2019年10月2日 更新

プラスティネーションとは?どういった手順を踏むの?

プラスティネーションをご存知でですか。さまざまな評判を得ているプラスティネーションですが、実はこの技術はとても素晴らしいものがあるのです。しかし、道徳的にそして宗教的にこうした行為は許されないという声もあるのです。プラスティネーションについて解説していきます。

目次

まず、プラスティネーションで使用される遺体は、どこからでも持ってこれるというわけではありません。当然、その部分においては法律が関わってきますので、お墓を勝手に掘り起こして遺体を持ってくるということはできません。

パターンとしては、遺言を残している一般人の遺体を使用することです。死んだ後には、この体を研究開発のために使用して良いという遺言があれば、堂々とその遺体をプラスティネーションとして使用することができるのです。

中国で拷問され処刑された受刑者の遺体

 (677365)

また、中には中国で拷問され処刑された受刑者の遺体も含まれています。これは特に遺言などがあるわけではありませんが、身寄りのないような受刑者の遺体に関しては使用しても良いということになっているのです。

本人の合意がないまま、プラスティネーションで利用することに問題はないのか疑問に感じるかもしれませんが、とくに身寄りがないような場合にはこうした扱いをしても問題はないとされているのです。

こうした状況で持ってこられた遺体は比較的多いのです。

精神病患者

 (677367)

また、精神病患者の遺体も含まれていることがあります。こうした遺体もほとんどは身寄りのない人です。

精神病患者であっても、遺体であることは変わりないため、倫理的な問題が発生しそうですが、精神病患者であり身寄りがなければプラスティネーションを使用しても良いということになっているのです。

少し心苦しい部分もありますが、現在ではこうしたパターンの遺体を中心にプラスティネーションとして活用されているのが現状なのです。

プラスティネーションへは批判も多い?

 (677368)

プラスティネーションで利用される遺体はさまざまなパターンが存在します。遺書にプラスティネーションに利用しても良いという言葉があれば問題を感じませんが、こうした状態ではない遺体も数多く存在しています。

そのため、プラスティネーションへは批も多いのです。倫理的な問題についてはこれから批判が強まっていくかもしれません。

プラスティネーションへの対応は変わりつつある

 (677369)

かつてはプラスティネーションは、新しいアートだとして世の中に浸透していきますが、現在ではプラスティネーションへの対応は変わりつつあるのです。

開発当初は巨万の富を生み出していた

 (677370)

プラスティネーションを最初に生み出したときには、開発者グンターフォンハーゲンスなどは巨万の富を生み出していました。新しい技術だとされる部分でも高い評価を得ることができましたが、評価だけではなく、ビジネスとして成立させることができたのです。

こうした死体ビジネスが富を生み出すことは昔から分かっていました。しかし、技術面の問題がそこにはありましたが、技術面をクリアーした今、まさに死体ビジネスとして巨万の富を築くことになったのです。

標本の展示をめぐって様々な議論が行われている

 (677371)

プラスティネーションの展示は、さまざまな議論が起こっています。当然と言えば当然かもしれませんが、プラスティネーションの展示会には常に倫理という言葉が付いて回っているのです。

確かに、人間の遺体をそのまま使用して展示するということについては問題があるでしょう。レプリカであればとくに問題はないのかもしれませんが、本物となるとさまざまな団体から批判を受けて当然でしよう。

あるNPO団体からは、プラスティネーションが始まったときから避難を受けています。

日本では展示の中止を求める抗議文章も提示された

 (677374)

また、このプラスティネーションの展示は日本でも行われました。このプラスティネーションが行われる直前まで、まあ行われている最中でも展示の中止を求める抗議文章が提示され続けていたのです。

これはあるNPO団体からの抗議文章でしたが、個人からも中止を求める声が上がっていたことは事実です。こうした抗議や批判は、展示を行う側からすれば想定の範囲内です。

何の抗議や批判を受けることなく、プラスティネーションができるとは思っていなかったはずです。

死体解剖保存法違反に接触するという指摘もある

 (677410)

また、そもそもこうしたプラスティネーションの展示は法に触れているのではないかという声もあります。人間の遺体をそのまま使用して、加工を施すかもしれませんが、公の展示会で公表するという行為は、姉妹解剖保存法違反に接触するという声もあるのです。

確かに遺体の人物本人の同意を得たからと言って、遺体をむやみに解剖することや保存することは法に触れる可能性はゼロではないかもしれません。しかし、今のところ、米国ではこうした行為については法には触れていないという見解なのです。

丹東市で数十体の遺体が発見され工場で違法使用されていたと公表

 (677412)

また、2006年には中国の丹東市で大量の遺体が発見されたということも起こりました。その人間の遺体の数は30体で、どの遺体も人種や性別がバラバラだったことから、プラスティネーションで利用するためだったのではないかと言われています。

恐ろしいことに、この遺体は一般的な農家で発見されたのです。農家にこうした多くの遺体があることは誰が見ても不思議に感じるでしょう。

完全に中国の田舎の農村で死体ビジネスを展開することが目的だったのではないかとされています。

中国で死体売買が横行し公安当局が遺憾だと表明

 (677376)

3 / 6

関連する記事 こんな記事も人気です♪