2019年9月2日 更新

ナンペイ事件に真犯人が?真相は?事件の概要や報道された犯人像とは

ナンペイ事件をご存知でしょうか?この事件は閉店後のスーパーの事務所で従業員3名が何者かに射殺された事件です。被害者は女性ばかりで、犯人はいまだ捕まっておらず、真相は闇の中でしたが、近年になって新情報が出てきたことから、真犯人の手掛かりが見つかるかもしれません。

ナンペイ事件は未解決?

Walkers Autumn Fog - Free photo on Pixabay (599652)

閉店後のスーパーの二階にある事務所で女性従業員が3人殺害されたナンペイ事件は、発生から約24年が経った現在も犯人逮捕には至っておらず、世田谷一家殺害事件と柴又上智大生殺人放火事件とともに平成の三大未解決事件と言われています。

ナンペイ事件は今でも定期的にテレビで取り上げられることのある事件なので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。被害者の女性たちがいずれも至近距離から拳銃で頭部を撃ち抜かれていたこと、被害者のうち2人が高校生だったことなど、非常にインパクトの強い事件です。

発生当時、日本犯罪史上類を見ない残忍な事件として注目を集めたこの事件は、不審人物の目撃証言や犯行現場に残された足跡、粘着テープから採取された指紋やDNAなどから犯人像も発表されましたが、犯人逮捕に結びつくことはありませんでした。

ナンペイ事件の概要

Police Crime Scene Blue Light - Free image on Pixabay (589556)

日本を震撼させた非道かつ残忍な事件であるナンペイ事件は、警察の懸命な捜査にも関わらず、犯人逮捕に繋がる有力な情報を得られないまま、月日は流れ、2010年に公訴時効を迎えようとしていました。

しかし、2010年4月に公訴時効が廃止となったことから、現在でもこの事件の捜査は続けられています。そこで、現在までに分かっているナンペイ事件の概要を紹介していきます。いつ、どこで、どのようにして起こった事件なのか、詳しく見ていきましょう。

店舗の名前からナンペイ事件と言われる

Bananas Fruits Food Grocery - Free photo on Pixabay (589560)

この事件は東京都八王子市大和田町の住宅街にあったスーパー「ナンペイ大和田店」の事務所で起こったことから、店舗の名前を取り、ナンペイ事件と呼ばれたり、八王子スーパーナンペイ事件と呼ばれたりしています。

「大和田町スーパー事務所内けん銃使用強盗殺人事件」が警視庁による正式な呼称ですが、ナンペイ事件や八王子スーパーナンペイ事件と言われた方がピンとくる方も多いのではないでしょうか。

事件現場となったナンペイ大和田店は事件の後も名前を「ひまわり」に変えて営業していましたが、1998年に閉店しています。その後、建物は解体され、現在、その跡地は駐車場になっています。

1995年7月30日に拳銃を持ったものに女性3人が射殺された

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事件は1995年7月30日の午後9時17分に起こりました。スーパーの二階にある事務所に何者かが侵入し、その場にいた女性従業員3人を射殺したのです。射殺された女性たちのうち2人は、口を粘着テープで塞がれており、お互いの左手と右手を粘着テープで固定された状態で頭を一発ずつ撃たれていました。

もう一人の女性は口を塞がれたり体の自由を奪われたりはしていませんでしたが、額の中央には銃で殴られた痕があり、左右の額をそれぞれ一発ずつ撃たれていました。被害者の女性たちはいずれも至近距離から撃たれており、即死だったと言われています。

その後の捜査で、被害者の女性が知人に迎えに来るように電話をしており、午後9時15分に電話を切ったのが通話記録から判明しています。スーパーの近くにいた高校生2人が銃声のような音を聞いたのが午後9時17分、知人が迎えに来たのが午後9時20分でした。そのことから、この犯行はわずか数分の間に行われていたことが分かっています。

被害者は47歳の女性と17歳の女子高生と16歳の女子高生

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被害にあったのは、当時47歳のパート従業員の稲垣則子さんと当時17歳のアルバイトの矢吹恵さんと当時16歳のアルバイトの前田寛美でした。スーパーナンペイ大和田店はそれほど規模の大きくないスーパーマーケットで、従業員はアルバイトを含めて20人ほどでした。

事件のあった当日の夜番は稲垣さんと矢吹さんの2人だけで、午後6時半に男性従業員が退社してからは、お店にいる従業員は稲垣さんと矢吹さんだけになりました。前田さんはこの日非番でしたが、シフトを確認するために午後7時ごろにお店を訪れたために事件に巻き込まれてしまいました。

前田さんはボランティア活動にも積極的で、真面目で誰にでも気配りができると評判の女子高生でした。矢吹さんは子供が大好きで保育士になるのが夢でした。2人は幼馴染で仲が良く、この日も矢吹さんのバイトが終わるのを待って、近所で行われている祭りを一緒に見に行くことにしたため、前田さんは家に帰らずにお店に残っていました。

犯人は何も奪わず逃走

Escape Route Clock Running - Free photo on Pixabay (589576)

犯人は何も奪わずに逃走しています。何も奪わなかったのか、何も奪えなかったのかは分かりませんが、事務所内に荒らされた様子はありませんでした。被害者の女性たちの所持品にも手をつけていません。

ただ、金庫にこじ開けようとした跡があったことから、この事件は強盗殺人として捜査が続けられています。稲垣さんだけ粘着テープで拘束されていなかったことから、犯人が稲垣さんに金庫を開けさせようとした可能性もあります。しかし、結果的に金庫のロックはかかったままで、中に入っていた売上金も無事でした。

時効が迫っていたが長期捜査ができるようになる

Clock Time Watch - Free photo on Pixabay (589591)

1995年7月に起こったナンペイ事件の公訴時効は2010年の7月でした。いくつかの証言や証拠はあるものの、犯人逮捕へと繋がる決定的な証拠が見つからないまま、時間だけが過ぎていき、この事件も未解決事件として、真相が明らかになることなく闇の中へ消えていくかと思われていました。

ところが、2010年4月に、刑法が改正されたことにより、殺人罪などの最高法定刑が死刑の罪については公訴時効が廃止されることになりました。そのおかげで、ナンペイ事件は迷宮入りすることなく、現在も捜査が続けられています。

2019年現在も犯人は捕まっていない

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2019年現在、犯人は捕まっていませんが、事件当日にスーパーを訪れた買い物客の証言から、稲垣さんと矢吹さんがレジについて間もなく、店の前から中を見ている男性がいたことや、閉店前の午後8時半ごろに何も買わずに店内の様子をうかがっていた男性がいたことが判明しています。

駐車場では車のライトから顔を隠すようにして立ち去った怪しげな人影も目撃されています。店内には防犯カメラが設置されており、事務所にあるモニターで監視できるようになっていましたが、録画ができるタイプのものではなかったため、映像は残っていませんでした。

犯人が特定できない最も古い事件

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警察庁は2007年4月1日から捜査特別報奨金制度を設けており、警察庁が指定した事件において、犯人逮捕に直結するような有力な情報を提供した人には懸賞金が支払われるようになりました。

この制度は、松山ホステス殺害事件の遺族が懸賞金付きで情報を募集したことにより、公訴時効直前に犯人が逮捕されたことなどが、導入のきっかけになっています。

ナンペイ事件もこの制度の対象事件として指定されており、現在指定されている特別報奨金対象事件の中で、犯人が特定できていない最も古い事件と言われています。ちなみに報奨金は300万円で、遺族による謝礼金も合わせると600万円の報奨金がついています。

事件当日は近くでお祭りがあった

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