2019年8月5日 更新

舞妓さんにはどうしたらなれる?主な仕事内容や給料は?

情緒ある京都は趣ある建物に劣らず、人気の舞妓さん。着物を纏い髪型を整え、白粉とメイクをし仕事に出掛けます。しかし、舞妓さんの日常って謎だらけ。普段の生活に年齢は?仕事にお給料ってどうなってるの?舞妓さんの生活を覗き見しました。

24時~

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そして全てのお座敷を回り終えて置屋に帰宅となるのですが、さらに人気の舞妓さんですとさらに時刻は深夜1時にもなると言われています。

置屋に着いてもまだ腰を落とすことは出来ません。華美な着物を脱いで首元まで白粉を塗った化粧を落とし、身軽になった所でやっと入浴。入浴後は私たちの生活とあまり大差なく歯磨き等や舞妓さん通しお話をしたりして深夜2時ごろにやっと就寝となります。

睡眠時間は大体5~6時間確保出来ればよい方で、それもお座敷のお開きにより帰宅する時間も遅くなるため、場合によればさらに短くなってしまう日もあります。

舞妓さんの身仕度について

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では皆が虜になってしまうほど可愛らしい舞妓さんの身支度をさらにここでは細かく見ていきます。

メイク

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まずはメイク。舞妓さんと言えばやはりその特徴は肩まで塗られた白塗りにあります。当初は薄暗いお座敷でも顔が映えるようにと白塗りされたのが初めとされていますが、その白塗りすることであどけない子供っぽさを表現しているのです。

お化粧の手順としては下地を塗るのですが舞妓さんならではの下地「鬢付け油」を顔から首元まで塗ります。次に白粉ですが、もちろんこちらも一般的にお化粧をするのとは違い「練り白粉」を使います。これは歌舞伎などにも使われるもので刷毛で塗り終えた後パフでなじませていきます。

また首元までかかる襟足は一人では出来ないため舞妓さん同士でお互いの襟足を塗ります。白塗りが終われば、あと少しで完成です。アイラインに眉毛と最後に唇に紅をつけて完成になります。

髪型

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次は髪型になります。舞妓さんの髪は実はカツラではなく地毛で出来ており、短い子であれば見習いの仕込みさんの間に結えるまで伸ばさなければなりません。また髪型は基本的に髪結いさんにしてもらうのですが、大体一週間はそのまま、崩れないように気を付けなければなりません。

ですので入浴も髪の毛は洗えず約一週間後の髪結いまでお預け。寝る時も髪型を崩さないように高台になっている「箱枕」にて就寝。寝心地も悪く慣れるまでなかなか寝付けず、首を痛める舞妓さんもいらっしゃいます。

着物

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最後は着物になります。舞妓さんの着物は一般的なものとは違い、独特で「お引きずり」と呼ばれる長い裾が特徴です。外では地面に触れるのを防ぐため左手で「褄(つま)」を持ち、歩くことから舞妓さんや芸者さんを「左褄(ひだりづま)」とも呼ばれています。

また襟足が長い作りとなっており、背中が大きく開けて着れるようになっています。これは首まで施した襟足の化粧をキレイに見せるために作られています。

そして舞妓さんの着る着物は年齢やキャリアによってデザインがことなりデビューしたては色鮮やかで華美な着物からキャリアを積むことで色は淡くデザインはシンプルなものへと変わっていきます。

舞妓さんの給料

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ここで気になる舞妓さんのお給料ですが、一日の拘束時間を考えるとかなりの額では!?と考えてしまいがちですが、舞妓さんにはお給料はありません。お小遣い程度1万から多くても2万円ほどを置屋の女将さんよりもらえるだけです。手取りにしてこの金額はかなり衝撃的かと思われますがそれにはもちろん理由があります。

舞妓さんというのは芸妓さんになるため修業中であり、一人前になるために置屋に住み込んで生活をし、座敷で披露する芸事を日々稽古しています。この期間の生活費や衣装代諸々、習い事にかかる費用はすべて置屋の女将さんが出資してくれているからです。

そのため、舞妓さんでの生活の中でお金で苦労することはなく、日々を過ごすことができます。

舞妓さんが使う用語

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次に先程から常時こちらで書かせていただいているのですが、一般的な生活を送る中で耳にした事がない用語が出てきているかと思われます。この記事を読むに連れて現れる用語に対して頭に?が浮かんだり、またその用語が一体を何を示しているのか気になるのではないでしょうか。ここで舞妓さんがよく使う用語の一部をこちらで説明したいと思います。

京ことば

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舞妓さんと常時お話する機会があったり、また舞妓さんのおしゃべりを耳にする機会があればご存じかと思われますが古都京都の方言を使っています。そのため関西以外の地方の方は全く、関西であっても何を言っているのかわからない用語が多々出てきます。

京ことばとは関西弁とは違いズバっと確信を突くような話し方をせず、独特な言い回しが基本となっており、ゆったりとした口調で会話します。例えば相手を傷つけるような言い方はせず、ニュアンスで相手に気持ちを受けってもらえるような含みを持たせた柔らかい物腰で相手に伝えるのです。

そのためなかなか京ことばで相手に嫌味を言っても相手には理解できないと言う場面も多々あり、地元が京都府民でさえも分からないなんてことも…。舞妓さんや芸妓さん以外、一般人の方が日常的に使う言葉ではないのが理解出来ます。

水揚げ

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舞妓さんの水揚げというと昔からの習わしだった借金の肩代わりとして身売りになりこの世界に入った舞妓さんが「旦那」と呼ばれる資産家の男性に見初められ、舞妓さんになるために必要である着物やお稽古などの多額の費用を賄ってもらう代わりに愛人関係を結ぶものとされていましたが現在では一切そのようなことはありません。

むしろ法律が改正されたことにより旦那りなりたい男性がいたとしてもそれは違法になります。今では舞妓さんから一人前と認められ次の道へ進むことが出来るようになったことを指します。


今ではその言葉だけが残り今も使われているのですが、昔のイメージが強いため保護者の方は舞妓さんになりたいと夢見る娘の応援ができない主な理由にもなっているのです。

置屋さん

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こちらの記事でも多く用語で出てきました「置屋さん」。舞妓さんになるためには避けては通れない道になります。一般的な意味としましては、芸者さんや舞妓さんを抱えている家。料亭や待合、お茶屋などのお客さんの求めに応じ宴会や接待とおもてなしをして、その場を和やかに、楽しませようと務める芸者さんや舞妓さんをお店に差し向ける場所です。

また舞妓さんや面接に合格した仕込みさんの居住の場でもあります。多くの女の子たちがその置屋に住み込み、共同で私生活を営む場所とも言います。

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