ウェルテル効果の意味や実例は?心理学的見方や自殺との関連性

「ウェルテル効果」という言葉をご存知でしょうか?ウェルテル効果とは、自殺や犯罪の後に起こる影響についての心理学用語です。日本でもこのウェルテル効果による事例もあります。この記事では、ウェルテル効果の意味や実例について紹介しています。

目次

ウェルテル効果とは?

The Atacama Desert Chile Salar - Free photo on Pixabay (478799)

「ウェルテル効果」という言葉を、貴方は知っていますか?大学の授業などで勉強したことがある人や、近年問題になっている自殺問題などを扱う際に聞いたことがあるという人もいるのではないでしょうか?

現在の自殺に関する報道などの取り決めは、このウェルテル効果を防止することを目的として作られています。では、ウェルテル効果とは、どのようなものなのでしょうか?

ウェルテル効果について、順番に解説していきます。

ウェルテル効果とは何か

Series Domino Effect Stones - Free image on Pixabay (478801)

ウェルテル効果とは、テレビや新聞などのメディアで自殺報道があると、それに影響されて同じように自殺をしてしまう人が増えてしまう現象のことを指します。

特に10代から20代の若者は、このウェルテル効果によって自殺報道の影響を受けやすいのではないか、と言われています。ウェルテル効果はただ後を追うように自殺するのではなく、影響を受けた自殺を模倣します。

その為、ウェルテル効果による自殺は、影響を受けた自殺者と同じ方法を模倣して自殺することが特徴です。

ウェルテル効果の提唱者

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ウェルテル効果は、David P. Phillipsという社会学者によって実証されたものです。David P. Phillipsは、ニューヨークタイムズ紙において掲載されていた自殺に関する報道と、月間の自殺率の統計を比較しました。

その結果、自殺報道によって自殺率が変化していることが証明され、この現象をウェルテル効果と命名しています。この時、自殺報道による影響について、「自殺報道が大きく報道される程自殺率が上がること」などが証明されています。

ウェルテル効果と呼ばれる理由

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何故ウェルテル効果と呼ばれるようになったのでしょうか?ウェルテル効果は、ゲーテの著書である『若きウェルテルの悩み』に由来して名前が付けられています。

『若きウェルテルの悩み』では、最後に主人公が自殺をします。当時、この著書に影響を受けた若者達が、この小説の主人公の自殺を模倣して相次いで自殺をした事例があり、これもウェルテル効果であったと言われています。

このことから、この現象のことをウェルテル効果と呼ぶようになったとされています。

ウェルテル効果の類語

Dictionary Focus Book - Free photo on Pixabay (478806)

ウェルテル効果と類義語として、日本では「後追い自殺」や「連鎖自殺」という言葉があります。後追い自殺は、日本では尊敬する人物が自殺した際に、その後を追うように自身も自殺をすることを指します。

後追い自殺は古くから存在し、主君が自殺する際に家臣もその後を追って死ぬことがあったと言われています。また、連鎖自殺はウェルテル効果と全く同じことを指しており、自殺が連鎖的に発生することを指しています。

自殺は周囲に伝染し、連鎖してしまうことから連鎖自殺と言われています。

日本で起こったウェルテル効果と考えられる例

Mt Fuji Volcano Mount - Free photo on Pixabay (478807)

ウェルテル効果について解説しました。ウェルテル効果による事例は、『若きウェルテルの悩み』の事例だけではなく、世界各国で発生しており、自殺報道は多くの人に影響があることが分かりました。

ウェルテル効果による事例は、外国だけではなく日本国内においても事例として挙げられるものが数多くあります。では、日本で起きたウェルテル効果による事例は、どのようなものがあったのでしょうか?

日本で起きたウェルテル効果による事例について、それぞれ解説していきます。

心中を題材とした人形浄瑠璃のブーム

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日本で最も古いウェルテル効果であるとされる事例は、人形浄瑠璃の心中物の流行であったと言われています。1700年頃に、近松門左衛門は『曽根崎心中』など心中をテーマとした作品を発表しています。

これは、後に世話物と分類される心中浄瑠璃であり、他にも同時期に心中物の作品が多く発表されています。しかし、この時期に影響を受けたとされる人々が相次いで心中してしまい、幕府は心中物の上演を禁止する事態になりました。

当時の人形浄瑠璃は、現代のテレビドラマに近く、影響が受けやすかったのではないかと言われています。

岡田有希子さんの自殺

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アイドル歌手の岡田有希子さんが、1986年に自殺をするという事件が起こります。この時に、ワイドショーなどが大々的に彼女の自殺について報道したことから、ウェルテル効果が起こってしまったとされています。

この報道では、衝撃的な写真や動画などが使われていたこともあり、ウェルテル効果に繋がった大きな原因だったと言われています。

岡田有希子さんの自殺以降、特に青少年の自殺が相次いで発生し、このウェルテル効果の現象は1年以上続き、自殺者は3割増加したとされています。

hideさん(X JAPAN)の自殺

Cliff Ledge Wonder - Free photo on Pixabay (479468)

1986年に、X JAPANのhideの急逝が自殺であったことが報道され、ウェルテル効果による自殺が相次いだ事例があります。この時のウェルテル効果は、hideのファンによる後追い自殺が殆どであったと言われています。

この事例は、ファンによる後追い自殺が急増した結果、警察からの要請で他のメンバーが会見を開く事態にまで発展しています。メンバーが会見で後追い自殺は思い留まるように訴えるなど、当時の大きな社会現象とされています。

上原美優さんの自殺

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