2019年5月25日 更新

ヒンターカイフェック事件の詳細と真相!犯人の手がかりと不可解な点

第一次世界大戦後にドイツで起きた大事件、ヒンターカイフェック事件はミステリーな点が多く、現在も犯行の真相は分からず、闇の中にあります。では、ヒンターカイフェック事件とはどのような事件だったのでしょうか。事件の内容、警察の動きなど詳しく紹介します。

グルーバー一家の殺害方法から怨恨の線が出てきました。実際グルーバー一家の評判は悪く、人使いも荒いことから、誰かに恨まれていても仕方がなかったようです。

実際に、アンドレアスは頑固で横柄だったため近隣とのトラブルもありました。警察は、近隣の住民に幾度となく事情聴取を行ったようですが、犯人特定には至らず、近隣の住民は協力的ではなく、捜査も難航しました。

一人ずつ殺害されたことから、顔見知りという説もありました。流れ者を雇っていたこともあり、グルーバー一家の顔見知りも多く、中には一家の生活サイクルや構造を把握していた人もいたでしょう。

ヒンターカイフェック事件のその後

Sherlock Holmes Pipe Silhouette - Free vector graphic on Pixabay (299272)

警察は幾度となく捜査を続けましたが、農場の取り壊しや第二次世界大戦などの影響で証拠も何もかもを紛失、焼失してしまいます。中々捜査が進まない中、長い年月を得てヒンターカイフェック事件はどのような形を迎えたのでしょうか。

未解決事件として終止符を打ったのでしょうか。その後の首のなくなった被害者の遺体、再捜査などについての行方を紹介します。

被害者の遺骨

Skull Cemetery Genoa - Free photo on Pixabay (299273)

ヒンターカイフェック事件が起きた後、第二次世界大戦が起きます。ドイツは再び戦争に巻き込まれ、混乱に陥ります。そのため、捜査は途中で打ち切られてしまいました。


空襲や爆撃で、手がかりの多くが紛失、または焼失してしまいます。戦争が起きたのは事件の17年後ですが、霊媒師に送られた頭部も恐らくこの戦争でなくなってしまったと考えられます。

頭部は、腐敗や損傷を防ぐためにホルマリンに漬けられていため、戦争以外での紛失はないと考えられます。

1986年に再捜査

Police Crime Scene Blue Light - Free image on Pixabay (299278)

終戦後、1986年に警察は再捜査を行います。当時は近隣の住民の中にも生きていた人も多く、続けて事情聴取も含め行っていましたが、成果は得られなかったようです。

農場は取り壊されてしまったことや、戦争によって多くの物を紛失してしまったこと、戦争後とあり、当時の人が当時のまま残っている可能性も少なかったでしょう。

そのことから事件の真相を探るには、難しかったことだと考えられます。しかし、終戦後に警察が調査を行うことは、警察の解決したい気持ちが伝わってきます。

事件の真相は不明のまま

Forest Hack Blade - Free photo on Pixabay (299280)

ヒンターカイフェック事件の真相はそのまま不明になり、未解決事件へとなりました。近隣の住民や浮浪者など100名以上の容疑者がいたこと、証拠が不十分だったため未解決事件になってしまいました。

捜査技術が犯人を特定するだけの力はなかったため捜査が進まなかった原因でもあります。しかし、2007年にドイツの警察学校の学生がヒンターカイフェック事件の再調査を行いました。

長い年月が経っていることもあり、指紋などの回収はできず、十分な証拠はありませんでしたが、事件当時の証言や証拠を元に、容疑者を一人に絞るとこまでいったようです。

容疑者を絞ることはできましたが、容疑者の親族がまだ存命であることを配慮し、公表はされませんでした。

ヒンターカイフェック事件がモデルの小説

Knowledge Book Library - Free photo on Pixabay (299282)

2006年に出版されたアンドレア・M・シェンケルが執筆した凍える森は、ヒンターカイフェック事件をモデルにした作品であり、2007年にドイツのミステリー大賞を受賞しています。

実際のヒンターカイフェック事件は未解決事件で終わったこともあり、小説も良い終わり方はしていません。小説内では1950年代のバイエルンにあるTannödという小さな村に置き換えられています。

農場を営む一家と使用人が一夜にして殺害されることや、未解決な箇所など実際の事件のとおりです。

日本での類似事件「世田谷一家殺害事件」

People Knife Stabbing - Free photo on Pixabay (299283)

ヒンターカイフェック事件に似ている事件が日本でも起きました。多くの人が知る世田谷一家殺人事件です。

この事件でも、夜中に子どもを含めた一家が殺害されています。それも何度もナイフで突き刺したような跡も残っていました。

ヒンターカイフェック事件と似ている点は、犯人の痕跡が多くあったことです。殺害後、犯人は冷蔵庫を開け食べ物を食べていることや、靴跡も多くありました。

それにも関わらず事件は未解決で来ています。唯一ヒンターカイフェック事件と違うとするならば、それは世田谷一家殺人事件の被害者達は、近所付き合いも良く、周囲のトラブルもありませんでした。

どちらも残酷な事件には変わりないですが、未解決のまま何年も経ってしまう事ほど悔しい事件は多くあります。

ドイツ犯罪史上最大のミステリー

Gang Dark Gloomy - Free photo on Pixabay (299286)

ヒンターカイフェック事件は、現在も多くの人の頭の中に残っています。現在でもドイツではこの事件が犯罪史上最大のミステリーとされていますが、ドイツの警察学校で解かれ始めているならば、当時の捜査技術が未熟だった可能性もあります。

何故犯人は、グルーバー一家を酷い方法で殺したのでしょうか。また、いくつも痕跡を残していったのでしょうか。不可解な点は多くあり、真相を知る事はもう難しいでしょう。

しかし、忘れることはありません。最大の犯罪であり、ミステリーなこの事件はいつまでも人々の記憶に残るでしょう。

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