2019年10月14日 更新

秋田県上小阿仁村で医師が相次いで辞職?いじめが原因?現在は?

秋田県上小阿仁村(かみこあにむら)と聞くと医師のいじめで話題になった土地。悪い意味での伝説とも言われています。不名誉ではあるものの、なぜこんなことになったのか詳しく知らない方もいるでしょう。また上小阿仁村の現在はどうなっているのでしょうか。

人口

Dependent Dementia Woman - Free photo on Pixabay (706692)

秋田県上小阿仁村は2007年から2009年にかけて人口2000人の秋田県の市町村の中でもっとも人口の少ない村です。

自殺者が多く、2000人しかいないにもかかわらず毎年4人から5人の自殺者が出ていました。そのため村では2010年から自殺予防の取り組みを行い、自治体の助成をスタートさせています。

2010年では自殺者0人を成果として出せたのですが、よく年の東日本大地震の後は1人自殺者を出しており、依然として自殺者の人口に対する数値は高いものとなっています。

歴史

Book Read Old - Free photo on Pixabay (706693)

一番最初にこの村が歴史に出てくるのはは太閤検地の記録。「小阿仁村」として記録されています。クマが多かったのかマタギの定着が進み、そこから村々が開かれ住民が定着していきます。上小阿仁村の周辺はほとんど全てマタギの手で開かれています。

明治22年の町村制で周辺の村と合併していき、上小阿仁村となりました。

1999年から2006年の間に行われた平成の大合併の時に5町村で合併の話し合いが行われましたが上小阿仁村は話し合いから離脱、単独立村を選択しています
Osuka Shin on Instagram: “#上小阿仁村 #八木沢集落” (706699)

名前に「上」がつくのは昔近隣に下小阿仁村が存在したからのようです。下小阿仁村は合併をくりかえし、現在は北秋田市となっています。

特産物・名産物

菓子工房えとわぁる on Instagram: “先日お客様からのお裾分けで【恋どろぼう】という名前の食用ほおずきを頂きました。 秋田県の上小阿仁村の名産品だそうで、お客様のご実家のお父様が作られたとのことでした。 柔らかな皮をむくと、ほんのり薄橙に色付いた実が出てきます。 香水のような香りで甘酸っぱい果実です。…” (706697)

上小阿仁村の特産品はフルーツほおずきとよばれる食用ほおずきとこはぜというブルーベリーの仲間の木の実。どちらも聞き慣れないのですが、どちらもフルーティーで酸味があります。

特にフルーツ鬼灯はトマトとスモモを掛け合わせたような味でとても美味。インターネットでどちらもジャムやゼリー、アイスクリームになったものが販売されていますので気になった方は購入してみてはいかがでしょうか。どちらも体にいいようですよ。

他にも米ナス、ズッキーニが特産品となっています。

マタギ集落について

Bear Brown Animal - Free photo on Pixabay (706711)

上小阿仁村はマタギによって拓かれた村。そのためマタギとは切ってもきれないようなものになっています。小さな村ではあるものの、2つの地域のマタギがいたようです。昔は鉄の鉛を溶かして自分で鉄砲の弾を作っていたほどの狩猟が主な生活基盤でした。戦時中はムササビやテンなどの皮が軍事用と敷いて高く売れたこともあったようです。

しかし、高齢化が進み、マタギは年々現象。2009年には古老マタギである男性が鉄砲を返納し、マタギは現在いません。

2014年には明治22年町村制の施行以来、初の「八木沢マタギ狩猟用具」5点が有形文化財となりました。

秋田県上小阿仁村と診療所の現在

Boxelder Autumn Fall - Free photo on Pixabay (706717)

現在の上小阿仁村はどうなっているのでしょう。ニュースやネットで検索しても大きな話は出てきません。調べてみると診療所には新たな医師も着任して長く勤めているようです。

ですが2007年4月以来、2013年8月までに7人の医師が退職しています。中には1カ月もいないような医師もいました。現在もネットでの悪評が広まり続けており、風評被害は後を絶たないようです。

ニュースなどをみると役場の方が取材に答えていることが多いですが、この役場の方もまた村民です。上小阿仁村の現在も含めて調べてみましょう。

上小阿仁村の現在

Woman Girls Portrait - Free photo on Pixabay (706719)

現在上小阿仁村は特に何か大きな事件はなく落ち着いている様子。ですがその分上小阿仁村を検索しても件の医師のことばかり出てくるので悪評はどんどん広まり続けているというのが現状でしょう。

2015年には過疎化対策のための村おこしの協力団体を追い出すと言う事が起きており、コアなネット民たちの間では話題となっています。

現在でも医師が減給処分となった内容よりも医師へのいじめについての電話がかかってくることが多いようで役場の方は大変な思いをしているようです。

診療所の現在

Acupuncture Gold Coast - Free photo on Pixabay (706722)

診療所では現在2013年に着任した内科医が診療に当たっているそうです。現在2019年ですから6年ほど勤務していることになりますね。この医師は上記でインフルエンザで診察ができなかったものの、薬を処方してしまったため減給処分となった医師です。

とはいえこの内科医も2017年の段階で78歳ですから、現在80歳を超えたことになります。まだまだ頑張れるとはいうものの、いじめがあるかないかとかは関係なく年齢の関係で退職しても不思議ではないと思うのですが…。

「医師いじめ」に対するネット民たちの声

Computer Pc Workplace Home - Free photo on Pixabay (706724)

上小阿仁村に対して付きまとうのは「医師いじめ」。似たような事が他で起きた時、別の件で上小阿仁村が報道された時はもはや「医師いじめ村」とさえ揶揄されています。

医師いじめが落ち着いた現在でも上小阿仁村の話はSNS上でよく挙げられています。「上小阿仁村」と言う名前も覚えにくいですし、インターネットが普及したからこそこのような不名誉な言い方が全国に広まってしまったのです。

医師いじめに対するネット民たちの反応はどういったものなのでしょうか。
と、かなり辛辣なものが多いです。いじめですから理不尽ですし、村民たちがやったことは許されることではないので当たり前といえば当たり前ですよね。

この上小阿仁村は田舎に憧れている都会の方へどれだけ田舎が陰湿なのかと言うのにも使われる話にもなっています。若い人たちはネットで情報を集めますから、どれだけ助成金を準備しても上小阿仁村の過疎化が進むのはなるべくしてなっていると言うわけです。

果たしてその事は上小阿仁村の権力のある方は気づいているでしょうか。

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