2019年8月3日 更新

フェレンゲルシュターデン現象とは?猫のかわいい行動についても

猫がよくやる行動のひとつ「フェレンゲルシュターデン現象」をご存知ですか?今回はこの「フェレンゲルシュターデン現象」をはじめ、猫の不思議でかわいいさまざまな行動パターンについてまとめてみました。間違った情報に惑わされないためにもぜひ最後までお読みください!

フェレンゲルシュターデン現象とは

Cat Domestic Young - Free photo on Pixabay (522198)

猫といえばご存知の通り、犬と双璧を成すほど人気のペットですが、日本では2017年に飼育数で犬を抜き、今やペット人気ナンバーワンの存在となりました。

子猫時代の愛くるしい表情や予測不能な動き、成猫になってからの落ち着きや気品、そして時折見せるどこかスピリチュアルな雰囲気…などなど、猫の魅力は語り尽くせません。

そんな猫のあるある行動のひとつ「何もない空間をじっとみつめる」。実はこの猫の行動パターンのことを「フェレンゲルシュターデン現象」というらしいのですが、今まで聞いたことありましたか?

フェレンゲルシュターデン現象は嘘?真実は?

Cat Kitten Laugh - Free photo on Pixabay (522201)

「フェレンゲルシュターデン現象」とは、猫が何もないところを睨む現象のことで、第二次大戦末期にナチスドイツがおこなっていた心霊現象の研究では、猫が見つめる場所の温度はその部屋の平均温度より2度ほど低い、という結果が出ました。

通常、霊現象が起こる場所ではその他の場所よりも気温が下がると言われているので、その場に霊がいるのではないかという仮説が立てられ、これを証明した「シュターデン博士」とその愛猫「フェレンゲル」から「フェレンゲルシュターデン現象」と命名されました。

…という話がまことしやかに広まっていたのですが、実はこれは作り話なのです。某巨大掲示板に書き込まれた「猫が時々何もないところを睨む現象が怖い」という投稿に「ああ、フェレンゲルシュターデン現象のことか」と返したことが発端なのです。

Kitten Cute Cat - Free photo on Pixabay (528634)

このやりとりを面白がって「ナチスドイツの心霊現象の研究」や「シュターデン博士」など、いかにもありそうなシチュエーションを加え話を作り上げていったところ、本気で信じてしまった人も出てきました。

SNSやネット掲示板などでは「フェレンゲルシュターデン現象」という言葉が、真偽不明のままどんどん広まっていってしまったのです。実際のところは、猫が空中をじっと見つめる現象に正式名称はありませんし、霊との関連性も証明されていません。

ネット社会の怖さが垣間見えるような出来事ですが、猫好きには概ね好意的に受け取られ、今では嘘だということを知りつつも「フェレンゲルシュターデン現象」という言葉を使う人がたくさん存在します。

猫が低温な場所を見ているだけ

Cat Siamese Fur - Free photo on Pixabay (522202)

という訳で「フェレンゲルシュターデン現象」自体は真っ赤な嘘だったのですが、猫が何もないところをじっと見るという行動は比較的よくある現象です。では猫はなぜ何もない場所を見つめるのでしょうか?

猫が見ている場所が他の場所より低温だ、という研究結果も作り話なのですが、気温が高くなる夏に猫が冷たい場所を好むことは事実です。猫の体温は38~39℃と人間より高いので、寒さに弱いイメージの猫ですが実は暑さにも弱いのです。

また体表に汗腺がなく、汗をかいて体温調整をすることができないので、夏は少しでも涼しいところを求めています。猫がじっと一点を見つめるのは、どこか冷たい場所がないか探しているのかもしれません。

猫が物音を聞いているだけ

Cat Cute Feline - Free photo on Pixabay (522204)

猫は視覚よりも聴覚が優れていて、特に高音域は人の3倍以上の高さまで聴き分けられるといいます。これは餌となるネズミなどが発する音の範囲をしっかり聴くためだと考えられています。

猫は薄暗い灯りの中でも物を見ることができますが、視力自体は人間にすると0.3程度と、それほど良くはありません。対象物をじっと見つめ聴力を集中することで、それが餌となるものか、危険なものか、仲間かなどを見分けています。

猫がじっと見つめる先には、人間には聴き取れない何か音を発しているものがあって、それがどういったものかを見極めようとしているのかもしれません。

ぼーっとしているだけのことも

Cat Kitty Pet - Free photo on Pixabay (522203)

いつも動き回っているか寝ているかのどちらかに思える猫ですが、激しい運動をした後などには疲れてぼーっとすることがあります。

人間の心拍数は1分間で60~80回が普通ですが、猫は120~140回と多く、素早く動くことは得意でも長く動き続けることは心拍数が上がり過ぎるので苦手です。

なので猫は時々ぼーっとして体を休ませます。特にまだ遊びたい盛りの若い猫は、疲れていても眠りたくはないので目を開けたままじっとして体力の回復を待ち、元気になればまたすぐ動き出そうとしているのです。

他にもある!猫の面白くてかわいい行動を紹介

Cat Kitten Cute - Free photo on Pixabay (522207)

「フェレンゲルシュターデン現象」は本当のような嘘の話でしたが、猫が何もないところをじっと見るというような、猫を飼ったことがある人ならわかる「猫あるある」な行動は他にもたくさんあります。

猫好きたちにとってはたまらない、見ればますます猫を好きになってしまう、猫の面白くてかわいい行動をいくつかピックアップしてみました。

猫という、人間に近くて遠い不思議な生き物の魅力がいっぱいです。猫好きはもちろん、そうではない人も騙されたと思って読んでみてください。

飼い主の作業を妨害する

Adult Sofa Man - Free photo on Pixabay (522212)

猫はこちらから近寄ってみると逃げ、こちらが他のことに興味を持つと近寄ってくる、ツンデレタイプの生き物です。特に手元を動かす作業中に、その手にじゃれついて作業を中断させてしまうことがよくあります。

猫を飼っている人の経験談として多いのは、PC使用時にキーボードの上に乗ってくる、本やスマホを見ていると間に割り込んでくるといった声です。

忙しい時にはイライラしてしまいそうですが、猫好きは「しかたない、猫が満足するまで遊んでやるか」と、つい自分の用事より猫を優先してしまいます。

一緒にテレビを見る

Kitten Animal Pet - Free photo on Pixabay (522222)

テレビが好きでテレビをよく見る猫もいます。特に猫が反応する番組というのがツイッターやインスタグラムで話題になったりもします。猫界ではどうやら同じ猫や犬・鳥など、動物が出てくる番組の人気が高いようです。

また猫は画面の中で動く物体に反応することも多く、動きに合わせて追いかけていき、画面からフェイドアウトしたら一生懸命テレビの裏側を探すという猫の姿に萌える飼い主や、テレビに向かって攻撃を仕掛ける猫に頭を悩ませる飼い主もいます。

自分のことを猫ではなく人間だと思っているのでは?と思わせるような態度で、ソファにふんぞり返ってテレビを見ている猫もいて、ペットというよりはおじさんかおばさんと一緒にくらしているような気分になる飼い主もいます。

前足をふみふみして甘える

Cat Paw Pet - Free photo on Pixabay (522234)

猫の行動の中で最上級にかわいいしぐさが「前足でふみふみ」です。前足をふみふみしながら喉をゴロゴロ鳴らして甘えてくる姿は、猫の飼い主にとって至福のひとときです。

この前足でふみふみする行動は、生まれてすぐの頃、母猫のおっぱいの周りを押して母乳の出を良くするための動きの名残だといわれています。リラックスして甘えられる相手の前でないとしないしぐさだそうです。

動画サイトなどでは小さな子猫が一生懸命前足を動かす姿が人気です。猫を飼いたくても飼えない人たちは、動画を何度も見返しながら、日々のストレスを癒してもらうのです。



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