2019年10月15日 更新

津久井やまゆり園で起きた事件のその後と現在は?犯人の生い立ちも

相模原障害者施設殺傷事件を覚えているでしょうか?戦後最大の事件として大きく取り上げられた事件です。事件によって亡くなった方は19名もいます。今回は相模原障害者施設殺傷事件の概要と事件のその後の建て替え計画や犯人植松の思考回路や生い立ちまでを紹介していきます。

目次

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事件後津久井やまゆり園はどうなったのか?犯人の思考は変わったのか?被害者はどのような思いでいるのか?判決がくだされていない2019年現在、全ては止まったままです。

現時点で事件に関係したものがどのようになっているのか、解説していきます。遺族としては忘れたいことでもあり、忘れてはいけないことでもあり、複雑な気持ちでいっぱいでしょう。

殺人の舞台となってしまった津久井やまゆり園が存在するだけでも、当時の記憶が蘇ってしまう方もいるのではないでしょうか。

やまゆり園解体

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事件後津久井やまゆり園は施設を全て建て替えることになります。犯行現場となった部屋は使用できなくなったため、一時は30人以上の入居者が体育館で過ごす状態となりました。

その後他施設に移ったり、自宅に帰ったりなどして、2016年9月時点で約60人が残ります。しかし2016年11月に地元公民館で説明会が行われ、施設を全面的に建て替えることを発表。

入居者が別に施設に移ることとなり、津久井やまゆり園は一時的に解体されることとなりました。

未だに植松容疑者の思考は変わらない

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獄中で生活をする中でも犯人の思考変わりません。「正しいことは、誰かがやらなければならないんです。たとえ僕が死刑になったとしても、何かが伝われば有意義だと思っています」「事件を起こしたことは、今でも間違っていなかったと思います。意思疎通のとれない人間は“心失者”です。心失者は人の幸せを奪い、不幸をばら撒く存在です」と発言。

知的障害者に対する偏見は今でも持ち続けています。反省の色は全く感じられません。

獄中の植松容疑者の絵と漫画

タルうえ〜い♪ on Instagram: “#気になる #注目 #マンガ #獄中マンガ #植松聖 #トリアージ #triage #実話ナックルズ” (709442)

獄中では犯人は漫画を描き続けています。獄中で描いた漫画やイラストが掲載された本も出版される程。月刊「創」の3月号と4月号には犯人の描いた漫画が掲載されました。漫画の中で事件を起こした理由や動機についても言及されています。

さらに2018年7月には犯人の手記をまとめた本「開けられたパンドラの箱」も出版。これらの作品を見て、ネット上では犯人をヒーロー扱いする人もいます。決してヒーローではないですが、犯人の思考を知るために見てみるのも良いでしょう。

障害者とその家族

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知的障害者と家族で作る「全国手をつなぐ育成会連合会」をはじめ、多くの障害者団体は犯人が書いた障害者を侮蔑する内容の文言に対し、緊急の声明や障害者に向けた文章を発表。

また事件から1年となるのを機に全国の知的障害者の家族を対象にしたアンケートでは、回答した304家族の68パーセントが「事件後、障害者を取り巻く環境悪化を感じた経験がある」と答えています。

この事件をきっかけに障害者に対する見方が多少変化したのは事実です。

やまゆり園の建て替え計画

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事件の後津久井やまゆり園は建て替え計画がたっています。なぜ建て替えることになったのか?どれ程の期間を目処としているのか?またどれ程の費用がかかるのか?

建て替えることに関して、事件に関係した遺族はどう思っているのかも気になるところです。現在の状況から建て替えに関する細かい部分まで解説していきます。

新しい一歩として建て替えをすることも大事なことでしょう。しかし建て替えることによって事件が薄れてしまうことも考えられます。

建て替えの理由

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建て替えの理由にあんして神奈川県の黒岩祐治知事は「理不尽な事件に屈しない再生のシンボル」と説明しています。事件を風化させるでもなく、一歩進むという意味では素晴らしい理由です。

実際県の人間からすると施設の職員が行った事件であり、市自体も悪い印象になってしまうので、一新したいところでしょう。県や市のイメージアップでもあり、立ち直る姿を見せるという意味もあります。

建物を建て替えるだけではありますが、実際に事件の起こった建物をそのままにしておくわけにはいきません。また建物の見栄えを変えるだけでも、気持ちが一心する人もいるでしょう。

30年度中に現場撤去する見込み

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現在進められている作業工程では、30年度中に現場撤去する見込みで進められています。実際に神奈川県は30年度中に事件現場となった二つの居住棟などを撤去。31年度に新施設の建設に着手し、33年度の開設を目指しています。

現場撤去だけでもそうとうな時間がかかっているので、それ程大規模な工事ということです。しかしそれだけの時間をかけても建て替える必要はあります。完全に開設されるまではまだまだ時間がかかるでしょう。

2019年9月、10月と台風の影響もあり工事にも多少の影響が出ているかもしれません。

移転先はひばりが丘学園

株式会社フォーチューン on Instagram: “今日は事業所の最寄りのひばりが丘駅を撮影しました!一番出口から出て一分もかからずに事業所につきます!コンビニも近くにあるのでお昼休み中、買い物にも行きやすくて便利です。少し遠い方でも通いやすい場所だと思うので興味のある方は是非覗きに来てみてください~(*‘ω‘ *)…” (709450)

建て替えの工事中の仮移転先は横浜市港南区にある知的障害児施設「ひばりが丘学園」。2017年4月5日から21日にかけて、事件後も「津久井やまゆり園」で生活していた入所者約60人は「ひばりが丘学園」に転居しました。

また津久井やまゆり園に関しては同じ場所で建て替えられるかどうかは不透明となっています。全く同じ場所で建て替えられるのか?それとも違う場所になるのか?現在は撤去中なので、建て替えに着手されるまではわかりません。

費用は60~80億かかる見込み

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建て替えのための費用は約60億円から80億円かかると言われています。内訳に関しては取り壊し費用に150床クラスの施設。かなり広い面積なので費用は莫大にかかってしまいます。

新しく建て替えなければいけないと考えると、これほどの費用がかかってしまうのは仕方ありません。さらにイメージを払拭させるために、デザインも考えなければいけないでしょう。

莫大な費用ではありますが、そこまでしなければこの事件のイメージを払拭させることは難しいのかもしれません。

戦後最悪の殺人事件

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