2019年9月2日 更新

ナンペイ事件に真犯人が?真相は?事件の概要や報道された犯人像とは

ナンペイ事件をご存知でしょうか?この事件は閉店後のスーパーの事務所で従業員3名が何者かに射殺された事件です。被害者は女性ばかりで、犯人はいまだ捕まっておらず、真相は闇の中でしたが、近年になって新情報が出てきたことから、真犯人の手掛かりが見つかるかもしれません。

ナンペイ事件の犯人像は新聞やテレビで発表されており、これまでにたくさんの情報が警察に寄せられました。しかしながら、事件発生から24年が経った現在も、犯人逮捕に繋がる有力な情報を得られないまま、捜査は難航しています。

しかも、服役中の暴力団組員が出した手紙の中にナンペイ事件の真犯人の名前や住所や職業が記されていたため、捜査したところガセネタだったり、犯行を自供した後にあっさりと自供を翻した狂言男がいたり、情報に振り回されることも少なくありませんでした。

フィリピンの新聞に「ナンペイ事件の犯人はフィリピン人男性で、海外逃亡した」という記事が掲載されたこともありました。犯行にフィリピン製の拳銃が使用されたこと、その拳銃が日本に密売されていたことにより、犯人がフィリピンの闇組織と繋がっていた可能性があるとして捜査されましたが、有力な情報は得られなかったようです。

中国の元日本人死刑囚の証言があった

Prisoner Convict Crime - Free image on Pixabay (589929)

捜査が暗礁に乗り上げていた2008年の秋、中国で覚せい剤密輸容疑で死刑が確定している日本人男性がナンペイ事件の真犯人を知っているという情報が、中国公安当局を経由して、警察に寄せられました。

このことは週刊誌などでも大々的に報じられ、世間の注目を集めました。この男性は日中強盗団という日本人と中国人の混成グループによる強盗団で活動していた人物で、日中強盗団にいた中国人男性がナンペイ事件の実行犯を知っているかもしれないと証言したのです。

ナンペイ事件が起こった1990年代は日中強盗団による犯行が多発しており、その手口は、粘着テープで拘束し、強盗、殺害するというものでした。手口がナンペイ事件と酷似していることから、この男性の証言には信憑性があり、ナンペイ事件の犯人は日中強盗団という見方が強まりました。

カナダ在住の中国人

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中国人男性の捜査を開始した警察は、2002年にこの男性が日本人男性名義のパスポートを不正利用して日本を出国し、2006年からカナダに移住していることを突き止め、旅券法違反容疑で逮捕状を取り、カナダ政府に引き渡しを欲求しました。

そして、2013年11月にカナダから日本へと身柄が移送された中国人男性を逮捕しました。しかし、ナンペイ事件に関する供述を得られないまま、2014年9月18日に懲役2年・執行猶予5年の有罪判決が下り、その翌日にカナダに強制送還されました。

ナンペイ事件の謎

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ナンペイ事件にはたくさんの謎があります。当日非番だった前田さんがシフトを確認するためにスーパーを訪れ、矢吹さんのバイトが終わるのを待って一緒に祭りを見に行くことにしたのが、買い物客の証言で明らかになっていますが、祭りが終わるのは閉店時間と同じ午後9時でした。

ここで一つの謎が浮上します。閉店後に祭りに行っても間に合わないのです。それなのになぜ祭りに行くことにしたのでしょうか。閉店後すぐにスーパーを出れば、間に合うと思ったのでしょうか。

もし、そうなら、なぜ2人はすぐにスーパーを出ずに犯行時刻まで事務所に残っていたのでしょうか。帰宅するために入れられたはずのセキュリティシステムが解除されていたことや、屋外に自転車の鍵が落ちていたことなど、気になる点は他にもたくさんあります。

何のための犯行か分からない

Sherlock Holmes Detective - Free image on Pixabay (589943)

ナンペイ事件の最大の謎は何のための犯行か分からないことです。強盗説と怨恨説の両方が考えられていますが、それぞれに腑に落ちない点があるのです。強盗目的なら、なぜ犯人は、被害者たちの財布や事務所内にあった貴金属類に手をつけずに逃走したのでしょうか。

その一方で怨恨説の場合には、なぜわざわざ事務所で犯行に及んだのかが気になります。事件発生当時は、スーパーでパートをしていたことや介護福祉士を目指していたことから地味なイメージが先行した稲垣さんですが、実際には八王子市内の高級クラブでホステスをしていた過去があり、ネオン街では有名な女性でした。

評判はあまりよくなく、交友関係も派手で、トラブルも絶えなかったようです。事件の前にはカミソリ入りの脅迫状も届いていました。そのことから、稲垣さんを狙っての犯行という説が浮上していますが、もし犯行に及ぶのなら、人目につかない場所や一人でいる時を狙うのではないかという謎が今でも残っています。

目撃者がほとんどいない

Cctv Security Camera - Free photo on Pixabay (589951)

犯行当日はいつもより人通りが多かったにも関わらず、目撃者がほとんどいないのもナンペイ事件の謎と言えます。確かに不審な人物が何度か目撃されていますし、事件の後に一時停止をせずに走り去る白い乗用車も目撃されています。

しかし、犯人逮捕に繋がるような有力な目撃証言がほとんどないことから、この事件は今でも未解決のままです。事件当日に祭りがあったことが逆に災いしたのでしょうか。人通りが多かったせいで、逆に犯人は人混みに紛れてその身を上手く隠すことができたのでしょうか。

身元が分からない指紋やDNAがある

Analysis Biochemistry Biologist - Free photo on Pixabay (589963)

ナンペイ事件では身元が分からない指紋やDNAが検出されています。女子高生を拘束していた粘着テープにDNA型などの組織片が付着しており、粘着面から指紋の一部を採取することに成功したのです。

指紋のデータベースと照合したところ、ある一人の男性とほぼ一致しました。しかし、採取された指紋が一部分だけだったことから完全一致とはいかず、その男性に事件当時アリバイがあったことから、捜査の対象から外されました。

この情報が公開されたのは2015年の2月で、一時マスコミで大騒ぎになりましたが、この男性はその10年前にすでに病気で亡くなっており、粘着テープから検出された指紋やDNAの身元も不明のままです。

ナンペイ事件の真犯人?新たな情報について

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これまでに何人かの人物がナンペイ事件の犯人として浮上してきましたが、逮捕に繋がる有力な情報が得られないことから、犯人逮捕には繋がっていません。それでも、新情報が公開されるたびに、世間の注目が集まっています。そこで、近年公開された新情報をまとめてみました。

タバコを吸う可能性がある

Smoking Cigarette Bad - Free photo on Pixabay (589975)

事件現場となった事務所に行くには、いったん外に出て、外階段を使う必要がありました。この外階段近くの駐車場に面した通路にタバコの吸い殻が落ちていたことが新たに分かりました。

この通路が頻繁に掃除されていたことから、吸い殻は事件当日に捨てられた可能性が高く、DNA鑑定をした結果、スーパー関係者のものと一致しなかったことから、犯人のものである可能性が浮上しました。

粘着テープから採取されたDNA型とも一致しなかったことから、見張り役など、実行犯とは別に事件に関与した人物がいた可能性も示唆されています。

事務所の灰皿に関係者以外の女性のDNAが付着したものがあった

Cigarettes Ash Tilt - Free photo on Pixabay (589973)

犯行現場となった事務所のシンク脇にあった灰皿からタバコの吸い殻が11本見つかっていたことが新たに分かりました。灰皿の中には口紅が付着した吸い殻が何本か残されており、DNA鑑定の結果、同一の女性が吸ったものと判明しました。

しかし、そのタバコから検出されたDNAが、従業員や出入り業者のものとは一致しないことから、関係者以外の女性が事務所を訪れていたことが分かっています。この女性が誰なのかはいまだに分かっておらず、警察は情報提供を呼びかけています。

2018年事件当日に最後に買い物をしたカップルがいた

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