2019年9月21日 更新

ブラジル史上最悪と呼ばれるバスジャック事件とは?事件のその後は?

ブラジルの首都リオデジャネイロで、銃で脅かしてお金を奪おうとしていただけの若い男が「バスジャック」を起こすことになってしまい。乗客が開放されるまでのショッキングな一部始終が、地元メディアで4時間も完全生中継で流されるという事件が起こりました。

パトカーに乗せられたサンドロは、刑務所に到着するころには窒息死で亡くなり、対応した警察は「故意ではなかった」「強く捕まえているつもりが窒息させてしまっていた」と釈明をしましたが、警察の言うことを信用するものなどいませんでした。密室内での死亡の真相は分かりません。

サンドロの自業自得とも言えますが「バス174」事件でも、ブラジル警察の能力の低さや、ブラジル社会全体が犯罪者を生んでしまうという問題が浮き彫りになってしまいました。

事件のその後

Questions Font Who - Free image on Pixabay (643450)

「バス174」事件では、ブラジルの隠しきれない『闇』が、ブラジル中に広がり、やがて全世界に知れ渡る結果に終わってしまいました。

「鶏が先か?卵が先か?」という言葉がありますが、犯罪者が粗野で凶悪だから、警察も粗野で凶悪になるのか?警察がきちんと機能していないから犯罪者が増え続けているのか?どちらにせよ、どちらが正義でどちらが悪かわからないほど、ブラジルは危険な国ということを世に知らしめてしまう事件でした。

ブラジル中に「悲劇の事件」として広まった

City Building Architecture - Free photo on Pixabay (643452)

「バス174」事件は、ブラジル中に「悲劇の事件」として広まりました。一人で必死に生きてきた貧しい犯人が「こんな大事件を起こすつもりではなかったのに」気がついたら「史上最悪」と言われるほど大きなバスジャックを起こしてしまいました。

事件後、人質は誰ひとりとして傷つけられていなかったことを知り、サンドロの生い立ちを知った人々は事件の背景に心を痛めました。サンドロが引き起こすことになってしまったバスジャック事件は人々の記憶に刻まれる「悲劇」となったのです。

そして「生きてきた環境下で、警察への信頼の無さと恐怖があまりにも大きすぎて」結局最後は何をどうしたかったのかさえわからない事件にしてしまい、最後はあんなに忌み嫌っていた警察に殺されてしまったからです。

イボーネは世界的な活動家へ

Brazil Flag Map - Free image on Pixabay (643453)

「バス174」事件を引き起こしてしまったサンドロの育ての母でもあったイボーネは「このような悲しい事件は二度と起こしてはならない」と、さらに自分の人生をかけて身寄りのないストリートチルドレンたちに事件を語り継いでいます。

そして、さらに子ども同士やブラジルの間で語り継がれています。しかし、いまだに多くのストリートチルドレンを生み出してしまう国の機能下では、できることは少ないでしょう。

貧しい国で犯罪者になるものは、犯罪者になりたくて犯罪者になるのではなく、生きるために仕方なく犯罪をしなくてはならないからです。

子どもたちにもこの事件は伝わっている

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リオデジャネイロの『マレ』地区のスラム街では、大人がわざと寝ているストリート・チルドレンの頭の上に大きな石を落として殺したり、少年院では暴力的に子どもたちが扱われ。定員を大幅に超えて収容される刑務所では、当たり前の警察の暴力と殺人が行われていることを、みんな知っています。

サンドロが起こしてしまった「バス174」事件で、ブラジルの『闇』がさらに世界に明かされ、子ども同士の中でも、やみくもに犯罪に走るのではなく「貧しい中でどうして生きていくべきか?」を考えて生きる子どもが増えてきているようです。

ストリートチルドレン問題は深刻

Street Children India Child - Free photo on Pixabay (643459)

「史上最悪」といわれるバスジャックを起こしてしまったサンドロは、芯から凶悪な人間ではありませんでした。自分でも予想せずに起こしてしまったバスジャック事件では、人質を殺す気などありませんでした。

警察のミスで人質が犠牲になり、サンドロは、連行中に警察官たちによって殺されてしまい、サンドロを殺した警察官たちは裁判で無罪とされ、今も警察官として働いています。

事件が全世界で有名になっても、貧しい中で生きていかなければならないことに変わりはありません。ストリートチルドレンの問題がなくなったわけではないのです。

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