でも有罪でもない『不起訴処分』に。前科も付きません。
共犯の同大学男子学生ら3人と共に示談が成立したため、なんと!裁判を受けず無罪でも有罪でもない『不起訴処分』に。前科も付きません。
福岡小5女児殺害事件
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2015年、10歳の女児をわいせつ目的誘拐し殺害し、遺体を自宅に運んだ内間利幸被告が逮捕されました。信じられないことに「合意があった」と主張しています。
内間被告は1996年、23歳女性をレイプして1万1000円を強奪。1999年、9歳、11歳、16歳の少女を雑木林や空き地などに無理やり連れ込みレイプ未遂で怪我を負わせ服役しています。
服役中の2011年、『性犯罪者処遇プログラム』を受講後、移住した福岡県で、内妻の子供の同級生女児を車に乗せ知人宅でレイプし口封じのため殺害しました。ステレオタイプの「反省しています」を繰り貸すだけで、これだけの事件が放置されました。
内間被告は1996年、23歳女性をレイプして1万1000円を強奪。1999年、9歳、11歳、16歳の少女を雑木林や空き地などに無理やり連れ込みレイプ未遂で怪我を負わせ服役しています。
服役中の2011年、『性犯罪者処遇プログラム』を受講後、移住した福岡県で、内妻の子供の同級生女児を車に乗せ知人宅でレイプし口封じのため殺害しました。ステレオタイプの「反省しています」を繰り貸すだけで、これだけの事件が放置されました。
人気俳優の新井氏の強制性交
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新井浩文被告は、派遣型マッサージ店の女性従業員に恐怖心を植えつけ、反抗を著しく困難にしてレイプするという、卑劣極まりない手口の強制性交罪で起訴されました。
新井被告は「合意があった。無理やりではない」と所属事務所に説明。事務所も本人も「逮捕はあり得ない」という認識で、店側との話し合っていましたが、女性がすでに店を辞めており示談交渉が進みませんでした。
『強制性交』は、刑法177条によって「5年以上の有期懲役と処す」とされ、保釈は容易ではありませんでしたが500万円を納めてすぐ保釈されました。
新井被告は「合意があった。無理やりではない」と所属事務所に説明。事務所も本人も「逮捕はあり得ない」という認識で、店側との話し合っていましたが、女性がすでに店を辞めており示談交渉が進みませんでした。
『強制性交』は、刑法177条によって「5年以上の有期懲役と処す」とされ、保釈は容易ではありませんでしたが500万円を納めてすぐ保釈されました。
セカンドレイプの例
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もし知人にレイプされ、警察に行けば、受ける対応は『セカンドレイプ』そのものです。調書をとるために事細かに状況を聞かれ、警察官を相手に!!実際に遭った行為のジェスチャーをさせられ「あなたはなぜそんな男性と親しくしていたのか?」「その男性はなぜあなたにそんなことをしたのか?」と質問されます。
朝、また会社に行き、休憩時間の合間を縫い、さんざんな取り調べで『セカンドレイプ』された警察署へ向かうと「管轄が違うのでお住まいの地域の警察署に行くか民事裁判を起こしてください」と言われます。そして次も、また同じことを聞かれたり、やらされたりさせられたりします。
朝、また会社に行き、休憩時間の合間を縫い、さんざんな取り調べで『セカンドレイプ』された警察署へ向かうと「管轄が違うのでお住まいの地域の警察署に行くか民事裁判を起こしてください」と言われます。そして次も、また同じことを聞かれたり、やらされたりさせられたりします。
「あなたにも隙があった」
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何らかの被害にあう経験があり警察に向かった経験がある人にはわかると思いますが、警察は「聞くだけ」で何もしてくれません。特にひとりの女性が「レイプされた」と警察に向かったところで、聞かれてされることは『セカンドレイプ』です。
「されたあなたにも隙があった」よく耳にする人も多いこの言葉で何を伝えたいというのでしょうか?特に自尊心ごと魂を奪われた女性に対して、さらに状況を詳しく知らなければならないので「この警官相手にもう一度再現して下さい」と言うとは。
「されたあなたにも隙があった」よく耳にする人も多いこの言葉で何を伝えたいというのでしょうか?特に自尊心ごと魂を奪われた女性に対して、さらに状況を詳しく知らなければならないので「この警官相手にもう一度再現して下さい」と言うとは。
報道が更に被害者を苦しめる
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日本の報道は、なぜか加害者にとことん優しく被害者にとことん厳しくされます。まるで被害者が犯人のような報道のされ方です。
加害者の顔や実態がわかりやすくさらされることはありませんが、被疑者の顔は「かわいそうな人」として、子供の頃からストーリー仕立てで報道されたりします。
さらに近所や近所に住む人の声など、まるで「おもしろおかしく報道したいのか?」とさえ受け取れます。結局何をどう報道したかったのか?うやむやなまま次の報道に移ります。
加害者の顔や実態がわかりやすくさらされることはありませんが、被疑者の顔は「かわいそうな人」として、子供の頃からストーリー仕立てで報道されたりします。
さらに近所や近所に住む人の声など、まるで「おもしろおかしく報道したいのか?」とさえ受け取れます。結局何をどう報道したかったのか?うやむやなまま次の報道に移ります。
「どうして抵抗しなかったのか」
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「なぜ抵抗しなかったのですか?」とは「合意したのでは?」という意味です。肉体的に自分より圧倒的に力の強い男性が、自分に襲い掛かってきたときの圧倒的な力の差を知れば「抵抗できる」と思いもしません。
レイプする男性は十分に弾みをつけてかかってきますが、される方はパニックを起こし「いま何が起こっているのか?」頭で理解しようとしているうちに、抵抗しようとハッと我にかえる時には、完全に力の差で逃げられない状態にされています。
レイプする男性は十分に弾みをつけてかかってきますが、される方はパニックを起こし「いま何が起こっているのか?」頭で理解しようとしているうちに、抵抗しようとハッと我にかえる時には、完全に力の差で逃げられない状態にされています。
捜査中の“意味のない”質問
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捜査中には、耳を疑う質問をされます。「処女ですか?」など意味のない質問をされたという話もありますし、更にはレイプされた現状を再現させられ、写真に収められるなどという行為もあるそうです。
レイプされた被害者にもう一度レイプするような質問をした警官が、罪に問われることもありません。職務後に、警官同士がニヤニヤしながら『セカンドレイプ』について話そうが、ひとりで思い出して何をしようが、注意を受けることさえありません。
レイプされた被害者にもう一度レイプするような質問をした警官が、罪に問われることもありません。職務後に、警官同士がニヤニヤしながら『セカンドレイプ』について話そうが、ひとりで思い出して何をしようが、注意を受けることさえありません。
「嘘でしょ?その話」
via pixabay.com
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