2019年7月14日 更新

お墨付きという言葉の意味や語源とは?西友のお墨付き商品についても

大型スーパーの西友でもよく見かける「お墨付き」、その意味を知っていますか?「折り紙付き」や「札付き」なんて言葉も聞くことがありますが、違いがわかりますか?今回は「お墨付き」の語源や正しい使い方での例文、類語や英語表現などもまとめてみなさんにお届けします!

では次に日常会話でも耳にする機会の多い「太鼓判」という言葉についても確認してみたいと思います。「名医が太鼓判を押す健康法」などと使われますが、そもそも「太鼓判」とは何でしょう?

「太鼓判」の意味を調べると「太鼓のような大きな判」という言葉そのものの意味と、「その人物や品物の質などが絶対に確実だという保証」という意味がありました。

後者の意味は「お墨付き」とほとんど同じ意味のように思えますが、違いはあるのでしょうか?

太鼓判の由来

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まずは「太鼓判」の由来ですが、これは戦国時代に武将・武田信玄が治めた甲斐の国などで流通していた「甲州金(こうしゅうきん)」と呼ばれる金貨が元になっています。

甲州一分金と呼ばれた金貨には、それが甲州で作られた本物の金貨であるということを表すため、金貨の淵に太鼓の革を止める丸い金具のような模様を入れていました。そこから甲州一分金を作るための判を「太鼓判」と呼ぶようになったのです。

「太鼓判が押された金貨は本物」ということから「太鼓判」は本物という価値を保証する言葉となったのです。

お墨付きと太鼓判の違い

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言葉の由来を考えてみるとわかるように、「太鼓判」が押されたものの価値は本物という意味がありますが、「太鼓判」を押す人物については限定されていません。

「お墨付き」が本来「権威や地位のある者からもらった保証」という意味で、『権威や地位があるもの』が与えるから価値が保証されるのに対して、「太鼓判」は誰が押してもいいけど、押されたものには価値があるということになります。

ですが、信用や力のない人が押した「太鼓判」には誰も価値を感じないので、結局は「お墨付き」も「太鼓判」も同じような意味合いで使われることが多くなります。

太鼓判を実際に使うと

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では「太鼓判」を実際に使った例文をみてみましょう。

「次の大会では優勝できると、監督が太鼓判を押す選手が彼です」「君なら絶対合格できると、塾の先生が太鼓判を押してくれた」「店長の太鼓判の新商品です」などがあげられます。

「太鼓判」は基本的には誰でも押すことができるので、「彼が太鼓判を押してくれる自慢の料理」や「友人が私の面白さに太鼓判を押してくれた」など、身近な人が価値を認めてくれた時などにも気軽に使えます。

一転して悪い意味「札付き」

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ここまで「お墨付き」・「折り紙付き」・「太鼓判」と、良い評価を表す言葉の意味や語源、使い方をみてきましたが、悪い評価を表す「札付き」という言葉は聞いたことがありますか?

「札付きの悪(わる)」というように使われ、みんなが知っている、普通以上に悪いというような意味を込めて使われることが多いのですが、なぜ「札付き」が悪い意味を強調するのでしょうか?

では、まずは「札付き」の言葉の意味から確認していきたいと思います。



札付きの意味

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「札付き」を辞書で調べると、最初に「 札がついていること。特に、商品に正札がついていること。」という意味が出てきます。こちらは文字を見ただけでも理解ができる意味です。

ですが「札付き」には「定評のあること。特に、悪い評判が定着していること。また、その人。(悪い意味に使う)」という説明文もあります。

単に「定評があること」とならず、悪い意味だけに使われるようになった理由が、「札付き」という言葉のある由来を見てみるとわかります。

由来は?

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「札付き」に使われている『札』は、江戸時代に戸籍につけられた札のことです。江戸時代は、何か犯罪が起きると罪の大きさによって、罪を犯した当人だけでなく、その親族や同じ集落に住む人たちをも処罰の対象とする制度がありました。

自分の親族に素行が悪い人がいると、その人がいつか罪を犯し、巻き添えで罰せられることが起こるかもしれないので、あらかじめ役場に届け出て縁を切りました。

縁を切られた人の戸籍には、目印として札がつけられました。「素行が悪く家族から縁を切られた人」は「札付き」と呼ばれたので、「札付き」=「悪い人」となったのです。

どういう使い方?

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「札付き」という言葉は「悪い評判のある人物・団体・組織」にしか使われることがありませんので、用例も多くはありません。

「札付きの悪人」とか「札付きの不良軍団」など、人に対して使い、物や場所などに対して「札付きのお店」などとは使いません。

「お墨付き」や「折り紙付き」と間違って「札付き」という言葉を使ってしまうことがないよう、「札付きは悪い意味にだけ使う」ということをしっかり覚えておきましょう。

普段目にする言葉にも知らないことはたくさんある!

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いかがでしたでしょうか?普段何気なく使われている「お墨付き」「折り紙付き」「太鼓判」という言葉の由来や、使い方の微妙な違いがおわかりいただけましたか?

簡単にまとめると、「お墨付き」は偉い人が自分より格下の人に与える保証、「折り紙付き」は専門的な知識のある人が鑑定または認めたという保証があること、「太鼓判」は太鼓判が押されたものは価値がある、といった意味になります。

この3つの言葉は良いことにしか使いませんので、悪いことを表現する場合は「札付き」という言葉を使います。これらのことをしっかり押さえておけば、自信を持って状況に合わせた表現ができることと思いますので、ぜひご活用ください!

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