目次
「ごんぎつね」ってどんな話?作者はどういう人?
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有名な童話は多く存在していますが、その中でも「ごんぎつね」は、国語の教科書にも載るなど、特に知名度の高い作品です。泣ける童話の中でも特に有名で、「子どもの寝かしつけのためにごんぎつねを読んでいたら、子どもが泣いてしまって逆に寝なくなってしまった」という話が聞かれるほどです。
では、ごんぎつねを書いた作者はどのような人なのでしょうか。ごんぎつねのあらすじの前に、ごんぎつねの作者の人生や、その人が書いたごんぎつね以外の作品をチェックしてみましょう。
では、ごんぎつねを書いた作者はどのような人なのでしょうか。ごんぎつねのあらすじの前に、ごんぎつねの作者の人生や、その人が書いたごんぎつね以外の作品をチェックしてみましょう。
「ごんぎつね」の作者は?
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ごんぎつねの作者は新美南吉(にいみ なんきち)さん。1913年に愛知県で生まれ、1943年に死去しています。有名な文学雑誌「赤い鳥」の出身者でもあり、代表作の「ごんぎつね」も赤い鳥に掲載されました。
戦時中のため、小学校を卒業するとそのまま就職する人も多い中、担任の先生が「絶対に進学させた方が良い」と説得するほど成績優秀であったと言われています。また、中学生くらいからは既に童話を書き始めるなど、早いうちから才能を開花させていました。
若いうちに亡くなっていることや教師として働いたことがあることから、「銀河鉄道の夜」などを書いた宮沢賢治と比較されることも多く「北の賢治、南の南吉」と言われることもあります。
戦時中のため、小学校を卒業するとそのまま就職する人も多い中、担任の先生が「絶対に進学させた方が良い」と説得するほど成績優秀であったと言われています。また、中学生くらいからは既に童話を書き始めるなど、早いうちから才能を開花させていました。
若いうちに亡くなっていることや教師として働いたことがあることから、「銀河鉄道の夜」などを書いた宮沢賢治と比較されることも多く「北の賢治、南の南吉」と言われることもあります。
「ごんぎつね」の作者の他の話は?
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新美南吉の代表作といえば「ごんぎつね」ですが、その他にも「おぢいさんのランプ」や「手袋を買いに」、「牛をつないだ椿の木」、「正坊とクロ」など多数の作品を残しています。また、死後50年以上経過しているため、作者名を明記すれば著作権に関わらずネット上などにも原文を載せることも可能です。
「絵本ではなくストーリーだけでも良い」という人は、ネットで検索すると原文が出てくるので、そちらを読んでみても良いかもしれません。ただし、戦前の作品ですので、言葉遣い等は少し難しく、子どもと一緒に読むのであれば絵本の購入がおすすめです。
「絵本ではなくストーリーだけでも良い」という人は、ネットで検索すると原文が出てくるので、そちらを読んでみても良いかもしれません。ただし、戦前の作品ですので、言葉遣い等は少し難しく、子どもと一緒に読むのであれば絵本の購入がおすすめです。
「ごんぎつね」のあらすじを簡単に紹介!
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「ごんぎつね」は、両親のいない子狐と、近くの村の兵十(ひょうじゅう、へいじゅう)の話です。悪戯好きなごんは村人に悪戯ばかりをしていましたが、ある日、兵十が捕まえた魚を逃がしてしまいました。いつもの悪戯と同じことをしたつもりのごんでしたが、数日後に兵十の母親の葬式を見ることで、「あの魚は兵十が母親にあげるものだったんだ」と悟り、後悔します。
その後、ごんはお詫びのつもりで魚や栗、木の実などを兵十の家に届け始めます。兵十は玄関にそういうものが置かれていても意味が分からず「神様からかな」と思いながらも受け取る日々が続きます。
その後、ごんはお詫びのつもりで魚や栗、木の実などを兵十の家に届け始めます。兵十は玄関にそういうものが置かれていても意味が分からず「神様からかな」と思いながらも受け取る日々が続きます。
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ある日のこと、いつものようの木の実を届けに来たごんを見て、兵十は「またごんが悪戯をしてる!」と思い込みます。兵十にとって、ごんは母親のための魚を盗んだ憎い狐。兵十は、今日はもう許せないと思い、近くにあった火縄銃でごんを撃ってしまうのです。
倒れたごんに駆け寄った兵十は、そこで土間に置いてある栗を見つけます。それを見て初めて今までの贈り物がごんからだと気付いた兵十は、ごんに対して「ごん、お前だったのか。いつも栗をくれたのは」と聞き、ごんは小さく頷きます。物語は、そこで終わりです。
倒れたごんに駆け寄った兵十は、そこで土間に置いてある栗を見つけます。それを見て初めて今までの贈り物がごんからだと気付いた兵十は、ごんに対して「ごん、お前だったのか。いつも栗をくれたのは」と聞き、ごんは小さく頷きます。物語は、そこで終わりです。
「ごんぎつね」以外にも泣けると言われる童話とあらすじは?
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「童話なんて子どもの読むもの」と考え「どうせハッピーエンドなんでしょ?」という人もいますが、実は先ほど紹介した「ごんぎつね」のように、童話の中にはやりきれないものや泣けるもの、深く考えさせられるものも少なくはありません。
では、「ごんぎつね」以外にはどのような童話が泣けると言われているのでしょうか。ここでは、代表的な3作に関して、簡単にあらすじを紹介していきます。興味を持った人は、ぜひ原作も読んでみてください。
では、「ごんぎつね」以外にはどのような童話が泣けると言われているのでしょうか。ここでは、代表的な3作に関して、簡単にあらすじを紹介していきます。興味を持った人は、ぜひ原作も読んでみてください。
泣いた赤鬼
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山に住む赤鬼は、近くの村人と親しくなりたいと思っていましたが、鬼というだけで怖がられます。それを親友の青鬼に相談すると「じゃあ俺が村を襲うフリをするから、君が村を守って英雄になり、村人と仲良くなれば良い」と提案されます。何度かその通りにすると、赤鬼は無事に村人と仲良くなることができました。
しかし、それ以来青鬼はなかなか赤鬼の家に遊びに来ません。不思議に思った赤鬼ですが、ある日一通の手紙を見つけます。そこには「僕が近くにいると、君も悪い鬼だと思われてまた嫌われるから、もう会わないように旅に出ます」と書かれていました。それを読んだ赤鬼は、何度も涙を流すのでした。
しかし、それ以来青鬼はなかなか赤鬼の家に遊びに来ません。不思議に思った赤鬼ですが、ある日一通の手紙を見つけます。そこには「僕が近くにいると、君も悪い鬼だと思われてまた嫌われるから、もう会わないように旅に出ます」と書かれていました。それを読んだ赤鬼は、何度も涙を流すのでした。
かわいそうなぞう
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第二次世界大戦中、上野動物園では空襲で檻が壊された時のために猛獣を殺処分することにします。しかし3匹の象は、他の動物のように毒餌を食べてくれず、なかなか殺せません。注射をしようとしても、象の皮膚は固いため針が通らず、殺すことができません。
人間たちは「餓死させるしかない」と決断を下しますが、象は人間たちのことを信じていて、人間を見るたびに餌をもらうための芸をします。よろよろになっても必死に芸をする象たちですが、人間は泣きながら見ていることしかできません。やがて、象たちは順に餓死していきました。
人間たちは「餓死させるしかない」と決断を下しますが、象は人間たちのことを信じていて、人間を見るたびに餌をもらうための芸をします。よろよろになっても必死に芸をする象たちですが、人間は泣きながら見ていることしかできません。やがて、象たちは順に餓死していきました。
チロヌップのきつね
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狐の親子が平和に暮らすチロヌップという小さな島。そこでは人間も狐も楽しく暮らしていました。しかしある時、そこに兵隊がやってきて「防寒具のために狐の毛皮が必要だ」と罠を仕掛けていきます。
ある日、子狐のコロはその罠にかかって動けなくなってしまいます。北方の島のチロヌップでは、雪が降り、コロはどんどん凍えていきます。そこにコロの母親が来て、自分の毛皮でコロのことを温めようとするのです。ですが、どんなに毛皮が温かくても寒い島。餌も取れないコロの母親は、そのまま死んでしまうのでした。
ある日、子狐のコロはその罠にかかって動けなくなってしまいます。北方の島のチロヌップでは、雪が降り、コロはどんどん凍えていきます。そこにコロの母親が来て、自分の毛皮でコロのことを温めようとするのです。ですが、どんなに毛皮が温かくても寒い島。餌も取れないコロの母親は、そのまま死んでしまうのでした。
童話にも良い話が多いから読んでみよう!
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「どうせ子ども向けの話だから」と童話に対して冷ややかな意見を持つ人もいますが、童話の中には作者による「人間と動物の共存」や「反戦」といったテーマが込められていることも多く、大人が読んでも深く考えさせられるものが多いと言われています。子どもがいる人はもちろんいない人も、「名作」と言われている童話を読み返すと、自分が子どもの頃とは違う発見があるかもしれません。
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