2019年6月10日 更新

北海道警察で起きた稲葉事件の詳細!稲葉圭昭の生い立ちと現在は?

稲葉事件をご存知でしょうか。北海道警察で初めて現役警察官が「覚せい剤取締法違反」と「銃砲法取締法違反容疑」で逮捕された事件で、2016年に公開された映画「日本で一番悪い奴ら」のモデルともなった事件です。では、稲葉事件とは一体どのような事件だったのでしょうか。

目次

稲葉だけは懲役9年の実刑

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検察側は稲葉圭昭に対して、犯行動機は金銭欲と物欲で酌量の余地は無いと判断し「懲役12年、罰金200万円」を求刑しました。弁護側は最終弁論で「稲葉圭昭が手を染めてしまった動機は捜査協力者を維持するための金策目的であり、北海道警察の組織的な違法捜査にも問題があった」として情状酌量を求めました。

結果、稲葉圭昭は「懲役9年、罰金160万円」の判決を言い渡しました。判決では覚せい剤を密売して得たお金を自分や、当時交際していた相手との交際費に使用していたこと、稲葉圭昭の動機は自己中心的で利欲的であったと断罪しました。

綾野剛が熱演した映画は稲葉事件が元ネタ

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稲葉圭昭は稲葉事件によって9年間服役したあと、2010年6月に仮出所し、2011年9月に刑期を終えました。そして、2016年に綾野剛さんが主演の映画「日本で一番悪い奴ら」が公開されました。この映画は稲葉事件を元に作成された映画とも言われています。

実は、この映画に稲葉圭昭本人がエキストラとして出演していたことをご存知でしたでしょうか。

稲葉圭昭が出所後出した自伝「恥さらし」が元

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稲葉圭昭は2011年9月に刑期を終えた後、稲葉事件についての著書「恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白」を出版しました。当時、日本中を激震させたこの事件について、稲葉圭昭本人が赤裸々に告白したこの本は、当時ニュースなどに報道されなかった内容が事細かに記載されています。

この著書を原案として作成された映画が「日本で一番悪い奴ら」という映画です。この映画では稲葉事件を事細かに忠実に再現しており、また稲葉圭昭は警察と暴力団とのつながりを赤裸々に告白した「警察と暴力団 癒着の構造」という本も出版しています。

映画「日本で一番悪い奴ら」

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2016年に「日本で一番悪い奴ら」という映画が公開されました。これは稲葉事件を忠実に再現した映画で主演は綾野剛さんが務めました。稲葉圭昭が書いた「恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白」を元に映画化されました。

主演を演じた綾野剛さんは役つくりのために、柔道経験者であった稲葉圭昭の体形に少しでも近づけるため体重を約10キロ増やし肌を黒く焼き、お酒を顔に塗ってむくませて、体当たりな演技で挑みました。結果、日本アカデミー賞の優秀主演男優賞を受賞しています。

本人もエキストラで出演していた

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映画「日本で一番悪い奴ら」に稲葉圭昭本人がエキストラとして登場していました。映画を見たことがある方は気付きましたでしょうか。出演シーンはほんの数秒で、セリフも無いので本当のエキストラとしての演出ですが綾野剛さんと一緒に出演しているシーンがあります。

綾野剛さんが演じる主人公が路面電車に乗っているシーンが映画にあるのですが、その綾野剛さんの隣に座っているサングラスをかけた中年の男性が写っています。実はこの男性が稲葉圭昭本人なのです。是非、今後映画を見る方や一回映画を見たことがある人も、このシーンに注目してみてみてはいかがでしょうか。

稲葉圭昭の現在

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稲葉圭昭は、自分自身が犯した罪と向き合い、罪を償い2011年9月に刑期を終えました。では、現在稲葉圭昭はどこで何をしているのでしょうか。

出所後に著書2冊出版

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稲葉圭昭は出所後2冊の本を出版しています。「恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白」「警察と暴力団 癒着の構造」の2冊です。2016年に公開された映画「日本で一番悪い奴ら」は稲葉圭昭が書いた、「恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白」を元に忠実に作成された映画とも言われています。

「警察と暴力団 癒着の構造」は当時暴力団を使って覚せい剤の密売に手を出していた稲葉圭昭だからこそ知る、警察と暴力団関係との本当のつながり、癒着と構造関係を赤裸々に綴った本です。是非、一度手にとってみてはいかがでしょうか。

探偵会社を経営

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稲葉圭昭は出所後、「いなば探偵事務所」を経営しています。自身が稲葉事件の張本人であることを隠さずに探偵事務所を経営しており、長年警察官をしていただけあり、周りからの評判はとても良いようです。

本人は探偵事務所をするつもりは無かったそうですが、友人に「探偵を紹介して欲しい」と頼まれ、探すくらいなら自分が探偵になろうと決意し、現在息子さんと一緒に探偵事務所をしています。

浮気調査や素行調査、家出人探しなど様々な依頼をこなしているそうです。

八百屋さんも

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稲葉圭昭は探偵事務所のほかに八百屋さんも経営して生計を立てています。稲葉事件当時、稲葉圭昭と家族はマスコミから嘘の情報等含め、酷いバッシングを受けました。ですが、稲葉圭昭の奥さんが家族を支え、稲葉圭昭の帰りをずっと待っていました。稲葉圭昭はその後のインタビューで「家を支えてくれた妻には一生頭があがりません」と答えています。

現在は服役中に生まれた孫もおり、稲葉事件を乗り越えて、家業の八百屋と探偵事務所をしながら家族一緒に平穏な生活を過ごしています。

暴かれた組織の闇はとても深い

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稲葉事件について簡単に紹介しました。国民の安全や正義のために存在するはずの警察官の不祥事、組織ぐるみの違法捜査等の犯罪を犯した稲葉事件は、国民の信頼を失う大きな事件となりました。稲葉事件は稲葉圭昭だけでなく、警察ぐるみの犯罪でしたが実際罰を受けたのは、稲葉圭昭ただ一人でした。

稲葉圭昭は罪を償いました。では北海道警察は罪を認めて然るべき罰を受けたのでしょうか。ここ最近でも、現役の警察官による犯罪や不祥事が多々起こっています。警察とは、一体何のために存在するのでしょうか。これ以上、警察官の不祥事や犯罪が起きないことを祈ります。

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