2019年9月5日 更新

日本史上最悪の「津山三十人殺し事件」の概要とその真相とは?

日本史上最悪の事件と言われる「津山三十人殺し事件」をご存知でしょうか?今回は、事件から80年以上経った今でも、風化することなく残る津山事件について、その真相や事件の現場、犯人が残した遺書や事件を題材にした映画などの作品についてご紹介します。

津山三十人殺し事件には類似性を持つ事件がいくつか存在しているようです。その中でも、特に共通点が多いとされるのがワグナー事件です。ワグナー事件と津山三十人殺し事件の犯人は、その人物像や殺害方法、家族を殺した動機まで類似していました。

しかも、津山事件はワグナー事件から25年後に起こったという事もあり、時代も比較的近い様です。一方で、ワグナー事件の犯人は生き残りしましたが、津山事件の犯人である都井睦雄は自殺しています。

そのため「ぜひとも(都井)を医学上の研究対象にすべきだった」という都井の死を惜しむ声も一部の研究者たちの間で上がったそうです。

ワグナー事件

Sunrise Landscape Fields - Free photo on Pixabay (605498)

ワグナー事件とは1913年9月4日、エルンスト・アウグスト・ワグナーがドイツのバーデン・ヴュルテンベルク州ミュールハウゼン村で起こした大量殺人事件です。

ワグナーは早朝5時、まだ寝ている自分の妻を刺殺し、次に4人の子ども達を同じ方法で殺害、その後自宅を出て自転車と電車で移動し夜11頃にミュールハウゼン村に到着、村の方々を放火し、炎で逃げて来た村人を無差別に銃撃、9名を殺害し12名に重傷を負わせました。

事件の後ハイルブロン市の未決監に拘留されたワグナーは、事件を起こした動機について「ミュールハウゼン村に教師として赴任した際、酒に酔い獣姦をした。その様子を村人に見られたことで、村人たちから嘲笑され迫害されているように感じ事件を起こした。自分の死後、家族を残していくことは不憫だと思い彼らを殺した」と動機について話していたようです。
Tie Necktie Adjust - Free photo on Pixabay (605500)

しかし事件後ワグナーの獣姦行為について証言するものはなく、ワグナーは村人たちから「穏やかで、礼儀正しい親しみの持てる人物」と見られていました。しかしワグナー自身は非常に上昇志向が高く、内面では他人をバカにし軽蔑する自意識過剰な人間だったと言われています。

日本で1938年5月21日津山三十人殺し事件が発生した際、ワグナー事件と多くの共通点があることが指摘されました。

山口連続殺人放火事件

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山口連続殺人放火事件は、2013年7月25日山口県周南市金峰の集落で発生した連続放火・殺人事件です。集落の住人だった事件当時63歳の加害者が、自宅の近隣に住む高齢者5人を頭部を鈍器で殴るなどして殺害し、その後被害者宅に放火しました。

犯人の男は犯行後姿を隠して潜伏していましたが、7月26日の午前9時ごろ現場近くの公民館から1㎞ほど離れた山道で下着姿に裸足でいるところを発見され逮捕されています。

逮捕後の取り調べで犯人が語った動機は「川崎市で左官として働いていたが両親の介護のために44歳で帰郷し、最初は左官の腕を生かして近隣の家の修復などもしていた。しかし、両親の死後、その性格が災いし近隣住民とのトラブルが相次ぐようになり、次第に住民から孤立していると感じ、精神安定剤を服薬するようになった」
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こう語る加害者の男は、40代の頃村の自治会で他の村人との間にほんの些細な行き違いが起こり、次第に回覧板を受け取ったり自治会への参加もしなくなっていったそうです。また自宅には作動していない監視カメラまでついており、「近所の人から悪口を言われて困っている」と警察にも相談していたそうです。

しかし一方で近隣住民は「(男が)そこまで追い詰められているようには見えなかった」と話していることから、男のある種の強い被害妄想が原因であったようにも感じますが、原因は定かではありません。ただ、この事件も村という一つの共同体における孤立という意味で、津山事件と共通していると考えられています。

日本犯罪史上最悪の事件

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津山三十人殺し事件は日本の犯罪史上最悪の事件ですが、ただの無差別大量殺人事件ではありませんでした。

事件の背景には、当時の村社会が抱えていた問題や風習、当時は不治の病として忌み嫌われていた結核、恋焦がれた女性に対する強い思いといった複雑な事情が絡み合い、都井を事件へと駆り立てたことはおそらく間違いないでしょう。しかし、だからといって都井が起こした犯罪を正当化することは出来ません。

なぜなら、どんなに苦しい状況に置かれたとしても多くの人は踏みとどまることが出来るからです。ですが、ほんのちょっとしたきっかけが積み重なる事で、人は誰でも足を踏み外してしまうことがあるということを、この事件から学ぶ必要があるのかもしれません。

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