2019年8月24日 更新

二形は実在する?二形にまつわる逸話や二形の有名人についても

こちらの記事は、二形(ふたなり)の情報をまとめた内容になっております。二形が「実際にいるのかどうか」「どんなものなのか」と気になっている人は是非読んでみてください。他にも、普通の人とは違う考え方を参考にしたい方は読み進めることをお勧めいたします。

二形(両性具有)にまつわる逸話は、ギリシャ神話のヘルマプロディートス(アプロディトス)や日本神話の女神天照大御神(あまてらすおおみかみ)など神話上の人物を主体とした話が取り上げられます。

また、プラトンの『饗宴』の話ではゼウスによって2人の「半身」に両断された「男女(おめ)」と呼ばれる両性具有者がお互いを求める(現世で言う男女の恋愛)両性具有について説いたアリストパネスの演説などがあります。

では、これらに因む逸話や他の逸話についても詳しく見ていきましょう。

日本の神は二形が多い

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まず、日本神話における天照大御神(あまてらすおおみかみ)は中世の書物『日諱貴本紀』で両性具有の神として描かれています。天照大御神と言えば、女性神としての認識が強いですが太陽神としての役割も担う男性側の姿もあるという説があります。

また、天照大御神の親に当たるイザナギ(男性神)も両性具有の神としての描写があり一人で『三貴子(みはしらのうずのみこ)』を産み落とす話があります。イザナギは、日本(世界)を最初に創った神の一柱であると共に両性具有の神でもあるのですね。

もともとの神(男性神と女性神が存在する前の神)は、世界を創るまでは男性と女性に別れておらず両性具有であったという説が根強くあります。このイザナギの現象は、もともとの神の子孫にも両性具有の性質が受け継がれていたということになります。

インドの神も二形が多い

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インドの両性具有の神は、シヴァ神があがります。シヴァと言えば知らない人はいないと言えるほど知名度が高い神ですが、象徴を男根(リンガ)とし左半身は妻であるパールヴァティーといった両性の神とされています。

シヴァは「世界の破滅と再生」と恐ろしい役割を持っている神で、終末(世界の終わり)が近づいたとき世界を作り直すために全てを破壊し無に戻します。これだけだと乱暴な神という印象を持ちますが、病気を治したり幸せを与えてくれる神でもあると言われています。

ギリシャ神話「アンドロギュノス」

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ギリシャ神話では、ヘルマプロディートス(ヘルマプロディトス・アプロディトス)の両性具有(アンドロギュノス)の話が存在します。精霊(神)に同化(憑依)されて両性化してしまったという二次創作などにもよく見られるような内容で書き綴られています。

そもそも、ギリシャ神話とはローマの発展を目的とした神話の体系化を促進したものです。プラトンもこの神話に影響を受けた一人であり、古代ギリシアの哲学や思想、ヘレニズム時代の宗教や世界観、キリスト教神学の成立など、多方面に影響を与えました。

また、作中の一説には「男性は、古くから存在したもの」「女性は、ゼウス(とオリュンポスの神々)の策略によってもたらされたもの」として描かれるなど人の起源について述べるなど興味深い内容が含まれています。

ヘルマプロディートスの変身物語

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ヘルマプロディートスとは、父ヘルメースと母アプロディーテーが合わさった名前であり、絶世の美少年ということから水の精であるサルマキスに同化(恋の対象になってしまったことから)され両性具有になってしまいます。

同化したヘルマプロディートスは、ひとつの体で男性器と豊かな乳房を持った少年として両性具有の代表的な存在として後世の芸術作品で表現されています。今日まで両性具有を題材にした作品があるのは、ヘルマプロディートスの存在が少なからず関係していることが窺えます。

このように、昔から両性具有を題材にした話があることはとても興味深いものだと言えます。それでは、ヘルマプロディートスの物語について掘り下げていきましょう。

水の精サルマキスが少年に恋をする

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旅に出ていたヘルマプロディートス(当時15歳)は、このサルマキスとカーリアの森の泉で出会いサルマキスの誘惑を一度断り水浴びを始めます。しかし、水浴びの最中に隠れていたサルマキスに強姦(恋)され一つに合体して両性具有となってしまいます。

ヘルマプロディートスの物語(ギリシア神話)に登場するサルマキスは、ニュンペー(ニンフ:英名)と呼ばれる泉の精(ナーイアス・ナイアドとも)であり、泉にある水を飲むと同性に惹かれるようになってしまう泉に住んでいます。

ニュンペーとは、ギリシア神話に登場する下級女神(精霊)であり「山や川、森や谷」に宿り守っています。歌と踊りを好み、若くて美しい女性の姿をしているとされ、ギリシャ語で「花嫁」や「新婦」の意味を含んでいます。

少年ヘルマプロディートスは拒み続ける

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ヘルマプロディートスは、両性具有となってしまったことに羞恥し悲嘆に暮れ自分からも神に誓願を立てます。その際に「泉の水を浴びた者も自分と同じような体(両性具有)になってしまう」呪いを泉にかけるなど憤りを露にしています。

確かに、自分が両性具有になってしまった事を考えたら恥という感情が生まれることでしょう(自分だけが間違った存在として誇張されることから)。いきなり自分に降りかかってきて憤るのも分かります。

しかし、自分の気に入らないものだからと言ってその真偽を確かめずに他人をも巻き込むのはどうなのでしょうか。「他にはない、出来ない」素質が備わっている可能性を考えたら、その否定は間違っているかもしれません。

水の精サルマキスが「離れたくない」と願う

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作中でサルマキスは、彼(ヘルマプロティートス)への好きな気持ちが抑えられないのか自分たちを離れ離れしないで欲しいと神々に訴えます。

このことからまず、神や神に近い存在(精霊)も欲に囚われるということが分かります。好きな気持ちが抑えられない情欲などの感情は、もともとは神から受け継がれたもの、あるいは人そのものにある性質なのでしょう。

人間はこの感情に振り回されることが非常に多く、創作などに登場するキャラクター(性格・性質)付けなどには必須な要素であるとも言えます。では次に、なぜ二人は一体化させられたのかについて見てみましょう。

神ゼウスが2人の身体を融合させる

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神に懇願した彼女(サルマキス)の願いは、神々(ゼウスやオリュンポスの神々)に聞き届けられ二人の体は融合して一人の両性具有となりました。しかし、ヘルマプロディートスはひとつになることを拒否しています。

なぜ、ゼウスはヘルマプロディートスが拒絶しているのにもかかわらずサルマキスの願いを聞き届けたのでしょうか? より完全な存在になるために同化するという説がありますが、神が何を求めているかが分からないのでこれは憶測の域でしかないものになります。

神にも感情に振り回されるといったように足りない部分があることから、その答えを見つけるために色々と試行錯誤しているのかもしれません。

二形の人間についての豆知識

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一般的な人が二形(両性具有)の人に抱く感情は、自分たち(広く一般的な存在)とは異なる少数派の人間という認識が多数を占めます。また、このような懐疑的な思いとは裏腹に崇拝する対象として持ち上げる人も少なからずいます。

このように二形の存在を押し通してしまうことは、当人の気持ちを無視した一方的な感情といった見えない危険性を秘めています。先に述べたヘルマプロディートスの悲観する感情がそれを表していると言っていいでしょう。

何事もそうですが意味を理解せず(片付けず)に先入観などで物事を決定づけてしまうのはとても危険なことです。それでは、二形の人を本当に理解するためにも知識を深めていきましょう。

生理はくる

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