2020年3月4日 更新

世界七不思議とは?古代古典の七不思議や新・世界七不思議を解説!

科学技術が進歩した現代においても、世界には、何のために、どのようにして作られたか分からないようなものがあります。中でもモアイやナスカの地上絵は謎だらけで、よくテレビなどでも特集が組まれていますね。今回は世界七不思議を古代編と現代編に分けてまとめました。

タージマハル

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インドの一大観光地と言えば「タージマハル」です。タージマハルは首都デリーから電車で3時間ほどのところにあり、1983年には世界文化遺産に登録されました。

タージマハル内は完全に線対称に作られており、緻密に計算された美しさが人々を魅了しています。また、時間によって日の当たる角度が変わり、タージマハル自体の色も変わると写真を撮る人が多いです。

ムガール帝国第5代皇帝のシャー・ジャハーンは、1631年に妻のムムターズ・マハルが亡くなったことで霊廟を作り始めました。建設が完了したのは22年後のことです。その後は自分用の黒いタージマハルを建設予定でしたが、息子に王位を奪われてしまいます。

夢はかなわず、毎日幽閉されていた建物からタージマハルを眺めて生涯を終えました。今は夫婦仲良くタージマハルの地下で静かに眠っています。

中国の万里の長城

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世界的に有名な中国の「万里の長城」も新世界七不思議に認定されました。北京から車で1時間で行けるアクセスの良さや総延長2万キロを超える世界最長の建造物であることから世界中から観光客が訪れています。

万里の長城は紀元前214年に秦の始皇帝によって建てられ始めました。当時の皇帝たちは北方からの敵を恐れていたため、北方の異民族の侵入を防ぐために城壁が必要だったようです。

現在は歴史的建造物として一般人も歩くことができるようになっていますが、八達嶺の長城は明時代以降に作られたものとされています。あえて修繕せずに公開している所も多いので、歴史を体感することができます。

イタリア・ローマの古代競技場コロッセオ

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イタリアも観光都市として有名ですが、その中でも「コロッセオ」は一生に一度は自分の目で見たいとされるところです。直径188mの楕円形で、8万人もの観客を収容することができます。

ウェスパシアヌス皇帝の時代の西暦70年から工事が始まり、10年後に完成しました。当時は首都の再建が行われており、緊縮政策をしていたため、市民への娯楽施設を建てることになったのです。

市民にとって競技場は唯一の娯楽とも言える存在であり、とても盛り上がったことが想像できます。午前中は猛獣と騎士の戦い、昼は罪人の処刑、午後は騎士同士の戦いが行われました。ここで年間数千人の騎士が命を落としていました。

現在では処刑場として使われた歴史から、死刑廃止を求める活動に使用されることが多いです。ところどころ壊れていますが、緻密に計算されて建てられたコロッセオの内部を見れるのは貴重な体験でしょう。

ヨルダンの古代都市遺跡群ペトラ

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ヨルダンにある遺跡、「ペトラ」は死海から800キロほど南に位置しています。自然の要塞であったことやスパイス交易で栄えた事から有力都市となりました。

ペトラに人が住み始めたのは、紀元前1,200年のエドム人であったとされます。その後、紀元前6世紀にアラブの遊牧民であるナバテア人が偶然発見し定住しました。749年の大地震によって大きな被害を受けた事でナバテア人が放置し、数百年に渡って忘れ去られていました。

1812年にスイスの冒険家ヨハン・ルートヴィヒ・ブルクハルトによって発見され、現在でも発掘調査が続けられています。今後更に古代文明が明らかになる可能性を秘めている遺跡です。

ペルーのインカ帝国遺跡マチュ・ピチュ

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標高2,400mに位置し、空に浮かんでいるように見えることから「空中都市」と呼ばれることが多いのが「マチュ・ピチュ」です。15世紀に栄えたインカ帝国の遺跡であり、首都のクスコは世界遺産にも登録されています。

マチュ・ピチュは1911年にアメリカ人のハイラム・ビンガム3世が発見したとされています。それ以前にクスコに住んでいたアグスティン・リサラガが見つけたという説もありますが、真偽は明らかになっていません。

また、インカ帝国の遺跡であることは解明されましたが、クスコとの関係性やなぜマチュ・ピチュが作られたのかは未だ謎となっています。

ブラジル・リオ・デ・ジャネイロのコルコバードのキリスト像

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ブラジルのリオデジャネイロにあるキリスト像は、その大きさから1度見たら忘れない程のインパクトがあります。ブラジルでは80%がキリスト教徒であることから、キリストの神様に見守られている町として有名になりました。

キリスト像が作られたのは1931年のことです。1922年にブラジルが独立100周年を迎えたことから建設が始まりました。像はフランスで製作し、予め作っておいた土台に乗せた形で完成しました。

高さは約40m、重さは635トンあります。土台部分に礼拝堂が作られており、150人ほどが入れるようです。ブラジルの人のみならず、世界中からキリスト教徒を中心に多くの人が訪れています。

メキシコのマヤ遺跡チチェン・イッツァ

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日本人に人気が出ている観光地と言えば、メキシコのカンクンがあります。そこから日帰りで行ける距離に「チチェン・イッツァ」というマヤ遺跡が存在します。1988年には世界遺産に登録されました。

マヤ文明は高度な建築技術やマヤ暦で有名であり、石碑に歴史を記していました。しかし、その記録はある日突然無くなり、マヤ文明は滅んでしまうのです。文献が残っていながらもマヤ滅亡の謎は解けていません。

チチェン・イッツァには多くの見どころがありますが、中でも有名なのは最高神が祀られている「カスティーヨ」、古代メソアメリカ最大の「球戯場」、唯一の水源であった「セノーテ」などです。

候補から外れるも気になる不思議

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新世界七不思議の決め方は、実行委員会が新世界七不思議の候補地を絞り、話し合いなどによってどんどん候補地を減らしていき、最終候補地から投票で選んでもらうという方法で実施しました。

新世界七不思議として選ばれたのは先ほど紹介した7か所でしたが、最終候補地には21ものスポットが選ばれていました。ここでは惜しくも新世界七不思議には選ばれなかったものの、最終候補地に選ばれた5つのスポットを紹介します。

ナスカの地上絵

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ペルーの首都リマから400kmほど南に行くと「ナスカの地上絵」があります。これは1939年に初めて発見されたもので、幾何学模様や動植物の絵が様々な大きさで描かれています。

現在700を超える地上絵が見つかっていますが、誰が何のために、どのように描いたのかは分かっていません。特に大きなものは数十キロに渡るものもあり、空から見なければその全貌は見ることができません。

近年は観光スポットとして、セスナに乗って空からナスカの地上絵を見るツアーが人気です。

イースター島のモアイ像

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有名なモアイ像はチリ領のイースター島にあります。海に面したアフと呼ばれる高台におよそ30体が並んで立っている姿は神秘的です。

モアイ像は凝灰岩でできており、多くが高さ3.4m、重さ20トンほどです。初期のものは紀元前1,500年頃に作られ始めたとする説があり、作られた時期によって様式などは異なります。部族間抗争で全て倒されていたのを、日本企業のタダノが復元しました。

近年モアイがどのように運ばれたかは明らかになってきましたが、未だその建造目的は不明です。

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