2019年8月5日 更新

舞妓さんにはどうしたらなれる?主な仕事内容や給料は?

情緒ある京都は趣ある建物に劣らず、人気の舞妓さん。着物を纏い髪型を整え、白粉とメイクをし仕事に出掛けます。しかし、舞妓さんの日常って謎だらけ。普段の生活に年齢は?仕事にお給料ってどうなってるの?舞妓さんの生活を覗き見しました。

舞妓

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お見世出しを終えていよいよ舞妓さんとしてお茶の席に出向くことが許されます。デビューは3日間黒紋付きを着た芸妓さんの姉さんに連れられて、これからお世話になるお店の挨拶回りに出かけます。

舞妓さんになる前に、一人の芸妓さんと姉妹になる御盃を交わしているのです。それは結婚の儀式と同様でお目見えや結納、御盃が順に執り行われるからです。御盃で交わしたこの姉妹の関係は花街にいる限り生涯続くとされ、本当の姉妹のように姉は妹の面倒を見て、妹は姉に尽くします。

舞妓から芸妓へ

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そして舞妓としてデビューを果たし宴会やお座敷でのお呼ばれされ、舞を踊ったり三味線を弾いたりしてお客さんのおもてなしをするようになるのですが、舞妓はまだまだ「半人前」の扱いで作法や芸を身につけたとしても圧倒的に経験値が足りません。

実際に学んだものを如何にしてお客さんに披露すれば楽しんでもらえるのか?楽しませることが出来るのかを宴会の席に呼ばれ、経験を積むことで芸の鍛錬になり、経験値をためていくことで一人前としての「芸妓」への道が開かれるのです。

舞妓さんの厳しいルール

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実は舞妓になりたいと強い意志を持って進学せず、中学卒業と同時に舞妓になるための門を叩いたにも関わらず挫折し実家に帰る子も後と絶ちません。それには舞妓さんになるために色々と学ばなければならないものの他に、また厳しいルールが設けられているためです。

成人する前に舞妓さんの面接を受けなければいけない

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上記にも書きました通り、舞妓さんになるためには保護者同伴の面接を受けて女将さんを目にかかり合格を貰って、初めてそのスタートラインに立つことが出来るのです。その応募資格として出されている要件ですが、ほとんどの置屋で中学校卒業の15歳から最高でも18歳の高校卒業後の女子とされています。

それにはきちんとした理由があり、舞妓さんになるまでに多くの作法や芸を身に着けるため修行をする「仕込みさん」を半年から一年経験した後、お見世出しで舞妓さんとして華々しくデビューするも舞妓さんとしてお座敷にお呼ばれするのは長くても5年程と期間が決まっているからです。

長く舞妓さんをするためには成人前であり、中学卒業後の女子が望ましいとされています。それは成人後は置屋の女将や組合より一人前と認められると、舞妓さんから襟替えし「芸妓さん」と呼ばれるようになるからです。

年功序列が徹底されている

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仕込みさんから始まり、舞妓さんになってからも年季が明けるまでの間はずっとお世話になるのが置屋です。置屋で過ごす間の普段の生活費から舞妓さんになってからの衣装や装飾など、置屋でお世話になっているうちは全てにおいて置屋が面倒をみてくれます。

そのためお世話になる身である自分は一番下っ端であり反抗することは許されない年功序列が徹底された世界になります。置屋さんのお母さんは勿論のこと、自分よりも先輩であるお姉さんから言われることも絶対的なものになります。
場合によっては、何故自分が怒られたのか?と納得いかないことも出てくるかもしれません。

ですが、自分は意見を言える立場ではないことを念頭に置いておかなければならないのです。例えそれが理不尽であっても、上の指示に従わなければならないことを頭に叩き込んでおかなかればならないのです。

時間別に見る舞妓さんの仕事内容

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舞妓さんにはお休みも月に1回から2回。それもお呼ばれすればお座敷に向かわなければならないほどタイトなスケジュールをこなしていると言いましたが、宴会やお座敷に呼ばれるのは基本的に夜なので、どれほど大変なのはいまいち把握の出来ていない方が多いのではないでしょうか?

そこで舞妓さんの一日のスケジュールがどれほど大変でタイトに組まれているのか時間を区切りながらですが一緒に追ってみてみようと思います。

8時~

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舞妓さんの一日の始まりは以外にも早く7時から8時ごろに起床します。そして起きて直に取り掛かるのが身支度。睡眠中に乱れた髪を整え、顔を洗い化粧をして小紋の着物を着付けします。

そして身支度の出来上がった大体8時半ごろに朝食をとります。朝食は各自身支度を整えた順からです。そして食べ終わったら食器を片づけてお稽古先に出向きます。お稽古の開始が大体9時半から開始になっており、ここでお座敷で披露する踊りや唄の練習をして腕を磨いていくのです。

12時~

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午前中のお稽古が終われば置屋に戻り、昼食を食べます。昼食後はしばしの休息時間ですが大体は13時頃までなのでほとんど小休憩で終わってしまいます。また舞妓さんの髪は地毛になるためあまり出歩くことが出来ません。やはり着飾っていなくても髪型で舞妓さんと判断出来てしまうため外では羽目を外せないからです。

そのため、本を読んだり音楽を聴いたりと置屋の中で過ごすことが多いです。そしてその後、13時頃からは夜のお座敷で回りお世話になるお茶屋さんへ挨拶回りに出向きます。約30軒ほどのお茶屋さんを一軒、一軒丁寧に挨拶します。

15時~

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15時からは午後のお稽古が始まります。午前中のお稽古同様に舞や三味線、お囃子などの練習に勤しみます。そしてお稽古が終わりましたら次は夜から始まるお座敷に出るための「おこしらえ」つまり身支度を始めます。まずはお化粧を施すのですが、慣れない舞妓さんは手間がかかるようで1時間ほどしてから仕上がるようですが慣れれば40分程度で仕上がります。

次に着付けです。お座敷に出るための着物は置屋の女将さんから借りるようなのですが、その着付けは男性の着付け師「男衆」さんにより着付けてもらいます。

何故なら舞妓さんの帯の長さは6メートルをゆうに超えるためそれに比重して重さもあるためとても一人では着付け出来ません。またその帯を締めるのにもかなりの力を要すため男性の力でないと緩んでしまうからです。

18時~

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身支度が整えば、いざお呼ばれしているお座敷へと足を運び、そこでお稽古で習った舞や唄、三味線を披露しお客さんをおもてなしします。勿論披露するだけではありません。お客さんとのコニュニケーションを取るためにお酌したり、一緒にゲームをするなどお客さんを楽しませる事に努めます。

それには、御贔屓にしてもらうことで今後に繋げれるように努力しなければならないからです。
またお座敷は1軒だけではありません。日によってばらつきはあるものの大体2~3軒ほどのお座敷を回っておもてなしをしているようです。

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