2019年9月3日 更新

世界最強部隊の一つスペツナズ!気になる装備や訓練の中身とは

グリーンベレー、シールズと並び世界最強と称されるロシアの特殊部隊スペツナズ。その戦力はいかなる物なのでしょうか?ここではスペツナズの歴史、訓練の詳細、ヘルメットやナイフなどの装備品、射撃や格闘技などの技術について解説していきます。

潜入工作等を主任務とするスペツナズは重火器をそれほど使用しないものの、作戦によってはRPOというロシア製のロケットランチャーを使用することがあります。

RPOシュメーリロケットランチャーは1970年代にソ連で開発された携帯式ロケットランチャーで、分類上は火炎放射器とされています。

RPOはアフガニスタン紛争で実戦投入され、山岳地帯の洞窟や家屋に立てこもる敵勢力を攻撃する目的で使用されました。続くチェチェン紛争でも、スペツナズは敵の掃討作戦にこれを使用しました。

スペツナズの格闘武術、システマ

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スペツナズは武器を使わない格闘戦においても、優れた実績を残しています。その根幹となるのが、システマと呼ばれるロシア独自の軍隊格闘術です。

システマは近代戦における様々な状況を想定した実践的格闘術として、近年注目を集めています。その利便性から、一般向けの護身術としても高い人気を誇りますが、柔道等の競技格闘技としては認定されていません。

ここではシステマの創設された経緯、基本的な技術、日本語化もされているシステマの教材について解説していきます。

システマとは

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システマはソ連の指導者ヨシフ・スターリンのボディーガードから教わったミハイル・リャブコによって創設されました。当初は謎に包まれていたシステマですが、ソ連崩壊に伴い、少しずつその全容が明らかになっていきました。

創設者リャブコは15歳でスペツナズに入隊し、多数の特殊部隊の戦略的顧問を歴任。隊員たちにシステマの技術を普及させました。

システマはリャブコ自身の戦闘経験や数々の特殊作戦で培った技術から構築され、現在ではスペツナズを始めとする様々な特殊部隊に導入されています。

システマの基本

Martial Ates Kick Boxing Combat - Free photo on Pixabay (587599)

システマは柔よく剛を制す動作が特徴で、しばしばロシアの合気道と呼ばれることがあります。その源流は、リャブコ家に代々伝わるロシア古武術にあると言われています。

システマは基本的な護身術だけでなく、短剣、槍、棍棒、拳銃、突撃銃等、あらゆる武器に対する攻防技術が盛り込まれています。こうした全局面戦闘の想定は、ロシア伝統武術全般の共通理念になっています。
Enlogar Tai Chi Taiji Qi - Free photo on Pixabay (602936)

システマの基本原則は

1.呼吸し続ける
2.リラックスを保つ
3.姿勢をまっすぐ保つ
4.移動し続ける

以上の4点にあるとされています。肉体的な強さや固有の攻撃技よりも、身体の使い方の原理を習得することに重点を置かれているのが特徴です。

日本語版のDVDもある

Cd Dvd Computer - Free photo on Pixabay (587600)

『HAND TO HAND』は、システマの徒手格闘技術習得を目的とした教習用DVDです。トップインストラクターのヴラデミア・ヴァシリエフ氏が徒手空拳を主体とした接近戦の基本概念、敵との様々な状況での対処法、身体の使い方とトレーニング方法を余すところなく解説、指導してくれます。

本作で紹介される技術はやや古典的ながら、トレーニングを始めたばかりの方、自主練習でシステマを学びたい方におすすめの教材となっています。

世界最強部隊のひとつスペツナズ

Army Russian Airborne Troops - Free photo on Pixabay (587603)

いかがでしたでしょうか。戦闘技術に秀でるだけでなく、多種多様な任務をこなせることから世界最強の特殊部隊のひとつに数えられ、ユニークな装備や訓練法、未だ明かされていない機密情報も存在するスペツナズ。その独特の魅力は、今も多くの人々の関心を惹きつけてやみません。

この記事を読んで、スペツナズや世界各国の特殊部隊に対する関心が高まっていただけたら幸いです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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