目次
- 可愛い花にも毒がある?鈴蘭毒は人も殺せる
- 鈴蘭毒に関する事故
- 鈴蘭を活けていた水を飲み3歳少女死亡
- 山菜と間違えて摂取し死亡
- 鈴蘭とは
- 科名・学名
- 花名
- 花言葉
- 原産地
- 特徴
- 日本での生息地
- 鈴蘭毒の特徴
- 毒が含まれている部位
- 毒性の特徴
- 致死量
- 抽出方法
- 鈴蘭の取り扱い注意点
- 幼児やペットがいる家庭には持ち込まない
- 花瓶や容器・水に注意する
- 鈴蘭の近くに飲食物を置かない
- 触れた後は手を洗う
- 鈴蘭畑で眠っているだけでは死なないが危険
- 一緒に植えている野菜に毒物は移らないが誤って鈴蘭を食べないように
- 鈴蘭毒を摂取してしまったら
- 119番へ連絡し応急処置を受ける
- 摂取したものを吐き出す
- 緑茶・果汁・牛乳を飲む
- 症状が出ていなくても病院へ
- 安全な鈴蘭鑑賞方法
- ハーバリウム
- プリザーブドフラワー
- ドライフラワー
- 香水や石鹸
- 危険な植物は他にも!
- セルベラ・オドラム
- マンチニール
- トリカブト
- キダチチョウセンアサガオ属
- キョウチクトウ
- トウアズキ
- ドクゼリ
- 観賞用として可愛い鈴蘭は取り扱い要注意!
トリカブト
via pixabay.com
トリカブトの学名はAconitumでキンポウゲ科トリカブト属で三大有毒植物の一つに挙げられています。トリカブトすべてに毒が含まれており特に根の毒性が強いです。
毒の主成分はアコニチンというアルカロイド系の成分ですがメサコニチンやアコニンなども含まれています。食べると10~20ほどで口や舌がしびれ始め手足にもしびれが起きます。
次第に嘔吐、下痢、腹痛、血圧低下を起こして最悪の場合呼吸不全で死亡します。トリカブトの毒は1986年に起きた保険金殺人にも使われて大きな話題となりました。
毒の主成分はアコニチンというアルカロイド系の成分ですがメサコニチンやアコニンなども含まれています。食べると10~20ほどで口や舌がしびれ始め手足にもしびれが起きます。
次第に嘔吐、下痢、腹痛、血圧低下を起こして最悪の場合呼吸不全で死亡します。トリカブトの毒は1986年に起きた保険金殺人にも使われて大きな話題となりました。
via pixabay.com
トリカブトはニリンソウという山菜と間違えて誤食されることが多いです。同じ場所に生えていることが多く、葉の形も似ているため間違えてしまうのでしょう。トリカブトとニリンソウの見分け方は花に注目することです。花の形がまったく違うため確認しましょう。
根の形でも判別できます。トリカブトの根は紡錘状で先端に球根をつけています。ニリンソウの根は棒状なので見分けがつきます。他にモミジガサとも間違えられることがあります。モミジガサとも花の形はまったく違いますが若芽の時期には見分けがつきにくいでしょう。
葉の形をよく観察すると見分けがつきます。トリカブトは葉の切れ込みが深いですがモミジガサの葉は切れ込みが深くありません。山菜採りの際にはしっかりと違いを見分けるようにしましょう。
根の形でも判別できます。トリカブトの根は紡錘状で先端に球根をつけています。ニリンソウの根は棒状なので見分けがつきます。他にモミジガサとも間違えられることがあります。モミジガサとも花の形はまったく違いますが若芽の時期には見分けがつきにくいでしょう。
葉の形をよく観察すると見分けがつきます。トリカブトは葉の切れ込みが深いですがモミジガサの葉は切れ込みが深くありません。山菜採りの際にはしっかりと違いを見分けるようにしましょう。
キダチチョウセンアサガオ属
via pixabay.com
キダチチョウセンアサガオ属の学名はBrugmansia sppでナス科ブルグマンシア属です。中南米原産で野生種は絶滅危惧種に指定されていますが地域によっては外来種に指定されています。
全草にアトロピン、スコポラミン、ヒヨスチアミンなどの毒性成分が含まれていますが特に種子と葉に毒があります。食べると嘔吐、瞳孔散大、痙攣、呼吸困難などの症状が表れます。チョウセンアサガオとは別属でヒルガオ科のアサガオとも別物です。
下向きに垂れ下がった白や黄色の花を咲かせます。キダチチョウセンアサガオを使用した野草茶を飲んで中毒症状を起こした事例が報告されています。
全草にアトロピン、スコポラミン、ヒヨスチアミンなどの毒性成分が含まれていますが特に種子と葉に毒があります。食べると嘔吐、瞳孔散大、痙攣、呼吸困難などの症状が表れます。チョウセンアサガオとは別属でヒルガオ科のアサガオとも別物です。
下向きに垂れ下がった白や黄色の花を咲かせます。キダチチョウセンアサガオを使用した野草茶を飲んで中毒症状を起こした事例が報告されています。
via pixabay.com
根はゴボウ、蕾はオクラ、葉はモロヘイヤに間違えられることがあります。キダチチョウセンアサガオ属に含まれているスコポラミンはドラッグとしても使われています。
摂取すると記憶形成や自由意志を阻害する効果があり、周囲の命令のままに動いてしまうのです。その後記憶がなくなるという恐ろしいものです。
ドラッグには悪魔の吐息という別名がつけられました。1804年には花岡青州が世界で初めて行った全身麻酔の乳がん摘出手術に使われています。
摂取すると記憶形成や自由意志を阻害する効果があり、周囲の命令のままに動いてしまうのです。その後記憶がなくなるという恐ろしいものです。
ドラッグには悪魔の吐息という別名がつけられました。1804年には花岡青州が世界で初めて行った全身麻酔の乳がん摘出手術に使われています。
キョウチクトウ
via pixabay.com
キョウチクトウの学名はNerium oleander L. var. indicum Nerium indicum Millでキョウチクトウ科キョウチクトウ属です。原産はインドでピンクや赤、白色の花を咲かせます。
公害に強いため街路樹などに用いられています。主な毒性成分はオレアンドリンという青酸カリよりも毒の強い物質です。毒はキョウチクトウだけでなく周辺土壌にも含まれています。
口にすると1時間ほどで嘔吐、四股脱力、倦怠感、下痢、腹痛などが起こります。死亡事例もあり、フランスでキョウチクトウの枝を串焼きの串として利用して7名が死亡しています。
公害に強いため街路樹などに用いられています。主な毒性成分はオレアンドリンという青酸カリよりも毒の強い物質です。毒はキョウチクトウだけでなく周辺土壌にも含まれています。
口にすると1時間ほどで嘔吐、四股脱力、倦怠感、下痢、腹痛などが起こります。死亡事例もあり、フランスでキョウチクトウの枝を串焼きの串として利用して7名が死亡しています。
via pixabay.com
日本では牛に与える飼料の中にキョウチクトウの葉が混入し、牛9頭が死亡しました。口に含む以外にも枝の切り口から出た汁が皮膚に触れると皮膚炎が起こります。
燃やすと煙にも毒が含まれるので煙を吸い込むと中毒症状を起こします。毒性があり害虫がつきにくいので学校などで重宝されます。
誤って子供がキョウチクトウを口に含むことがないように注意が必要です。
燃やすと煙にも毒が含まれるので煙を吸い込むと中毒症状を起こします。毒性があり害虫がつきにくいので学校などで重宝されます。
誤って子供がキョウチクトウを口に含むことがないように注意が必要です。
トウアズキ
via pixabay.com
トウアズキの学名はAbrus precatorius Lでマメ科です。インドネシア原産でとてもきれいな赤色の種子をつけます。英名はロウザリー・ピーと言いますが種を紐で結んでロザリオ風ネックレスが作られることに由来しています。種子は東南アジアやアマゾンでアクセサリーやマラカスなどの楽器として利用されています。
しかし種子にはアブリンが含まれており、毒性は青酸カリの1万倍とも言われています。アブリンはタンパク質の一つでリボソーム不活性化タンパク質と呼ばれています。アブリンが細胞内に入るとリボソームの働きを阻害してタンパク質が作れなくなり細胞が機能を停止します。
口に入れて1日ほどで嘔吐、下痢、吐き気が始まり体内出血や臓器障害が続いて起こるためほとんどの場合が死に至ります。
しかし種子にはアブリンが含まれており、毒性は青酸カリの1万倍とも言われています。アブリンはタンパク質の一つでリボソーム不活性化タンパク質と呼ばれています。アブリンが細胞内に入るとリボソームの働きを阻害してタンパク質が作れなくなり細胞が機能を停止します。
口に入れて1日ほどで嘔吐、下痢、吐き気が始まり体内出血や臓器障害が続いて起こるためほとんどの場合が死に至ります。
ドクゼリ
via pixabay.com
ドクゼリの学名はCicuta virosa Lでセリ科ドクゼリ属です。トリカブトと同様に三大有毒植物の一つに挙げられています。山菜のシーズンにセリと間違えて誤食されることが多いです。
根はワサビに似ているためワサビと間違える人もいます。全草にシクトキシンを含み、口にすると嘔吐、下痢、腹痛、呼吸困難、意識障害などを起こします。シクトキシンは非常に吸収されやすい成分のため口にすると数分後には中毒症状が表れひどい痙攣を起こします。
哲学者のソクラテスが処刑される際に飲んだ毒はドクニンジンと言われていますがドクゼリだと言う説もあるほどです。
根はワサビに似ているためワサビと間違える人もいます。全草にシクトキシンを含み、口にすると嘔吐、下痢、腹痛、呼吸困難、意識障害などを起こします。シクトキシンは非常に吸収されやすい成分のため口にすると数分後には中毒症状が表れひどい痙攣を起こします。
哲学者のソクラテスが処刑される際に飲んだ毒はドクニンジンと言われていますがドクゼリだと言う説もあるほどです。
via pixabay.com
セリとドクゼリの見分け方は香りです。セリには独特の香りがあるため見分けることができるでしょう。また、セリは成長しても草丈が30cm程度ですがドクゼリは草丈が1mにも達します。生えている場所が同じなので注意しましょう。
ワサビとドクゼリの見分け方も香りです。ワサビは独特の鼻にツンとくる香りがしますがドクゼリには香りがありません。ドクゼリは根茎の中が空洞なのでそこでも見分けることが可能です。
死亡事例もあるため確認を怠らないようにしましょう。
ワサビとドクゼリの見分け方も香りです。ワサビは独特の鼻にツンとくる香りがしますがドクゼリには香りがありません。ドクゼリは根茎の中が空洞なのでそこでも見分けることが可能です。
死亡事例もあるため確認を怠らないようにしましょう。
観賞用として可愛い鈴蘭は取り扱い要注意!
via pixabay.com
鈴蘭はとても可愛らしい花を咲かせますが取り扱いには十分注意しましょう。幼児やペットのいる家庭ではハーバリウムやドライフラワーにすれば安全に楽しむことができます。
見た目は可愛らしくても実は猛毒を持つ植物はたくさんあります。山菜と似ている植物も多いので山菜採りへ出かける際はベテランの人にも同行してもらうと間違えることがありません。正しい知識を持ち誤食を防ぐことができれば山菜採りを満喫できます。
もし誤って口に含んでしまった場合はすぐに吐き出して病院へ行って下さいね。鈴蘭は毒があるため病害虫に強いという利点もあります。毒に気を付けて鈴蘭やきれいな花を楽しみましょう。
見た目は可愛らしくても実は猛毒を持つ植物はたくさんあります。山菜と似ている植物も多いので山菜採りへ出かける際はベテランの人にも同行してもらうと間違えることがありません。正しい知識を持ち誤食を防ぐことができれば山菜採りを満喫できます。
もし誤って口に含んでしまった場合はすぐに吐き出して病院へ行って下さいね。鈴蘭は毒があるため病害虫に強いという利点もあります。毒に気を付けて鈴蘭やきれいな花を楽しみましょう。
5 / 5