2019年3月20日 更新

「嗤う」の読み方と意味は?笑うや哂うとの違いと嗤うの使い方

「嗤う」という言葉はあまり見かけたことがないですね?それでは「嗤う」の意味と読み方、また「哂う」や「笑う」との違いはどのようなものなのか見ていきましょう。

目次

小説やエッセイなどの文学作品では使われる

Narrative History Dream - Free image on Pixabay (109986)

「嗤う」という言葉は、小説やエッセイなど、人の内面を描くもの、内面の嫉妬や軽蔑、劣等感といった、人の隠された「悪意」を表現する場合に使われることが多いのです。

そのため、日常や日常会話ではほとんど見られない表現になりますね。

番外編!英語で「嗤う」は何と言う?

People Women Talking - Free photo on Pixabay (110007)

それでは、次は英語では「嗤う」はどのように表現されるかを見ていきましょう。

make a fool of ~

Punchinello Clown Fun Punch And - Free photo on Pixabay (110099)

foolは(愚か)(おろかもの)(道化)という意味ですね。
make a fool of~は人を笑いものにする、バカに見えるようにする~という意味になります。
....he is always making a fool of me.
(彼はいつもわたしを馬鹿にする)

....he is always making a fool of himself.
(彼はいつも笑いものになっている)
foolという言葉そのものに嘲りの意味の嗤いがありますね。

foolは元来がラテン語で、ふいご、頭が空っぽの意味でした

foolには冗談の意味もあります。
it was only just fooling.
(ただの冗談だよ)

また、(騙す)の意味もあります
he fooled me out of all my money.
(彼は私のお金をすべてだまし取った)

foolを使った有名な成句に
fools rush in where angels fear to tread.
(天使も踏み込むを恐れる場所におろかものは飛び込む)
があります。

ジャズのスタンダード「fools rush in」はこの成句からつけられたタイトルですね。
恋という狂気に陥る、といった意味でfools paradiseとか、ジャズのスタンダードにはfoolのついたタイトルの曲が結構あります。

make fun of ~

Children Happy Siblings - Free photo on Pixabay (110372)

make fun of~はmake a fool of~よりも、もっと軽いからかいの意味になります。
「嗤い」よりも「笑い」に近いでしょう。

funという言葉が(楽しさ)(面白さ)(戯れ)(からかい)といったように、遊びの意味合いが強い言葉になるからです。
the boys made fun of the newcomer.
(少年たちは転校生をからかった)

laugh at~

Girls Lying Classic Car - Free photo on Pixabay (110401)

laught は「嗤う」「哂う」「笑う」の広範囲の笑いを意味する言葉です。
爆笑、大笑いなど朗らかな笑いから、あざ笑い、失笑、悪意のある嘲笑まであらゆる笑いを表現することができます。

everyone laughted loudly ,when he appered.
彼が現れた途端、みんな爆笑した。

dont laught at me. im serious.
笑わないでくれ、まじめな話だ。

dont make me laugh!
笑わせるな!(ふざけるな!)

dont laugh at people behind their backs.
陰で人を笑ってはいけない。

また、~laught in ....s face は(面と向かってあざわらう)という意味になります。
laught away ・・・・一笑にふす

またいい「笑い」としてはこんな成句もありますね。
he who laughts last,laughts longest.
最後に笑うものは、最もよく笑う




ridicule

Vienna Belvedere Entry - Free photo on Pixabay (111258)

ずいぶん前に、ファニー・アルダン主演の「ridicule」(リディキュール)というフランス映画がありました。
英語と同じように、嘲笑する、馬鹿にする、といった意味です。

16世紀のフランス宮廷が舞台。地方貴族の青年が領土の惨状を訴えに、宮廷にやってきます。宮廷で寵愛を受けるためにはエスプリの効いた才気煥発なところを見せなくてはなりません。

日本の平安貴族が和歌で、出世を競い合っていたように、フランス宮廷でも言葉が武器になります。
arm du ridicule~(嘲笑を武器にする)ように、エレガントにライヴァルを蹴落としていく話です。
もちろん宮廷ですから、「バカ」だのといったむき出しの野暮ったい悪口はNGです。

遠回しにあてこすりしたり、嫌味を言って競争相手を蹴落としていくのです、褒め殺しのような意地の悪い手段も使われるのです。はからずも言葉を武器にして、田舎貴族の青年はどんどん出世します。青年の連発する、皮肉な言葉に蹴落とされ、王の寵愛を失ったライヴァルには自殺するしかないような運命が待っているのです。いくらエレガントでも、悪意は悪意なのです。

虚飾と虚栄の、薄っぺらで残酷な宮廷生活にうんざりした青年は、自分の領土に帰っていくという話です。
この映画で、貴族同士の間で、エレガントな仮面の下で頻繁にやりとりされる、皮肉なあてこすりや嫌味の応酬を「ridicule」(嘲笑)というのです。


Crown Kings Bavaria - Free photo on Pixabay (111319)

he was held up to ridicule.
彼は嘲笑の的になった。

まさに「嘲笑」「こけにされる」という意味でつかわれます。

どんな人が多い?よく嗤う人の特徴

Girl Smiling Female - Free photo on Pixabay (111350)

それでは次に、どんな人が他人を「嗤う」のかその特徴を見ていきましょう。

プライドの高い人

Bride Proud Beautiful - Free photo on Pixabay (111362)

他人を「嗤い」ものにしたがる人はプライドの高い人が多いでしょう。
相手をやり込めないと気が済まない、自分が常に一番じゃないと気の済まないタイプです。嫉妬心も強いのです。

何か本当に自信をもてるような才能がある、あるいは何か打ち込めるようなものがあるのなら別ですが、そういったプライドを支える土台がないゆえに、ますます他人をけなして自分が優位に立とうとするのです。

プライドの高さに比べて、中身のない人は絶えず他人のことを気にします、そして、他人を貶めることによってかろうじて自己のプライドを維持しようとするのです。

強いコンプレックスを抱えている

Woman Face Insight Compared - Free photo on Pixabay (111381)

また、他人、特に同性をけなすことの多い人は劣等感の強い人が多いです。自分以外の女性はみなライヴァルとばかりに、戦々恐々としている女性は、内心はとても臆病で、警戒心も劣等意識も強いのです。

劣等感が強いと、常に他人より優位にたとうと躍起になります。そのため他の女性をけなしたり、貶めることが口癖になってしまうのです。自分を他人を比べてしまうので、自分は恵まれてないのではないかと被害者意識も強くなります。自分が不幸なのはいつも他人のせいになってしまうのです。

また、警戒心が強く、うたぐり深いので、親身な同性の友人がひとりもできないのはこういうタイプです。




承認欲求が強い

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