2019年2月22日 更新

スポイルの意味とは?スポイルの使い方を例文と共に解説!

今回は、外来語のカタカナ語「スポイル」を取り上げて、その意味と語源や類語を紹介し、使い方についても、どういうときにどのように使われるのか、いくつかの例文をあげて解説していきます。またインターネット上でよく目にする「スポイラー」ということばについても考察します。

スポイルの意味とは

Cat Sweet Tiger · Free photo on Pixabay (68900)

スポイルということばを聞いたことがありますか?聞いたことがある方、その意味をご存知ですか?昨今、この「スポイル」ということばは、その本来の意味だけでなく、拡張してより広義の意味で使われているようです。

今回は、この「スポイル」ということばについて、意味や使い方など、いろいろな視点から考察していきます。

スポイルの意味と語源

Mistake Spill Slip-Up · Free photo on Pixabay (68886)

「スポイル」ということばは、「spoil」という外来語をカタカナで表記しているカタカナ語です。この「スポイル」は、その人やものが本来もっているよさを奪い取ってだめにしてしまう、といった意味を表しています。

これは、日本語でいうところの「だめにする」、「台無しにする」、「損なう」、または「甘やかしてだめにする」といったことばと同じ意味で使われます。

ではこの英語の「spoil」の語源はどこにあるのでしょう。

「spoil」の語源は、1959年にユリウス・ポコルニーという人が編纂して発行された印欧語源辞典によると、ラテン語の「spoilum」(狩猟した動物の皮を剥ぎ取る)にあるといわれていますが、さらに、このspoilumは、語根(それ以上小さくでいない最小単位)の「spel-」(引き裂く、割る)に語源があるとされています。
Rabbit Hare Bunny · Free photo on Pixabay (71341)

この語根「spel-」の派生語には「split」(引き裂く、割る)も入っていて、これが「spoil」の語源だとする説もあるようです。

いずれにしても、皮を剥がれたり引き裂かれたりして、動物の立場からしたら「めちゃくちゃにされてしまう、台無しにされてしまう」わけですから、その意味に由来していることばだと考えていいでしょう。

スポイルの類語

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「スポイル」の類語としてすぐに頭に浮かぶのは、「甘やかす」という言葉です。上述のように、元々「スポイル」には、「甘やかしてだめにする」という意味も含まれていますが、親と子や夫婦や家族、あるいは師弟などの関係においてこの意味で使われることが多いようです。

もうひとつ、類語としてよく使われるのが「ちやほやする」ということばです。これは親と子の関係だけではなく、いろいろな人間関係でもよく使われることばです。「ちやほやする」とその相手はいい気になって、本来の自分の素質や実力以上のものがあると思い込んでしまいます。そうなると大体の人間はだめになっていきます。

スポイルの使い方例文【スポイルした(する)】

Cat Spoiled · Free photo on Pixabay (71757)

ここでは、その「スポイルする(した)」をどういう場合に使うのか、例文をあげてその意味やニュアンスについて説明します。

悪いことをしたらきちんと叱って教えないと、子どもをスポイルするよ

Lonely Boy Child · Free photo on Pixabay (71814)

この例文、「悪いことをしたらきちんと叱って教えないと、子どもをスポイルするよ」は、「悪いことをしたら、その都度きちんと叱って教えていかないと、その子はろくな人間にはならないよ」という意味を表しています。

子どもには、本来、よい教育としつけをすれば良識ある人間に育つだけの素地と資質が備わっているのにその教育やしつけを怠ると、その子の未来が台無しになるよ、といった意味が示唆されています。

これからもわかるように、「スポイルする」には、現在または本来備わっているよい資質や価値などが損なわれることへの懸念や警告がニュアンスとして含まれています。

過保護もほどほどにしないと、子どもをスポイルしてしまうよ

 (72921)

この例文、「過保護もほどほどにしないと、子どもをスポイルしてしまうよ」は、「過保護もいきすぎると、子どもはいい子に育たないよ」という意味を表しています。

この場合の「スポイルしてしまう」は、「甘やかしてだめにする」という意味で使われています。あまりにも親が構い過ぎてなんでも手を貸してしまうと、自分で考えて自分で行動するという成育過程が妨げられて子どもはいい子に育たない、つまりだめになってしまう、ということをいっています。

ヒントばかり出していたら、生徒たちをスポイルすることになるよ

Math Blackboard Education · Free photo on Pixabay (72041)

この例文、「ヒントばかりだしていたら、生徒たちをスポイルすることになるよ」は、「ヒントばかり与えて生徒たちに考えることをさせないと、生徒たちがだめになるよ」という意味を表しています。

この例文でいいたいことは、ヒントを出してもらって答えがわかると生徒たちは喜ぶだろうが、彼らが本来もっている「考える」という能力の発達を阻害してしまって彼らをだめにしてしまうよ、ということです。

この例文でも、やはり、生徒たちのもっている可能性や能力が損なわれることへの懸念が示唆されています。

スポイルの使い方例文【スポイルされた】

Cat Sweet Kitty · Free photo on Pixabay (72985)

ここでは、「スポイルされる」側の立場や視点で使われる「スポイルされた」ということばについて、例文をあげて使い方とニュアンスについて考察します。

スポイルされた犬は扱いが難しくなるよ

Dog Happy Car · Free photo on Pixabay (72059)

この例文、「スポイルされた犬は扱いが難しくなるよ」は、「甘やかしてだめにされた犬は、飼うのが大変になるよ」という意味を表しています。

この場合の「スポイルされた」は、「甘やかされてばかりでだめになった」という意味で使われています。犬を甘やかしてばかりでしつけを怠ると、大きくなってから無駄吠えをしたり、リードをひっぱったり、待てができなかたり、などなど、後で大変な思いをするよ、という意味の例文です。

この場合も、きちんとしつけをしさえすれば、犬としての本来のよさを楽しむことができるのに、といった懸念や警告が示唆されています。

サービスが良すぎて顧客がスポイルされることもある

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