2019年6月12日 更新

山小屋OL殺人事件の詳細!犯人大柴勉の犯行やその後と山小屋の現在

今から36年前の1983年(昭和58年)9月19日に水牆山(みずがきやま)で1人のOLの腐乱した遺体が発見されました。犯人は逮捕され懲役13年を言い渡されました。なぜ、このような事件が発生したのか、また女性の一人旅で気を付けるべきことなどまとめました。

目次

旅娘輪姦の被害者

Hand Woman Female - Free photo on Pixabay (352110)

旅人輪姦の被害にあった若い女性はその後どうなつのでしょうか。性的暴行を受けた女性に対しての周りの目は今よりももっと厳しかった時代ですから、命からがら逃げだせても両親の元へ帰るなどできなかったのでしょう、温泉街などへ流れつき遊女となるか、男性たちにさんざん性的暴行を受けたあと山の中へ放置されるかです。

また、男性たちによって性的暴行を加えられている最中に亡くなってしまった女性は、人気のない山奥へ運ばれてその死体を遺棄されていました。

山小屋OL殺人事件との関連性

Mountain Alpine Wild Emperor - Free photo on Pixabay (352113)

旅娘輪姦は昭和10年ころまで行われていたと言われています。そして、山小屋OL殺人事件が発生したのは1983年(昭和58年)です。約50年前に行われていた悪しき風習と山小屋OL殺人事件が関連付けて語られたのでしょうか。

山小屋OL殺人の被害者今井忍さん(22歳)の遺体が発見されて場所が、旅娘輪姦の被害にあった若い女性の死体が遺棄されていた場所と同じだったため、旅人を襲って輪姦するという昔の悪しき風習が復活したのではないかと言われました。

犯人の大柴勉について

Spooky Horror Creepy - Free photo on Pixabay (352120)

山小屋OL殺人の犯人である大柴勉に関しては、山小屋OL殺人が発生する前からあまり良い噂はありませんでした。大柴勉が富士見平小屋の管理人になった経緯や大柴勉の人物像などみていきましょう。

富士見平小屋の管理人

Nature Landscape Mountains - Free photo on Pixabay (352125)

山小屋OL殺人の犯人である大柴勉は、1977年(昭和52年)に麓の増富ラジウム温泉観光協会が経営する富士見平小屋の管理人となりました。

山小屋には、食事の提供を受けたり宿泊ができる有人小屋と登山者が非難するための無人小屋があります。富士見平小屋は宿泊もできる小屋なので管理を行う人は必要です。そこで、大柴勉が管理人となりました。

山小屋の管理人になるには、山小屋経営のノウハウを知っていないと難しいため通常はアルバイトなどで働いていた人が管理人になることが多いです。大柴勉(50歳)もアルバイトなどで長く山小屋の経営に携わり山小屋経営のノウハウを学んだのではないしょうか。

大柴勉の人物像

Death Darkness Dark - Free photo on Pixabay (352130)

大柴勉はいったいどのような人物だったのでしょうか。山小屋OL殺人事件が発生した当時、大柴勉は両親と妻、娘の5人家族でした。山小屋の管理人という職業柄普段は富士見平小屋に常駐していました。冬などで登山者のいない閑散期のみ家族の待つ自宅へ帰っていました。

無口でおとなしい性格ではありましたが、ライフラインがまともに整備されていない山小屋で管理人として働くくらいですから精神力は強かったのではないでしょうか。

大柴勉には以前から問題があった

Skull Scary Horror - Free photo on Pixabay (352135)

大柴勉は無口でおとなしい性格であるとされていましたが、その反面女性の登山客への対応には大変問題がありました。

山梨県警韮崎署が捜査を進める中で、女性の登山者が過去に富士見平小屋に宿泊した際に、大柴勉に性的暴行を受けそうになったとの証言があります。また、別の女性の登山者が富士見平小屋に宿泊した際、大柴勉に性的暴行を受けそうになり、富士見平小屋から逃げだし別の小屋へ助けを求めたこともあります。

このように未遂に終わった人は証言できますが、実際に性的暴行を受けた人は周りに言うことはできません。大柴勉は山小屋OL殺人事件が発生する前から女性の登山者への性的暴行を行っていたのではないかと思われる行動をしています。そのため、水牆山(みずがきやま)の付近の人たちは女性の登山者に富士見平小屋には宿泊しない方がよいと忠告したこともありました。

事件後の裁判

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山小屋OL殺人事件の犯人である大柴勉の裁判はどのように進んでいったのでしょうか。裁判中の大柴勉の様子や裁判の動向、判決内容などまとめました。

甲府地裁の初公判

Hammer Court Dollar - Free photo on Pixabay (352147)

山小屋OL殺人事件の初公判は、甲府地方裁判所で1983年(昭和53年)11月17日に行われました。裁判がはじまり、起訴状が読み上げられました。被告である大柴勉は罪状に関しては認めています。

この裁判の時、弁護側は死因に関しては認めることも否定することもしませんでした。大柴勉が今井忍さんへ性的暴行を行おうとしたことは認めるが、今井忍さをん殺害したことに関しては、不可抗力で殺意がなかったとして刑の軽減を図ろうとしたのではないでしょうか。

裁判での大柴勉の様子

Man Smoke Fog - Free image on Pixabay (352157)

裁判の冒頭に起訴状が読み上げられ、起訴状の内容に間違いがないかと問われた被告である大柴勉は、「間違いありません」と容疑を認めました。

しかし、起訴状が読み上げられている時から被告である大柴勉はうなだれていました。容疑を認める供述をした際も大柴勉の声は小さく裁判長に「もっとはっきり大きな声で」と促されるほどでした。

今井忍さんを殺害してしまったことに対しての反省の気持ちの表れなのか、それとも自分の犯行がばれてしまったことへの絶望なのでしょうか大柴勉は裁判中終始うなだれた様子でした。

裁判途中から犯行を否認

Ghosts Gespenter Spooky - Free photo on Pixabay (352162)

1983年(昭和53年)11月17日に行われた初公判では容疑を認めた大柴勉と弁護団ですが、裁判が進んでいく中で突然犯行を否認しました。

被告である大柴勉と弁護団は、「男性3人組の犯行である」と主張し始めたのです。事件発生当初、山梨県警韮崎署の捜査員による事情聴取で被告である大柴勉は「男性が今井忍さんに会いに来て、そのまま今井忍さんは帰ってこなかった」と証言しています。

この時、大柴勉は「男性3人」とは証言していません。いったいどこから3人の男性が出てきたのでしょうか。もしかしたら、大柴勉と弁護団は昔甲府地方にあった旅人を襲って輪姦する習慣を模倣した犯行だと印象付けたかったのかもしれません。しかし、この「男性3人組の犯行である」との大柴勉と弁護団の主張が認められることはありませんでした。

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