目次
- ルッキズムの影響で皆同じ容姿になる
- ルッキズムとは
- 外見至上主義
- 身体的魅力が他者評価に結びつく様
- 外見によって会社や学校で正当に評価されにくくなる現象
- 韓国はルッキズム傾向が強く整形大国
- 韓国の影響を受け日本でもルッキズム傾向が強くなる
- ルッキズムの影響
- 外見の良し悪しによって不当な評価が下る
- 交友関係や思考に影響を与える
- 自己評価が低下する
- 魅力的な容姿に変えようとするため外見が似てくる
- 主観的な幸福レベルには影響を与えない
- 日本で見られるルッキズム
- 顔面評価アプリ
- 過激なダイエット
- 写真の過剰な加工
- 制服
- 「見かけで判断してはいけない」という教育と逆行する日本
- タトゥーへの批判
- セクシャルマイノリティへの拒絶反応
- 性別への固執
- 企業の採用
- 障害者差別
- 人種での決めつけ・固定概念
- 日本はフィロジニー傾向も強い
- フィロジニーとは
- ミソジニーとは
- フィロジニー傾向が強い理由
- ルッキズムは正当な評価だという意見
- 内面は外見に表れる
- 外見に気を遣えない人は自己管理ができない
- 外見に魅力がないのは客観視できず視野が狭い証拠
- 業種によって外見で採用者を選ぶのは当然
- 創意工夫によって外見は変えることができる
- 自身の外見を変えられない人は自分以外に不平不満を向ける
- 外見は判断材料ではあるが人間性全てを評価できるものではない
交友関係や思考に影響を与える
via pixabay.com
交友関係や思考に影響を与えてしまうというのも、ルッキズムの悪しき影響のひとつとして挙げられるでしょう。社会からネガティブな評価を受ける容姿を持つ人々は、「自分はブス・ブサイクだから」と思い込んでしまい、積極的に人と交流をしなくなってしまいます。
なぜならば、ルッキズムがはびこる社会では外見が悪いというだけで内面を見てもらうことができず、嘲笑されたり輪から除外されてしまうからです。
そのようなつらい経験によって次第に交友関係を自分で狭めるようになるのと同時に、卑屈な思考に陥ってしまうことでしょう。
なぜならば、ルッキズムがはびこる社会では外見が悪いというだけで内面を見てもらうことができず、嘲笑されたり輪から除外されてしまうからです。
そのようなつらい経験によって次第に交友関係を自分で狭めるようになるのと同時に、卑屈な思考に陥ってしまうことでしょう。
自己評価が低下する
via pixabay.com
自己評価が低下してしまうというのも、ルッキズムがもたらす悪しき影響のひとつに含まれるでしょう。
人と比べて特に容姿が劣っているというわけではないのにも関わらず、美男美女の芸能人の加工された写真と自分のそれとを見比べては、「自分はブス・ブサイクだ」と思い込み、自分にネガティブな暗示をかけてしまう人も少なくありません。
また、容姿が原因で人から雑で不当な扱いを受けると、「自分はこんな見た目をしているから人から愛されることがないのだ」と絶望し、自尊心も自信も失ってしまうことでしょう。このようにルッキズムの影響で自己肯定感をなくした人々の中には、美容整形に依存してしまうケースもよく見られます。
人と比べて特に容姿が劣っているというわけではないのにも関わらず、美男美女の芸能人の加工された写真と自分のそれとを見比べては、「自分はブス・ブサイクだ」と思い込み、自分にネガティブな暗示をかけてしまう人も少なくありません。
また、容姿が原因で人から雑で不当な扱いを受けると、「自分はこんな見た目をしているから人から愛されることがないのだ」と絶望し、自尊心も自信も失ってしまうことでしょう。このようにルッキズムの影響で自己肯定感をなくした人々の中には、美容整形に依存してしまうケースもよく見られます。
魅力的な容姿に変えようとするため外見が似てくる
via pixabay.com
ルッキズムが蔓延する社会においては、容姿がよくなければ他人から雑に扱われまともな生活を送ることができません。そのため、人並みの人生を送るため、あるいはよりよい生活を得るために、世間が「魅力的」と考えるルックスに自分の見た目を変えねばならなくなってしまうのです。
人々は画一的な美の基準を追い求め、ヘアメイクやファッションを変えたり美容整形手術を受けることになるため、皆が似通った外見になってしまうでしょう。
現に、ルッキズム大国である韓国では美容整形手術を受けた女性たちが金太郎飴のように似たような顔になることから、美容整形病院の多い江南地区とそこで手術を受ける女性たちを揶揄して、「江南姉さん」という言葉が使われているほどです。
人々は画一的な美の基準を追い求め、ヘアメイクやファッションを変えたり美容整形手術を受けることになるため、皆が似通った外見になってしまうでしょう。
現に、ルッキズム大国である韓国では美容整形手術を受けた女性たちが金太郎飴のように似たような顔になることから、美容整形病院の多い江南地区とそこで手術を受ける女性たちを揶揄して、「江南姉さん」という言葉が使われているほどです。
主観的な幸福レベルには影響を与えない
via pixabay.com
私たちはルッキズムによって急き立てられるようにして、自分の外見を社会が「好ましい」と考えるものへと近づけようとします。
過酷なダイエットに耐えてスリムな体を手に入れる人もいれば、美容整形手術を受けて顔そのものを造りかえる人もいることでしょう。
ですが、たとえ世間一般でプラスの評価を受けるルックスを手に入れたとしても、主観的な幸福レベルには影響を与えないのです。要は気の持ちようであり、ルックスを変えたとしても自分に自信を持つことができなければ、いつまで経っても外見に関するコンプレックスに囚われ、幸せや自信を得ることはできません。
過酷なダイエットに耐えてスリムな体を手に入れる人もいれば、美容整形手術を受けて顔そのものを造りかえる人もいることでしょう。
ですが、たとえ世間一般でプラスの評価を受けるルックスを手に入れたとしても、主観的な幸福レベルには影響を与えないのです。要は気の持ちようであり、ルックスを変えたとしても自分に自信を持つことができなければ、いつまで経っても外見に関するコンプレックスに囚われ、幸せや自信を得ることはできません。
日本で見られるルッキズム
via pixabay.com
以上でご紹介したことからも分かるように、ルッキズムは社会に良いものをもたらすというよりは、悪いものをもたらし人々の幸福感や自尊心・自己肯定感を損ねてしまうものだと言えるでしょう。
ルッキズムの恐ろしいところは、人々が「私は外見至上主義に陥っている」という自覚をもつことなく、人々の心の内側にじわじわと浸透し、いつの間にか社会全体の風潮を変えてしまっているという点にあります。
私たちが気づかないだけであって、日本社会にも実はさまざまな形でルッキズムが浸透しているのです。ここからは、日本で見られるルッキズムの具体的な事例についてご紹介していきますので、ぜひ最後までご覧になってみてください。
ルッキズムの恐ろしいところは、人々が「私は外見至上主義に陥っている」という自覚をもつことなく、人々の心の内側にじわじわと浸透し、いつの間にか社会全体の風潮を変えてしまっているという点にあります。
私たちが気づかないだけであって、日本社会にも実はさまざまな形でルッキズムが浸透しているのです。ここからは、日本で見られるルッキズムの具体的な事例についてご紹介していきますので、ぜひ最後までご覧になってみてください。
顔面評価アプリ
via pixabay.com
日本社会におけるルッキズムの具体的な事例としてまずご紹介したいのが、顔面評価アプリです。顔面評価アプリとは、自撮りをした写真を使うことで、自分の顔がどれほど美男美女の比率に近いのかを自動的に判断する仕組みになっています。
しかし、そもそも美の基準とは客観的なものではなく極めて主観的なものです。人によって美醜の基準はさまざまですし、本来、「美しいルックス」は画一的なものではなく多様なものであるにもかかわらず、顔面評価アプリは一辺倒な美の基準を設定し、それをアプリ利用者にいわば押し付けるような形で美醜を判断しているのです。
客観的な判断ではないにも関わらず、顔面評価アプリの利用者はその判定によって一喜一憂したり、自分の外見について歪んだ認識を持つようになってしまうでしょう。
しかし、そもそも美の基準とは客観的なものではなく極めて主観的なものです。人によって美醜の基準はさまざまですし、本来、「美しいルックス」は画一的なものではなく多様なものであるにもかかわらず、顔面評価アプリは一辺倒な美の基準を設定し、それをアプリ利用者にいわば押し付けるような形で美醜を判断しているのです。
客観的な判断ではないにも関わらず、顔面評価アプリの利用者はその判定によって一喜一憂したり、自分の外見について歪んだ認識を持つようになってしまうでしょう。
過激なダイエット
via pixabay.com
特に若い女性たちの間では過酷なダイエットにチャレンジしてしまうケースが多く見られるというのも、日本社会に確実にルッキズムが浸透している事例のひとつとして挙げられるでしょう。
本来、ダイエットとは健康を維持するための食事管理を意味する言葉であり、健康を損ねてしまうほどの過激な減量を意味するものではありません。
にも関わらず、日本社会ではガリガリのモデル体型こそ女性が目指すべき姿であるという考えが浸透してしまっているため、女性たちは極端にカロリー制限をするなどして過酷なダイエットに足を踏み入れてしまうのです。
本来、ダイエットとは健康を維持するための食事管理を意味する言葉であり、健康を損ねてしまうほどの過激な減量を意味するものではありません。
にも関わらず、日本社会ではガリガリのモデル体型こそ女性が目指すべき姿であるという考えが浸透してしまっているため、女性たちは極端にカロリー制限をするなどして過酷なダイエットに足を踏み入れてしまうのです。
via pixabay.com
「細ければ細いほど美しい」という美の基準が女性たちにのしかかってしまった結果、女性たちは自らの健康を損ねるようなダイエットに走ってしまうのです。
このようなルッキズムは女性の心と体の健康に多きなダメージを与えるだけでなく、その自尊心や幸福度をも損ねるとても不幸なことです。
過酷なダイエットを行った結果、肌も髪もボロボロになって健康的な美しさを失ってしまう女性も多いことでしょう。また、極端な食事制限などが原因で骨粗しょう症のリスクが高まったり、拒食症になってしまったというケースも少なくありません。
このようなルッキズムは女性の心と体の健康に多きなダメージを与えるだけでなく、その自尊心や幸福度をも損ねるとても不幸なことです。
過酷なダイエットを行った結果、肌も髪もボロボロになって健康的な美しさを失ってしまう女性も多いことでしょう。また、極端な食事制限などが原因で骨粗しょう症のリスクが高まったり、拒食症になってしまったというケースも少なくありません。
写真の過剰な加工
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日本におけるルッキズムの事例のひとつとして、自撮り写真をアプリなどを使って加工するのが一般的になっているということも挙げられるでしょう。
本来、写真を加工するのは女優やモデルなど、自らの美を「商品」として売り物にしているごく一部の人に限られたものでした。
しかし、ルッキズムが蔓延して一般人にも芸能人やモデルのような美しさが求められるようになった昨今では、10代の少年少女からシニア世代に至るまで、多くの人々が自撮り写真を加工して、社会が求める「美しい」基準へと自分を近づけているのです。
本来、写真を加工するのは女優やモデルなど、自らの美を「商品」として売り物にしているごく一部の人に限られたものでした。
しかし、ルッキズムが蔓延して一般人にも芸能人やモデルのような美しさが求められるようになった昨今では、10代の少年少女からシニア世代に至るまで、多くの人々が自撮り写真を加工して、社会が求める「美しい」基準へと自分を近づけているのです。
via pixabay.com
肌を美しく見せる美肌アプリを使うのはごく一般的なことになっていますし、自らをスタイル抜群に見せるために、顔を小さく加工し、足を引き延ばした自撮りをSNSにアップする人も年々多くなってきています。
十数年前の感覚ならば、自分の写真をインターネット上に頻繁にアップすることも、自らをより良く見せるために加工・修正を施していることも、「恥ずかしい」ことだと認識されていたことでしょう。
ですが、ルッキズムが浸透しきった昨今においては、このようなことはごく「普通のこと」になってきているのです。
十数年前の感覚ならば、自分の写真をインターネット上に頻繁にアップすることも、自らをより良く見せるために加工・修正を施していることも、「恥ずかしい」ことだと認識されていたことでしょう。
ですが、ルッキズムが浸透しきった昨今においては、このようなことはごく「普通のこと」になってきているのです。
制服
via pixabay.com
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