2019年10月2日 更新

つくば母子殺人事件とは？事件発生の経緯や犯人についても

1994年、母親と2人の子供が殺害され遺体が遺棄されるという凄惨な事件が起きました。犯人は誰だったのか、目的は何だったのか、単独犯なのか複数犯なのか、残された俵結びの謎とは…。当時の報道の問題点も含めて解説していきます。

目次

子供ができたことをきっかけに結婚した二人でしたが、仲のいい時期は長くは続きませんでした。生まれた子供が2歳になったときには、夫婦関係には亀裂が入っていたのです。

野本は、結婚しても結婚前と同様に複数の女性との付き合いをやめませんでした。映子さんから結婚を迫ったわけではありませんが、結婚をすれば、父親になれば少しは落ち着いてくれるという思いが映子さんにもあったのかもしれません。

野本が警察に妻子がいなくなったと説明していた1994年10月29日、とうとう大きな夫婦喧嘩に発展するのです。

妻は夫への挑発行為を繰り返す

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10月29日の早朝から喧嘩は始まりました。喧嘩の内容は、もちろん野本の女性関係です。この時も野本は、勤務先の看護師を始め複数の女性との関係を映子さんに知られていました。

映子さんも野本の悪行に、精神的に追い詰められていたのでしょう。包丁やロープを持ち出し、「自分のことを殺せばいい」と野本に迫ります。更に勤務先の上司に、愛人たちの存在を暴露すると言い始めました。野本を追い詰めるために、挑発をし続けたのです。

夫が妻を窒息死させる

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野本は映子さんの挑発に乗り追い詰められたのでしょう。映子さんの首をロープで絞め、口と鼻を塞ぎました。ことなくして、映子さんは窒息死します。

人間追い詰められると、衝動的な行動に出ることはままあることです。しかしこの時野本は、「殺人」という一線を越えてしまいました。映子さんも野本を挑発したことを後悔しながら、亡くなったかもしれません。

しかし挑発されることになったのも、追い詰められることになったのも、もとはと言えば野本が女性にだらしない男であったことが原因なのです。

子供ら2名を殺害

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妻・映子さんを早朝に殺害したとき、おそらく2歳と1歳の子供たちはまだ眠っていたことでしょう。野本がこの子供たちに愛情があったのかは定かではありませんが、母親が殺害され、父親が殺人犯になってしまったという現状を不憫に思ったようです。

その結果、妻・映子さんのみならず子供たちも殺害します。殺害方法は、映子さんと同じく窒息させるというものでした。身勝手な父親を持ってしまったがために、小さな子供たちの命は奪われてしまったのです。

3人の遺体を車のトランクに入れて勤務先へ向かう

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早朝の夫婦喧嘩から発展した殺人事件でしたので、野本には出勤時間が迫っていました。仕事を休めば、アリバイが無くなり疑われると考えたのでしょうか、遺体をそのまま自宅において病院へ出勤し通常通り勤務をこなしました。

後日野本は、自家用車のトランクに妻と子供たちの遺体をのせて自宅を出発するのです。遺棄現場である京浜運河に向かう途中、歌舞伎町によりソープランドやストリップに寄るという余裕なのか、奇行なのかよくわからない行動もとっています。

つくば母子殺人事件の真相

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野本は総合病院で医師をしており、年収も高く、家庭を持って子宝にも恵まれ、十分満たされた環境にありました。病院では目立ったトラブルはなく勤務態度も良好で、一見優れた若者という印象です。

しかし家庭内のトラブルで殺人事件は起こってしまいました。どんな家庭にも大なり小なり諍いはあるものですが、殺人に発展するような問題はそうそうあるものではありません。野本家の家庭内トラブルはどのようなものだったのか、その真相を探っていきましょう。

夫には借金があった

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野本は総合病院で内科医をしており、年収は1300万円を超えていました。1994年、同年代の平均年収が500万円を切っていることを考えると、かなりの高収入といえるでしょう。　

しかし野本には借金がありました。浪費癖があり、各地に３ヶ所ほど投資用マンションを買ったり交際費や女性に貢ぐために、湯水のようにお金を使っていたのです。

収入以上のお金を使っていれば当然手元に金銭は残らず、足りない分は借金で賄うようになりました。どんどん借金は膨らみ、利子を支払うので精一杯の状態になっていたようです。

夫は浮気をしていた

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借金の理由の一つとして愛人の存在があります。野本は女性に対する執着が強く、常に複数の女性と関係している状態にありました。

妻・映子さんと結婚する前からその兆候は強く出ており、長女ができて結婚するときに一度は生産したようですが、結婚の1か月後には同僚の看護師と男女の関係になっていたということです。

結婚前は自分だけの彼氏ではないことに耐えることができた映子さんも、野本が自分の夫になってからも繰り返される浮気には我慢ができなかったのかもしれません。

夫は殺害した後に風俗店に立ち寄っていた

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野本は殺害した妻・映子さんと長女愛美ちゃん、長男優作ちゃんの遺体を自家用車のトランクに乗せ遺棄現場に向かう途中、新宿歌舞伎町に立ち寄っています。

そこで野本はストリップ劇場で女性の裸体を鑑賞し、ソープランドで女性から性的サービスを受けました。車に遺体を積んだまま駐車場に放置している状態でも、女性への執着を見せているのです。

これは普通に考えれば異常な行動と言えますが、一方では冷静な判断ができないほどのストレス状態にあったとも考えられます。

夫は遺体を投げ捨てた翌日に浮気相手との旅行予約をしていた

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野本が3人を殺害したのは10月29日の早朝でした。その日は遺体をそのまま自宅に放置し、医師としての仕事をするために勤務先の病院に行っています。その後2日間、3人の遺体は自宅から動かしませんでした。運河に遺棄するために移動したのは、10月31日のことです。

殺人を犯してから3日後、遺体を遺棄した翌日に、愛人の看護師と行くための北海道旅行の予約を旅行会社で取っています。しかしこの旅行に野本が行くことは残念ながらありませんでした。

夫逮捕の決め手

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